2014年8月16日

古鷹青葉を見守る衣笠さんbot #31

更新三十一回目のまとめです。 オリョール海、決着。そして衣笠の更なる改造。
2
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

大気を引き裂く轟音と共に流星改が上昇していく!上空の敵の艦載機は烈風によって片づけられ、重い爆弾を抱えた流星改が撃墜される心配はない。加賀さんは次の矢を弓につがえた。そしてゆっくりと限界まで引き絞り、放つ!ごうっと大気が唸り、殺到する風に思わず目をつぶる。水面にも大きな波が立つ!

2014-08-16 00:36:45
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

流星改は機体自体が大型で重く、軽快な艦戦よりも発艦させるのに力がいる。しかも爆装しているとあっては、さすがの加賀さんにも楽な発艦ではないのだろう。加賀さんは烈風の発艦時とは打って変わって一機一機力いっぱい弓を引いていた。上空で烈風に護衛された流星改の編隊が組まれていく。

2014-08-16 00:42:40
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

上空に雲霞のごとき艦載機を従えつつ、加賀さんは対気速度を得るために上げていた速度を落とす。右舷の敵艦隊を見やると、しばらくそれを見定めるように眺める。そして、おもむろに空の右手をそれに向けて打ち払った!即座に反応した烈風と流星改の戦爆連合が敵艦隊を圧殺せんと襲い掛かる!

2014-08-16 00:51:37
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

すでに敵空母ヲ級の艦載機はほぼ全滅している。対空砲を乱射してどうにか対抗しようとするものの、いかんせん砲門が少ない。流星改の一隊が中破状態の戦艦ル級に狙いを定めた。流星は1機種で艦攻と艦爆の両方の能力を備えた艦攻爆。戦艦ル級の残った砲を無力化すべく急降下爆撃を仕掛ける!

2014-08-16 01:01:05
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

次々投下される急降下爆撃の爆弾を身をよじるようにしてル級が回避しようとする!しかし、避けきれず両腕に被弾、主砲を喪失!ひるんだところにとどめとばかりに機関部に爆弾が直撃し、推進力を奪った。ル級の行き足が止まる!加賀さんはそれを一瞥し、残りの流星改で旗艦のヲ級eliteを狙う!

2014-08-16 01:07:25
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

残りの流星改は高度を保ったままヲ級eliteの上空に到達した。先頭の隊長機に従って整然と編隊を組んでいる。命中率の高い代わりに機体が被弾する確率も高い急降下爆撃ではなく水平爆撃で攻撃する気か。けれど遥か上空から豆粒のような目標に向かって爆弾を落としてもそうそう当たるものではない。

2014-08-16 01:16:17
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「直掩、任せるわ」 「はい!」 加賀さんが大鳳にそう声をかけ、ヲ級eliteに目を凝らした。大鳳の烈風隊に艦隊の直掩を任せ、自分は爆撃の狙いに集中する。流星改がヲ級eliteに接近する。ヲ級eliteは不規則に左右に転舵を繰り返し、的を絞らせない。そして、加賀さんの右手が閃いた。

2014-08-16 01:21:29
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「投下ッ!」 加賀さんの声と共に、流星改の編隊が一斉に800㎏爆弾を投下する!それを見たヲ級eliteは舵をいっぱいに切って避けようとする!しかし、一機による点の爆撃ではなく編隊全機による面での爆撃がそれを許さない!高高度から大いに加速度のついた爆弾がヲ級eliteの頭部を貫く!

2014-08-16 01:28:05
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

ズドン!ズドガアン! 一発目の爆弾で大穴が開いたヲ級eliteの頭部に二発目の爆弾が飛び込み、大爆発を起こす!ヲ級eliteは身体を傾けそのままゆっくりと海に沈んでいく。加速度がついて威力の高い水平爆撃の命中率の低さを、加賀さんと艦載機の練度の高さ、そして面での攻撃で補ったのだ。

2014-08-16 01:34:22
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

私たちは、加賀さんと大鳳の腕前に見惚れていた。流星改を操りヲ級eliteを一度の攻撃で轟沈せしめた加賀さん。全方位からの艦攻の攻撃を目標も見ずに全て撃ち落とした大鳳。私たちの空母機動部隊はこんなにも頼りになる人たちだったのか。虚仮のように呆けていると、大鳳と視線がかちあった。

2014-08-16 01:39:42
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

大鳳の目を見てやっと私たちは自分たちの役割を思い出した。残るは小破した空母ヲ級に、大破して足の止まった戦艦ル級のみ。万が一にも負ける相手ではない。20.3㎝連装砲に砲弾を装填する。視界良好、こちらの損傷はなく、弾着観測機も健在。手に持った主砲を高く掲げ、私はその引き金を引いた。

2014-08-16 01:45:15
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「お帰りーっ!よくやったわ!」 母港に帰投すると、埠頭で雷ちゃんが元気いっぱいに飛び跳ねながら手を振ってくれていた。 「ただいま戻りましぶふぉっ!?」 敬礼して報告しようとした青葉に駆け寄ると、そのみぞおちに容赦のない正拳突きを入れる。 「青葉、やればできるじゃない!ね!?」

2014-08-16 01:57:04
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「きょ、きょーしゅくです……」 両膝をついてみぞおちを押さえながら青葉が言う。青葉は本気で苦しそうだったけれど、雷ちゃんはそれには全く頓着せず満面の笑みで私たちがほとんど被害も出さず、戦果を挙げて帰ってきたことを喜んでくれていた。 「私の方にもね、いい知らせがあるのよ!」

2014-08-16 02:01:20
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「いい知らせ?」 私がそう聞き返すと、雷ちゃんがくるっと私に向き直った。 「そうよ。衣笠、帰投して早々悪いけどすぐに工廠に向かってちょうだい。あとの艦は入渠して休んでくれていいわ。さ、行くわよ!」 雷ちゃんが私の手を取り、走り出す。 「わっ、わっ!」 「ビックリするわよ!」

2014-08-16 02:08:53
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「じゃーん!ぱわーあっぷしたわ!」 「衣笠……なの?」 「そうよ!どうお?古鷹ねーさん!」 部屋で休んでいた古鷹ねーさんの目の前に立ち、くるりと一回転する。スカートが遠心力でふわりと広がり、腰のリボンが舞う。身にまとう新しい衣装で気持ちが軽い。私は二段階目の改造を受けられたのだ。

2014-08-16 02:15:22
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

古鷹ねーさんがぱっと顔を輝かせて喜んでくれる。 「とっても可愛いよ。良かったね、衣笠!」 「えへへっ、ありがと!」 出撃していたばかりだというのに、私の心と身体は空も飛べると思うくらい軽かった。改造前に改二の姿を説明された時、最初に見せるのは古鷹ねーさんと決めていたのだ。

2014-08-16 02:21:19
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

改二の話を聞いた時、私は更なる力を得られることが心底嬉しかった。「これでもっと古鷹ねーさんの力になれる」と思った。古鷹ねーさんが自分の身体を張る無茶を繰り返すのは私たちが頼りないせいだ。だからさっきの出撃でも艦攻の雷撃に対して一人陣形から外れて囮になるなんて真似をさせてしまった。

2014-08-16 02:30:33
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

でも、もう古鷹ねーさんにそんなことはさせない。古鷹ねーさんとの練度の差も詰まってきているし、改二になった私は古鷹ねーさんと肩を並べて戦える。助けられるだけじゃなく、古鷹ねーさんを助けることだってできる。今の私は、身体中に自信がみなぎっていた。 「ねえ、古鷹ねーさん?」

2014-08-16 02:36:00
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

ベッドの端に座っている古鷹ねーさんの横に腰かけ、古鷹ねーさんと目を合わせながら言う。 「なあに?衣笠」 「これからは、今日みたいなことしないでね?」 「今日みたいなことって?」 古鷹ねーさんが本当に心あたりがないと言わんばかりの口調で聞き返してくる。ああもう、本当にこのひとは。

2014-08-16 02:42:00
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「雷撃の囮になろうとしたことよ!もうあんな危ないことしちゃだめ!」 勢い、強い口調になってしまったけれどそれでも古鷹ねーさんにはピンと来ていないようだった。 「何もかも古鷹ねーさんが背負い込むことなんかないのよ!これからは私が頑張るから、古鷹ねーさんは――」 「……どうして?」

2014-08-16 02:46:29
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

「え?」 「……どうして、そんなこと言うの?」 古鷹ねーさんが、震える声で問いかけてきた。どうしてって、こっちが聞きたいわよ。なんで古鷹ねーさんそんな悲しそうな顔してるのよ。 「……だって、古鷹ねーさんが無茶したら、青葉が悲しむじゃない……。青葉のこと、大事じゃないの?」

2014-08-16 02:51:49
古鷹青葉を見守る衣笠さんbot改 @dairokusentai

青葉のことを持ち出せば、古鷹ねーさんは思い直してくれると思っていた。けれど、古鷹ねーさんはただ顔を俯けただけだった。そして、両手で顔を覆う。 「わからない……わからないよ……。だって、私たちは艦娘でしょう……?深海棲艦と戦って、その結果傷付くことだって艦娘の役目でしょう……?」

2014-08-16 02:56:36
残りを読む(3)

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?