備忘録 [2014/08/20] : なめくじたべぞう氏による『TRPGVision's HIGH』の感想

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

今日は早く帰れたので8/21までコンビニで印刷できる凄すぎるTRPG同人誌『TrpgVision's HIGH』の感想をツラツラ書いて行こうと思います。ルールが５つ、しかも見開き１頁という制約で収録されております。進め方は、全体感→個別のルールについてって感じで。 #TRPG

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まず全体感から。凄く丁寧にDTPされている印象。それぞれのルールで章立てのマークが全部変えてあったり、ちゃんとデザイナーズノートにデザインした人からのコメントが載っていたり。ルール５つをテレビ番組として配置して統一感を持たせていたりと実に綺麗。あと当然ですが、企画が凄い。

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書いてあることから察するに企画スタート段階から本ができるまで非常に短納期だったようですが「よくまあこんなもん作ったなｗ」というのが最初の感想。各ルールのロゴもちゃんと作ってあり、こだわりを感じる。見開き１頁で収めるという制約上、文章が増えるとキャラシーが減る、という事すら面白い。

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全体感はこれくらいにして次から個別のルールの感想へ移る。驚いたのが「TRPGとは」とかも書いてあるルールがある。紙面がないのによくやるなあ、と思いつつ、共通で最初に書いてあっても良いかも？とか。とはいえ実はGMって単語を敢えて避けてるルールもあったりで難しいのかもしれない。

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1.『News：1Q』無事にニュース番組を継続させるのを目的とするゲーム。19時のニュースとQシート（このゲームのターム。番組編成表のこと）を掛けたタイトルで「上手い事やりやがって」と思う。PCはアナウンサー、コメンテーター、ディレクターになる。GMはプロデューサーとなる。

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ゲームの内容としては「全国」「特集」「天気」という3つのカテゴリにお題が掛かれており（GMやPLが記入し、最後はランダムで決まる）それに対してアナウンサーやコメンテーター達が「上手い振る舞い」をするとGMからポイントを貰える。ポイントを使って視聴率を増やす。大まかにこの流れ。

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「お題を決めてロールプレイ」と「視聴率GET」に分割できる。前半部分はGMが採点するロールプレイオンリー。後半は得たポイントをサイコロに変え、現在視聴率を目標値に振って出目が超えれば視聴率が１上がる。全体的に良くできた仕組みになっており、現実的な数字に落ち着くのが凄い。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

ちゃんと「打ち上げ」というキャラ成長もあり「キャンペーンの指針」すら書いてあるのが驚きだ。また、紙面に収まらなかった「新聞判定」なるものがあるらしく、末尾にあるメールアドレスにメールを送るとGETできるらしい。いたせりつくせりである。とはいえ幾つかプレイする上で気になった事も。

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（些末なことだけど）「キャラクター作成」の３～８行目がわかり辛い。たぶん「空欄３つ」が「A,Cの得意分野」と「Dのジャンル追加」に掛かるのが正解？あと、Dが居ない場合のサイコロは誰が振るのか？など。開始前にPDが決めておけばOK。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

全体として、ニュース番組という共通認識を上手く利用してロールプレイの指針にしているコンセプトが素晴らしい。杓子定規にディレクターをプレイすると暇になりそうなので無茶ぶりして回るくらいが楽しくなりそうだ。あとスキルを使うと得意分野が減っていくのはとても良い！練られてます。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

2.『NoteDown』友人が未確認物体に乗っ取られたから救え！というゲーム。診断メーカーを使い、「友達の名前」と「いつまでに助けないといけないか」が決まるので制限時間以内に彼らを救っていくのが全体の流れとなる。ちゃんとクライマックスがあり戦闘もあるのが凄い。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

判定は％ロールを使用する。面白いのが戦闘で与えるダメージが「１の位」に依存しているところ。スピーディだし％ロールで意味を失いがちな下一桁の意味が格段に上がるのでとてもGOODなシステムだ。敵の能力値は１つしかないのにかなり戦闘感が味わえると思う。正直パクりたいくらい良くできてる。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

友達を助ける毎にスキルを与えてくれて強化されていくのも実に良い。友達がどんな奴なのか、盛り上がる要因が数値とフレーバー両面から強化される。１頁には収まらないランダム要素を診断メーカで圧縮のは上手い。ちなみに誤植だと思うが【目標値】の式は×「+難易度」　○「-難易度」かな？

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

全体として、サクッと始められる割にはドッシリと遊べそうなポテンシャルを感じる。かなりシステムを研ぎ澄ましてある印象だ。GM（このゲームではストーリーテラー（ST））が状況描写や友達役で雰囲気を出してあげるとかなり盛り上がるだろう。「白い鳥」の使いどころ使い方も悩めそうで良い。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

3.『たすけてイソーロー！』居候ものコメディアニメを再現するゲーム。結構メタなゲームで、目的は売れるアニメを作る事。視聴率を稼いで長寿アニメを目指すことになる。ドラえもんやケロロ軍曹、タイトルにもある万猫などの作品を知っているとより楽しめそうだ。（一つも知らない人はおるまい）

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

PCは全員がイソーローとなる。（ドラえもんポジション）イソーローは診断メーカーを使って作られる。GMは悩みを持つ主人公をやる。（のび太ポジション）これも診断メーカーで作ることができる。進行としてはAパート、Bパート、そしてエンディングとなる。まさにアニメのお約束を利用している。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

ゲーム的にはPC（イソーロー）同士で主人公（のび太的な奴）に「自分の秘密道具を使えば上手くいくよ！」と各人がプレゼンをする、というかなり特殊な形式で進む。OKと主人公に判断されると判定ができるが「ちょっとづつ」成功させると視聴率が上がっていくのがポイント。PL間の連携が必要だ。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

なかなか嫌らしいのが、イソーロー同士で「人気指数」を競って稼がせるところ。人気者を目指してロールプレイを頑張らないとNPCとなってしまう。ただし、あまりイソーロー同士でいがみ合うと全体の視聴率が上がらず打ち切りになってしまう。面白いバランスで作られたゲームだ。

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

全体的にはほのぼのした外見を持つ、意外とシニカルなゲームという印象。PvP要素があるので要説明。GMが判定権の配布権利を一人で持つので緩めのジャッジで進めた方が楽しくなるはず。ところで最後の項で≪チャレンジ≫が終了しない時が書いてあるが、４回目で必ず終わるのでどこで使うのかな？

栞|・∀)つt[◎;] @kaikoen

@namekuji_tabezo レビューありがとうございました、励みになります！《チャレンジ》が終了しない旨の箇所は、説明の表現に苦心してました。要は全員分の判定が終わっても判定回数が合計4回になるまでもう1周判定がんばれーという話なんですが……ああ、今書いても説明し辛い！w

なめくじ たべぞう @namekuji_tabezo

@kaikoen いえいえ、こちらこそ面白い本をありがとうございます。あ、なるほど、そういう意味でしたか。てっきり一人で複数回判定できるのかと思ってしまって。そゆことなら理解できました！