#完全ノープラン艦これ与太話 【ストラグル・フォア・エヴリフリーツ・ソウルズ】艦ノ章【レイジング・バアル・ゼブル・ディーサイド】 #3～#4

春魔解丼 @vespiking

だが大和が一瞬早い！流麗かつ高速の動作で夕立へ片手を向け、直後！拳大の青白いシンピテキ光球が夕立へ向けまっすぐに飛んだ！超重力カラテミサイルだ！「イヤーッ！」「グワーッ！？」光球炸裂！質量塊との衝突めいた重衝撃が夕立を吹き飛ばす。フシギ！ #KZNPLN

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続けざま、大和は両手を合わせ青白い光を生み出す！おお……ナムアミダブツ！あれぞ、霧島を屠り帝都を穿った大和のヒサツ・ワザ、超重力カラテ砲の予備動作に相違なし！「させるかァーッ！」トモナガは大和上空で旋回！更なる爆撃を構える！だが！『それはこちらの台詞だ！』 #KZNPLN

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高高度を飛ぶトモナガの背後に突如、黒い霧状の粒子雲が飛来！「なんだ！ハエか！？イヤーッ！」トモナガは後部機銃を発砲！だが威嚇にすらならぬ！ハエ軍勢めいた粒子雲は高速で散り、天山の直上に集合！そこから巡洋艦の拳が出現した！コワイ！「スッゾオラーッ！」ドスを抜き応戦！ #KZNPLN

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トモナガは超自然パンチをドスでいなし、旋回！粒子雲から次々現れるパンチ！見切る！パリィ！回避！「イヤーッ！」『イヤーッ！』タツジン！だが防戦一方！状況はジリー・プアーだ！『フォハハハハ！私のハエ・ジツは無敵だ！』阿賀野に似た尊大な声が轟く！ #KZNPLN

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トモナガ天山は横転を繰り返し、爆撃の狙いが定まらない！『イヤーッ！イヤーッ！』「イヤーッ！グワーッ！」ナムサン！トモナガの脇を矢矧の拳が抉った！コントロールを喪失する天山！アブナイ！『今だ！死ねーッ！』「イヤーッ！」『グワーッ！？』 #KZNPLN

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矢矧が悲鳴をあげ、一時的に収束！巡洋艦形態に戻る。スナイパー徹甲弾か！？「バカな！私のハエ・ジツは熱感知オート回避だ！火砲は効かなグワーッ！？」再び砲撃！空中で矢矧が弾かれる！トモナガ離脱！矢矧は再び粒子雲に変化！ #KZNPLN

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矢矧は砲撃方向を計算。そちらへ索敵を向けた。航空戦艦である！遠方の小高い鉄塔の上、大型カタパルトをデイビークロケットめいて担ぎ、おお、見よ！その先端には……氷だ！氷でできた氷徹甲弾が、水上機のかわりにセットされている！背の砲塔からは、ドライアイスめいた白い煙！ #KZNPLN

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『オノレーッ欠陥兵器！出来損ないのヤム・ナハル！貴様如きが我々に！我々に何をしたァーッ！』「黙りなさいよ。イヤーッ！」『グワーッ！』氷徹甲弾射出！氷徹甲弾は普通の徹甲弾よりもツルツルが多くカタパルトでよく飛ぶ！「無礼んじゃあないわよ！」 #KZNPLN

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矢矧は状況判断する。狙撃手、戦艦山城は超遠方、戦艦の間空いに陣取っている。熱を持たぬ飛び道具を矢矧はオート回避できない。ジツの相性は最悪だ。ワン・インチ距離での水雷カラテであれば、まだ巡洋艦に分があるだろう。だが！「イイイヤアアーーッ！」矢矧は下を向く！天山！ #KZNPLN

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「オノレーッ！優先目標は貴様だ！下賤なヤクザめ！」巡洋艦収束した矢矧が天山に迫る！瞬間！「イヤーッ！」「ヌウーッ！？」対空砲撃！矢矧はオート粒子回避で辛うじてこれをやり過ごす！だが天山に引き離される！「これ以上……やらせません！」羽黒だ！ #KZNPLN

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超重力カラテ砲にカラテを注ぎ込む大和ジツの、出力が落ちている！いかな大和とて、血中カラテは有限なのだ！羽黒はどうにか船体を起こす！いまだ拘束は強力であるが、重巡の重量であれば辛うじて砲を天に向ける事ができる！それで十分だ！ #KZNPLN

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【中断です】 #KZNPLN

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【再開です #KZNPLN 】

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「ウウウアアアーーッ！」体内外の、船体と艤装の接合部が異常加重に耐え切れず、掴んだ肉を引き裂き、削る。羽黒の全身から血が噴き出し、腱が歪み、鋼の骨格が容赦なく内臓を蹂躙する。だがそれでも、羽黒の砲口は天を仰ぐ。決断的に！「ブルシット！薄汚れた紫鏡め！」 #KZNPLN

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浜風はインプルーヴド・オテス・ジツを解き、ニンジャ脚力で羽黒へと迫る！辛うじて立つのが限界の、ただの1隻の非ニンジャ巡洋艦に、浜風は恐怖を覚えていた。古事記の伝承によれば、紫の鏡は時限爆弾めいた殺人ノロイ・アイテムの象徴だ。この煤けた紫鏡を、野放しにはできぬ！ #KZNPLN

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「イヤーッ！」「グワーッ！」浜風の決断的トビゲリが羽黒を貫いた。全身の鉄骨が砕けるような衝撃を受け、羽黒は後方に吹き飛ぶ。「終わりだ羽黒＝サン！貴様の口はハイクを咏むより先んじて、我々の喉を喰い破るだろう！猶予は与えん！ここで惨たらしく死ね！」猫重機関砲を構える！ #KZNPLN

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破壊的轟音！羽黒の全身に、猫重機関砲が殺到する。「アバーッ！アババーッ！オゴーーッ！」羽黒は空中で白目を剥き、口から血肉の塊をネギトロ・チューブめいて溢れさせる。「アアア、ア、ア……」「トドメだ！死ね！」ふらつく羽黒の元へ、浜風が決断的に駆ける！カイシャクだ！ #KZNPLN

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瞬間！浜風の顔面に、おびただしい量のヘドロ液状物質が付着した。「グワーッ！？な、何だ！何をした！何を……」困惑し、飛来方向を向いた浜風が次に目にしたのは、腹部に大穴をあけた矢矧の残骸だった。「……ヤ、矢矧？」超重力にまかせ、矢矧は浜風にのしかかる。 #KZNPLN

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「ア、バ……」矢矧の傷は致命傷だった。矢矧の腹部に捩じ込まれた、口径20.3cm艤装スケールのアンタイ艦霊砲弾が、禍々しく光っていた。「バカナーッ！何を……貴様何を！矢矧に火砲は……」「フ、フヒ、ヒヒヒ……」羽黒は笑っていた。血を吐きながら、笑っていた。 #KZNPLN

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読者の皆様にニンジャ動体視力をお持ちの方はいるだろうか！？羽黒がアンタイ艦霊弾を放ったのは、先の対空砲撃である。砲撃は矢矧に回避され……否！羽黒は最初から、矢矧を狙っていなかったのだ。そのはるか遠方だ！羽黒の対空砲撃は確かに、狙った地点へ届いていた。山城の元へ！ #KZNPLN

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氷徹甲弾で包まれたアンタイ艦霊弾は高速水平カタパルト射出され、天山を追う矢矧粒子雲を正確無比に貫いた！……そう、天山を追う矢矧を、貫き撃墜したのだ！矢矧に追われていたトモナガは、今やノーマーク！大和へ迫る！「ウオオオオーッ！」「ロード！マイロードォ！」 #KZNPLN

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浜風はのしかかる矢矧を投げ捨て、トモナガに狙いを定めた。だが。浜風の手が一瞬止まった。浜風の視界に、今まさにオヒガンを見ている同胞の、虚ろな瞳が映り込んだ。一瞬の躊躇い、重力めいた支配の拘束が、浜風の跳躍を阻んだ。浜風の頭部が爆ぜた。「……イイイヤアアアーーッ！」 #KZNPLN

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超重力を乗せた羽黒の艤装が、アンタイ艦霊弾と共に浜風を叩き伏せた！『オゴーッ！』羽黒はマウントを取り、頭部を砕かれた無残な駆逐艦へ執拗な殴打を加える！「イヤーッ！」『グワーッ！』「イヤーッ！イヤーッ！」『グワーッ！』「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」『アバーッ！』 #KZNPLN

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「グハハハハ！死ね！ここで死ね！ブザマに死ね！キサマも！矢矧も！大和もだ！戦争犯罪者のクズめ！今ここで！死ね！浜風！浜風ッ！」羽黒は罵詈雑言を撒き散らしながら、怒りと怨みの限り浜風を殴りつけた。狂ったように笑いながら殴った。いつしか、羽黒の拳は床を叩いていた。 #KZNPLN

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「センパイ！センパーイッ！」阿賀野が叫んだ。羽黒は意に介さない。「アハハッ！アハハアッ！」「センパーイッ！アブナイ！」「……イヤーッ！」轟音が轟き、青白い光線が周囲を薙ぎ払った。ビルが崩れ、直撃を受けた羽黒は遠方に血塗れで転がり、動かない。 #KZNPLN