渡邊芳之先生ynabe39の「遺伝には回帰の法則があるから配偶者選択を個体差が維持される主要な原因と考えるのは難しいかなあ。」

「言われてみれば当たり前」なことの多くは誰かに言われない限り気づかないんです。 未完成の思考をポーンと放り出しておくといろんな人が参考になることを教えてくれるのがネット。 by 渡邊芳之
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渡邊芳之 @ynabe39

「ある特性を持つことが適応的であるためには,その特性を持たない人々が存在して,その人々と比較したときに相対有利であることが必要になる」というの例は少なくないのではないか。

2014-09-17 08:15:57
渡邊芳之 @ynabe39

そうなると結局全体としては「いろんな人がいる」ことが適応的,ということになる。

2014-09-17 08:16:41
渡邊芳之 @ynabe39

「賢こ」と「バカ」の関係というのはみんなが「賢こ」になれば幸せになれるというのとはずいぶん違うのが難しいのだろう。

2014-09-17 08:17:24
渡邊芳之 @ynabe39

それこそ「高身長がモテる」ためには低身長の人がいなければならない,それどころか低身長の人のほうが大多数でなければならないわけで。

2014-09-17 08:21:00
渡邊芳之 @ynabe39

いっぽう現状を見ると,おおよそ知能の高い人ほど結婚せず子どもの数も少ないわけで淘汰圧は逆の方向に働いているだろう。

2014-09-17 08:22:21
渡邊芳之 @ynabe39

ただ知能にしてもその遺伝を考えるときに「回帰の法則」は忘れてはいけない。ひどく頭のいい両親から生まれても平均的には親より頭が悪くなる場合が多い。

2014-09-17 08:28:17
渡邊芳之 @ynabe39

これは難しい。「程度問題」も明らかにある。

2014-09-17 08:29:46
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@ynabe39 進化はかなり短い時間スパン(数世代)で起きることがガラパゴスフィンチの研究などで分かっています。知能差がトリビアルな差かどうかは判断が難しいですが、進化生物学では一般に集団内で個体差が長く維持されている場合、頻度依存的な自然選択が働いていることを疑います。

2014-09-17 08:31:17
渡邊芳之 @ynabe39

@yokuyama ありがとうございます。そっちのほうに考え始めていたところです。

2014-09-17 08:34:41
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@ynabe39 類似した議論ですが、個体差は、条件依存的、あるいは時間的、空間的に変動する自然選択への適応の結果と考えることもできますね。

2014-09-17 08:45:41
渡邊芳之 @ynabe39

未完成の思考をポーンと放り出しておくといろんな人が参考になることを教えてくれるのがネット。

2014-09-17 09:14:50
渡邊芳之 @ynabe39

心理学者は行動と行動に相関があるとそれは「同じ機能を共有している」と考えて、その上部構造として性格特性とか◯◯欲求みたいのを考えようとするけど、その相関が機能的なものでなく「遺伝子の共有」によるものだとしたら。

2014-09-17 12:07:23
渡邊芳之 @ynabe39

これはワクワクする。

2014-09-17 12:07:41
渡邊芳之 @ynabe39

さっきの行動シンドロームの話でいけば2つの相関する行動の関係は適応からみて「トレードオフ」でもいいことになる。たしかに例えばビッグファイブの同じ因子に属する特性同士が適応上トレードオフの関係になっているというのはあり得る。

2014-09-17 12:09:37
渡邊芳之 @ynabe39

もすこし勉強しましょう。

2014-09-17 12:10:07
渡邊芳之 @ynabe39

個体差が小さくなるにつれて個体差への感受性が高まるということもあるか。実はテオフラステスの時代ほど今の人間の性格には差がなかったりしてw。

2014-09-17 12:23:59
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@ynabe39 これは確かにあります。機能的に関係がある形質同士の進化は、進化生物学上ホットな研究テーマになってきています。僕も花の進化を考える上でこの問題に取り組んでいます。僕は入っていないのですがこういうプロジェクトもあります。staff.aist.go.jp/t-fukatsu/SGJH…

2014-09-17 13:10:58
リンク staff.aist.go.jp SGJHome
渡邊芳之 @ynabe39

これ面白いですよ。「複合適応形質進化の遺伝子基盤解明」staff.aist.go.jp/t-fukatsu/SGJH…

2014-09-17 13:33:44
リンク staff.aist.go.jp SGJHome
渡邊芳之 @ynabe39

因果の方向は逆かもしれない。

2014-09-17 13:37:18
Cassandra@調停後 @Cassandra_5555

@ynabe39: 「知能や性格が適応に大きな影響を及ぼす社会」が存在して,それがかなり長期にわたって続くなら,それらにも淘汰圧がかかってくる可能性は大きい。”←きゃぁ 恐い!発達障害の子に、「子育てで苦労するから子供を作るな」と、言いたいカウンセラーはごまんといそう。

2014-09-17 13:42:06
渡邊芳之 @ynabe39

社会や文化と進化の関係というのは複雑なもので,文化が進化を促進することもあれば,文化が進化を抑制することもありうる。

2014-09-17 13:44:25
渡邊芳之 @ynabe39

「知らぬが仏」を理論化したものが認知行動療法か。

2014-09-17 13:45:07