黒色中国さんの夜釣り

まとめてみました。
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黒色中国 @bci_

チャオズイを3匹釣った…といっても、最初に2匹は足元でバラし、手中に収めたのは1匹のみである。たぶん30cmくらい。小さいのですぐ逃してやった。全ては別の場所で釣っていた友人が「今からクルマで迎えに行くから」と電話連絡をしてから5分内のことである。ただ、その後で面白いことになった

2014-09-07 11:00:57
黒色中国 @bci_

友人2人と、その1人の父と一緒に釣りにいったのだけれど、私が釣具を片付けて、クルマに乗り込むと、友人が「ガンユイを1匹釣ったぜ…」というので、私は「チャオズイを3匹釣った」というと車内は騒然に。「…で、その魚は何処行ったの?」「2匹は最後にバレて、1匹は逃した」と言うとまた騒然w

2014-09-07 11:05:23
黒色中国 @bci_

中国人からすると、「どーして逃すんだよ!」ということなのだが、「小さかったから…」というと、友人2人は納得したけれど、友人の父は納得しない。「どうして逃がしたんだ?」「小さいから…かわいそうだし」と言ったら、「かわいそうなことがあるものか!魚じゃないか」と、ちょっと怒ってる。

2014-09-07 11:08:38
黒色中国 @bci_

「牛も豚も羊も犬も魚も全部人の食い物だ。大小に関係ない。小さいからかわいそうだ、食わん、というのは間違った思想だ」と友人の父はご立腹である。これは生物保護とは全く別の観点だろう。釣りは人間が生きていく上で必要な糧を得る行為なのだから、そんな勿体無いことをするな、という発想である。

2014-09-07 11:15:24
黒色中国 @bci_

中国の釣りは、まだまだキャッチアンドイートが主流である。ルアーフィッシングもまだゲームフィッシングにはなっていない。生物保護の発想もない。私の場合は、生物を保護しようとしているのではなくて、小物を相手にしない、というだけである。尺以下の魚ごときで、釣果を誇るのは無粋なことである

2014-09-07 11:18:05
黒色中国 @bci_

すると、友人が「あなたは仏教を信仰しているのか」と聞いてきた。「信仰というほどではないけど、一応そうですね。でも、イスラム教でも生後40日未満の小魚は食べないです」というと、友人の父は「まちがった思想だ」と怒る。とにかく、中国人には小さくても魚は魚、食べるのが正しい!というわけだ

2014-09-07 11:23:05
黒色中国 @bci_

「お父さんはチャオズイを食べるのが好きなんですか?」と聞くと、「チャオズイは美味い。でも美味いか不味いかではない。小さいのを食べるのが可哀想だというのは間違っとる」「では、次の釣りの時には大きなチャオズイを釣って、お父さんに差し上げますので…」と告げたけど、まだプンプンしているw

2014-09-07 12:10:25
黒色中国 @bci_

中国人がやってるのは、あくまでも「漁」なんだな…と思った。そういう中で「30cm程度だったんで逃しました」というのは、許されない考えなのだ。特に、この友人の父は、大躍進とか文革を経験しているわけだから、30cmの魚を逃がすというのは考えられないのだろう。3cmでも逃がさないはずw

2014-09-07 12:44:07
黒色中国 @bci_

その後で、今日はもう遅いから、みんなでメシを食ってから帰ろう…となった。道路に面したところに屋台とテーブルがたくさん並んでいる。好きな食材を選んで炒めてもらって食べるわけだが、そこで腰をかけるとお父さんがいない。しばらくすると白酒かかえてやってきた。やばい!バイジュウ攻撃だ!w

2014-09-07 12:47:49
黒色中国 @bci_

5人いた中で、2人はクルマの運転があるからコーラだけ。残りの3人は湖南人、東北人、日本人。白酒を飲むには濃ゆいメンツではないかw。日本代表として負けてはいられない。中国人が白酒攻撃を仕掛けてきたら、必ず受けた立つ!絶対に勝つ!というのが私の戦法であり、信念である。

2014-09-07 12:51:17
黒色中国 @bci_

新疆にいた時は、宴会で「1人1本白酒」というのが普通だった。小さい盃で、毎回乾杯する。まずは全員で乾杯。次はそれぞれの組み合わせで乾杯。1人1本空になるまでやる。それに比べたら、3人で1本というのは軽いものである。しかも小さい盃ではなくて、ガラスのコップだった。これなら大丈夫。

2014-09-07 12:54:22
黒色中国 @bci_

大きめのコップを使って白酒を飲むときは、並べて同量の白酒を注ぎ、それをお互いに同量づつ飲む…というのが続く。ちゃんと同量を飲んでいるのか、相手がこちらのコップをみてくる。飲みが遅いと怒られる。私は最初は遠慮げに少しづつのみ、後半でいきなり立ち上がって、こちらから乾杯を申し込む…

2014-09-07 12:57:14
黒色中国 @bci_

中国人は、まさか日本人が途中で白酒を乾杯してくるとは思っていないので慌てる。それまで「飲め飲め」とけしかけていた中国人としては、乾杯を申し込まれて断ることができない。「始めは処女の如く、後に脱兎の如し」であるw。お父さんは慌てるままに、白酒を飲み干したら、とても嬉しそうになったw

2014-09-07 13:02:20
黒色中国 @bci_

お父さんは顔を赤くしながら、酔っぱらいながらも「我々には日本人の友人ができた」と嬉しそうにいった。考え方の違いとかは色々あって、どうして小さい魚をかわいそうだとかいって逃すのだ!と怒ったりするけれど、一応は友人と思ってくれるようになったみたいである。よかったよかったw。

2014-09-07 13:04:25
黒色中国 @bci_

帰りの車中では、後部座席でお父さんは私の隣に座り、私の膝にずっと手をかけて、私に話し続けた。「中秋節は何をしているんだ?何も用がないのならウチに来い!一緒に酒を飲むぞ!」と陽気に大声を出した。一体私は何をやっているのか。黒色中国として、反中保守の日本人として、由々しき事態であるw

2014-09-07 13:25:13
黒色中国 @bci_

私は一応、草食系の腰砕けな人間である。そういえば、昨日釣友のお父さんに、「肉はあまり食べない」みたいな話をしたら、これも怒られた。前からよく思うんだけど、たぶんネット右翼と中国人って、言葉が通じれば、ものすごく気心が通じると思われるw

2014-09-07 14:14:28
黒色中国 @bci_

ネット右翼にしろ、保守にしろ、「肉食系」とかのマッチョなのが好きな人が多い。生活習慣から安全保障観に至るまで。でも、それって中国人とかなりかぶる。言葉とか文化が違うけれど、この人達は(私も一応保守なんだけどさ)、同種類の人間としか思えないのである。だからこそモメるのかも知れないが

2014-09-07 14:17:08
黒色中国 @bci_

昨日の釣友の父親との話を思い出しながら考えていたのだけれど、普段中国のTVでは、日本鬼子が刀振り回して、情け容赦なしに大量虐殺やるような印象操作をやってるけど、実際の日本人に会ったら、小さい魚はかわいそうだからと逃してやったり、肉は食べないとか言ってるから、意外だったのだろう。

2014-09-07 15:07:14
黒色中国 @bci_

道端の屋台で炒めものをツマミに白酒を飲んで、勘定を済ませて帰る時に、店員にごちそうさまを言うつもりで、「謝謝!」と言ったら、これもお父さんは気に入らないようで、「こっちは金払ってるんだから、謝謝って言わなくていいんだよ!」とプンプンしていた。確かにこちらではそういう習慣は少ない。

2014-09-07 15:12:37
黒色中国 @bci_

二人の釣友は30代で若いし、上海生活が長いので、そういう「異文化」にも馴染みがないわけでもないが、釣友のお父さんはずっと湖南の田舎にいた人で、たまたま上海に孫の顔を見に来ているだけなので、そこでリアル日本人と遭遇すると、違和感を得ることが少なくないようだ。彼と一緒にいるのは面白い

2014-09-07 15:16:26
黒色中国 @bci_

今日の中国は中秋節。釣友である湖南の友人家族に誘われて、彼の自宅を訪問し歓待を受ける。湖南人を「不倶戴天の敵」としていた私にとっては、一つの節目であった。他ならぬ手厚い歓迎を受けて、彼らの厚意に胸を打たれた。歴史論争が好きな釣友のお父さんも、今夜だけは我慢して何もいわなかったww

2014-09-09 02:42:03
黒色中国 @bci_

釣友の家族は長沙の人。日中戦争時に激戦を重ねた土地の人であり、彼らの父祖の多くは、軍人であって、釣友の叔父は、日本の兵士に銃剣で腹を刺されて、死ぬまでその激痛に苦しまされたという人である。その末裔である釣友の家族が、私を中秋節に招いてくれることの意義は、大きかった。非常感謝である

2014-09-09 02:49:59
黒色中国 @bci_

長沙で、日本軍と戦った家の人間として、一つの「節目」を迎えたかったのであろう。私は約束の時間に遅れて、彼らの家に着いたのは8時頃だったけど、彼らは料理に箸をつけずに、ずっと待っていてくれて、私を歓待してくれた。湖南人は、日本人にも通ずる律儀さを持っている人たちなのかも知れない。

2014-09-09 02:55:59
黒色中国 @bci_

湖南の釣友には二人の娘がおり、姉は3歳、妹は1歳である。二人共、作りたての豆腐の様な、白く透き通る肌をして、眼は正月の黒豆のように美しく輝いている。言葉はあまり通じずとも、姉妹揃って私を歓迎して懐き、始終私のそばから離れようとしなかった。

2014-09-09 03:08:00
黒色中国 @bci_

二人の姉妹が大人になるまでの間、日中は平和なままで済むのだろうか…と脳裏をよぎる。大げさな妄想かも知れない。そうなるか、ならないかは、今の日本国民の決断にかかっている。決して、無縁ではない。未来は一人一人の決意に、委ねられているのだ。中秋の空を眺めながら、月餅を食べつつそう考えた

2014-09-09 03:20:48