アーバン・レジェンド・アブナイ #2

日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「なら俺が狂って…」「狂ってもいねえ。現実から目を背けるな。ニンジャは現実だ」ヤマヒロが彼の肩を叩く。「いいか、聞け。俺は味方だ。また近いうちに会うぞ。俺の話を聞かせてやる。お前も、どうにかして記憶を完全に取り戻せ。確信が持てたら……俺の仲間に引き合わせてもいい」「仲間?」 72

2014-09-04 16:34:11
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

『あと3分、ドスエ』「……」ヤマヒロは口をつぐみ、踵を返すと、険しい顔で刑務所へと歩き出した。イシカワは不意に海に放り出されたような不安感を覚え、駆け寄り、囁く。「おい、待ってくれ、仲間って何の事だ」と。ヤマヒロは重い息を吐き、問い返した。「……秘密を守れるか?」「ああ」 73

2014-09-04 16:39:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ここは妙だ。ニンジャ事件関係者で、ある共通項を持つ奴らが、何人も投獄されてやがる。俺がさっきみたいな話を聞くのは、初めてじゃねえ」「それは……何か目に見えない神秘的な力が……働いているとか?」イシカワは恐る恐る訊ねた。ヤクザの顔が一瞬、不安に歪んだ。「そんなモンは信じねえ」74

2014-09-04 16:46:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「じゃあ一体何が……?もしかして、俺たちは贖罪の使命を……」イシカワが言った。自首したあの日から、自分の生き残った理由が、神秘的な高次存在によって何からの使命を与えられたからではないか、と考える事があった。「贖罪の使命だと?」ヤマヒロは脂汗を浮かべ、落ち着かぬ様子で歩んだ。 75

2014-09-04 16:52:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「いいか現実を見つめろ。記憶を取り戻せ。俺は仮説を確かめにゃならん」ヤマヒロは刑務所へ戻る囚人の列の中でイシカワに言った。「オバケだのフェアリーだのにビビるな。男だろ。お前は狂っちゃいねえ。弱気になるな。全ては現実だ。思考を放棄するな。考えろ。思い出せ。俺は味方だ。いいな」 76

2014-09-04 17:02:10
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