S.E.M捏造設定まとめ
「地毛ってことはやっぱハーフなのか」「Half?俺は混じり気なしのRui Maitaだよ」「え?じゃガイジンなの」「ガイジン?俺Travel abroadの経験はないんだ、Air planeも乗ったことないよ」
2014-08-25 02:28:20「君の母星のものかわかる筈もないが、少しでも慰めになるのなら」一目見て自分の星のものではないと舞田にはわかってしまったが、そんなことは些末な問題でしかなかった。地球上にあるどんなに美しい宝石よりも一等貴い黒く無骨な塊を、舞田類は強く握りしめた。
2014-08-25 11:38:41化学準備室で寝ちゃった舞田類のジャケットをオカンよろしくシワにならないようハンガーにかけてあげた山下先生は舞田のポケットの中に石ころが入っているのを見つける 落ち着きのない舞田のことだから何かの弾みで石が入ってしまったのだろうと思い山下はその石をぽいと窓の外に捨ててしまうのだ
2014-08-25 11:42:32しばらくして眠りから覚めジャケットを羽織った舞田類は青ざめる。石がない。目に見えて狼狽えはじめる舞田に山下がどうしたのかと問うと「ポケットの…なかの…」と彼にしては歯切れの悪い言葉が返って来た。ああ、ポケットの中の石のことかと合点した山下が捨てといたよと返すと舞田類は
2014-08-25 11:47:22絶望したような無表情でぼろぼろと大粒の涙を流しはじめる。泣き喚くでもなく責めるでもなく無言ではらはらと泣く舞田にもしかしたらまずいことをしたかもしれないと山下が狼狽えていると化学準備室の扉が開いた。「舞田君」「は…ま」言葉を発することもままならない舞田の手を取った硲は掌に黒い石を
2014-08-25 11:54:53握らせた。「あ……」「上から降って来たぞ、ちゃんとしまっておきなさい」「うぐっ……ありがどう、はざま先生」得意の英語も出せずに礼を言う舞田とそれを優しく見つめる硲に、山下はどうしようもない罪悪感と疎外感を覚えた。「本当にごめんね、舞田君、大切なものとは思わなくて」
2014-08-25 12:03:37山下は白衣のポケットの中に入っていた可愛らしい封筒の中から手紙を抜き去り、封筒だけを舞田に渡す。「なくさないように、これに入れておきなよ」「Thank you、ミスターやました…」山下を咎める気は無いらしい舞田は、言われるがままに封筒に石を入れる。
2014-08-25 12:09:59舞田君は2組の授業持ってなかったよな、と便箋の中に幼い愛をしたためた主のことを今更に思い出しながら、山下は桃色の封筒が大切にポケットにしまわれるのを見送った。
2014-08-25 12:11:54