- eighter_rieko83
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34 信ちゃんから連絡がちょくちょく来るようになった。 私もテレビを見た感想とか、緊張することなく伝えれるようになっていった。 仕事も順調で、新人賞を取った作品の書籍化も決まった。 その告知でいくつか雑誌の取材も受け、ひとつだけテレビにまで出た。 人生で一番緊張したかも…。
2014-08-18 21:51:3835 そういった忙しい合間に、新しい作品も進めなければいけなかった。 締め切りは明日9時。 現在23時前…やっとできた…! あー、きのう睡眠時間削った甲斐があったなぁ…思ったより早くできた♪ そういえば、お昼から何も食べてなかった…。 なんかあったかなぁ…ん? 電話鳴ってる…。
2014-08-18 21:52:0336 私 「あ、信ちゃんだ…もしもし?」 村上「あー俺やけど。」 私 「うん、おつかれさま!」 村上「締め切り明日やったやろ? どうや、進み具合は。」 私 「ちょーど今仕上げたとこ!」 村上「お!やったやん!」 私 「えへへー! 今からひとり打ち上げ♪」
2014-08-18 21:52:3237 村上「ひとりなんて 寂しいやっちゃなー!」 私 「しょうがないじゃん、 こんな時間だし。」 村上「みんなで飲んでんねん。 お前も出てき!」 私 「へっ?!」 村上「変な声出すな!」 ガハハーと笑って、お店の場所を教えてくれた。
2014-08-18 21:52:5038 みんなって…? 電話を切って一瞬ボーッとしたが…はっ! 着替えなきゃ! お化粧も! 慌てて準備して、タクシーで店に向かった。 中へ入ると、話が通ってるようで、すぐに一室へ通された。 村上「おー来たかぁ!」 目の前の光景にクラクラとし、倒れそうになった。
2014-08-18 21:53:2339 大倉「○○ちゃん、久しぶり! あははは、大丈夫?」 大丈夫じゃない! 大丈夫じゃない! ぜんっぜん大丈夫じゃない!! エイトさん、揃ってるじゃないですか!! 村上「ガハハハ!まぁ、座りぃや!」 何も言えずに、入口すぐのところにいた信ちゃんの隣に静かに座った。
2014-08-18 21:53:4240 丸山「まだ声聞いてへんのやけど。」 覗き込むように顔を見られた。 私 「…えっと、○○です… はじめまして…。」 「ガチガチやん!」「しゃべった!」みんながワッとなった。 村上「ビールでええか?」 私 「はい…!」 村上「『はい』って、お前!」
2014-08-18 21:54:1341 またみんなが笑った。 だってぇぇぇ…ちょっと泣きそう。 村上「飲んだら大丈夫や!ほれ!」 いつの間にか来ていたビールを勧められる。 乾杯をして、緊張してカラカラの喉にビールを流し込む。 あー…ヤバイまたクラクラする。 渋谷「お、えぇ飲みっぷり!」
2014-08-18 21:54:3342 あ、私、きのうあんま寝てない…しかもこの状況…。 経験上、これは記憶無くすパターンのヤツ! 気をつけないと……。 大倉「今日はヤスもおんで♪」 安田「こんばんはぁ。」 うをぉっ!! 近くに安田様スマイル!! 村上「ガハハハ! お前大丈夫か?!」
2014-08-18 21:55:0143 私 「…ダメだと思う…。」 消えそうな声で言うと、またもみんながワッと笑った。 それでもお酒も入り、少し時間が経つと少しだけ平常心を取り戻すことができた。 とはいっても、記憶飛ばす危険は大なので、いつもより控え目に。 村上「今日あんま 飲んでへんのちゃう?」
2014-08-18 21:55:1944 私 「締め切り前で あんまり寝てないから…。」 安田「体キツイん?」 私 「や…酔っちゃいそうで…。」 横山「えぇやん! ベロベロになったら えぇやん!」 錦戸「ほら! ベロベロの人が言うてんで!」 こんな貴重な時間を忘れるわけには…!
2014-08-18 21:55:3745 …とは思いつつも、いい感じにフワフワなってくる。 眠気も襲ってくるし…とりあえず自分の顔確認しようかな…。 私はお手洗いに立って、鏡を見る。 あー、酔ってるバカっぽい顔…。 妙に楽しいし。 戻ったらウーロン茶でも飲もっかな…。 そう思いながらお手洗いを出る。
2014-08-18 21:56:0446 安田「あ、○○ちゃん! だいじょうぶぅ?」 わっ!! 私 「え、あ、えっと、はい!」 フワッと微笑んだ彼。 この顔が目の前で見れるなんて…。 安田「無理せんとってなぁ? もし潰れても送ってくから!」 私 「えっ?あ、いや… 大丈夫です!」
2014-08-18 21:56:2647 私の上擦った声を聞いて、さっきよりも大きく微笑んだ。 安田「あ、連絡先聞いていー?」 ポケットからスマホを取り出してみせた。 あのぉーう、それは連絡くださるということでしょうか…? パニックが続きどうにかなりそう…。 震える手で私もスマホを取り出した………。
2014-08-18 21:56:5748 それからこっそりウーロン茶を注文して飲んだ。 でも、それがバレて「あかん!」と言われ、結局けっこう飲んじゃった。 酔っていても顔が赤くならない私。 「ホンマに強いねんなー!」とか言われながら、気付いたらもう2時過ぎ。 信ちゃんがもうお開きや!と言った。
2014-08-18 21:57:25