- eighter_rieko83
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189 すごく深い眠りから覚めた感覚で目を開けた。 身体はまだ少しダルいけど、頭はスッキリしてる。 カーテンの隙間から光が入ってきていて、部屋はうっすらだが様子が分かる程度に明るい。 右向きだった身体を伸ばすようにしながら、左を向く。 そして、びっくりして固まった。
2014-09-17 21:35:11190 そこには、しょーちゃんが眠っていたから…。 そ、そういえば、昨日来てくれたんだった…。 昨日は頭もボーッとしてたし、どこか夢見心地だったから、何も考えず寝ちゃったけど…。 なんか急に恥ずかしくなってきた! 多分熱で汗かいちゃってるし、すっぴんだし、頭もボサボサ…。
2014-09-17 21:35:19191 思わず顔を隠すように、布団を目の下まで引っ張った。 ホントは頭まで被りたいけど…大好きな人の寝顔から目が離せなくて…。 その時、しょーちゃんがゆっくりと目を開けた。 安田「あー…起きたぁ?」 私 「う、うん…。」 ニコッと笑って、彼が私のおでこに手を伸ばす。
2014-09-17 21:35:30192 優しく触れて、それからさっきよりもさらに深く笑った。 安田「熱下がったみたいやなぁ♪ 良かったぁ!もぉ、あんまり ムリせんといてなぁ? ホンマに心配してんで?」 私 「うん…ごめんね。」 安田「今日もまだ仕事、あかんで?」 私 「うん…。」
2014-09-17 21:35:41193 おでこにあった手がいつの間にか頭を優しく撫でている。 安田「俺、今日仕事やけど、 終わったらまた来ていー?」 私 「…私、もう大丈夫だよ?」 安田「まだ心配やもん。 …側におりたいし…。」 すごく優しい目で見つめられて…、このまま心臓止まりそう…。
2014-09-17 21:36:02194 安田「なぁ、来てもえぇやろ?」 私 「…うん…。」 安田「良かったぁ!ふふ。」 どうしよう、嬉しい…。 また、熱上がっちゃいそうだよ、しょーちゃん…。 安田「あんなぁ、冷蔵庫にフルーツ とかプリンとか色々入れとる から、好きなん食べててな?」
2014-09-17 21:36:22195 安田「てか、食欲あるぅ?」 私 「んー、あんまり…。」 安田「でもお薬飲まなあかんから、 ちょっとでも食べよ?」 私 「うん…。」 安田「今から食べるぅ?」 私 「うん。」 安田「何食べる?」 私 「じゃー…プリン。」 安田「じゃ、持ってくるな?」
2014-09-17 21:36:35196 安田「あ、もしかして、汗かいた?」 私 「うん…着替えよぉかな…。」 安田「俺、手伝おか?ふふ。」 私 「もー、何言ってんの!」 安田「あは、冗談やーん♪」 それは分かってるけど…、顔が熱くなった。 安田「じゃあ、プリンとお薬準備 するから、」
2014-09-17 21:36:55197 安田「着替えたら呼んで?」 私 「ん、わかった。」 しょーちゃんが部屋を出ていって、私はクローゼットからなるべく可愛げのあるパジャマを取り出して着替えた。 せめてものオシャレ的な…? 来てもらうのも…と思い、部屋を出ると、彼がパッと走って来て、ベッドに押し戻される。
2014-09-17 21:37:14198 安田「呼んでって言うたやーん!」 私 「もぉ、過保護だってぇ。」 安田「あかーん!せめて今日までは ベッドから出らんといて?」 私 「しょーちゃん、 心配し過ぎだよぉ。」 ベッドに座らされて、布団をかけられる。 彼も横に座って私の顔を覗き込んだ。
2014-09-17 21:37:31199 安田「こゆ時は、いっぱい 甘えて欲しいねん…。」 私 「しょーちゃん…。」 そして、心配そうな顔を笑顔に変えた。 安田「プリン持ってくるな~♪」 そしてまた食べさせてくれようとしたけど、さすがにそれは断った。 不服そうだったけど、恥ずかしかったから。
2014-09-17 21:37:46200 お薬も飲んで、安心した様子の彼。 安田「じゃ、仕事行ってくるけど、 なんかあったら連絡してな?」 私 「うん。」 安田「絶対ベッドから 出たらあかんで?」 私 「ふふ、はぁい。」 それでも大丈夫かなぁって心配な顔しながら、私が横になるのを確認する。
2014-09-17 21:38:06201 そして、じっと顔を見られる。 おでこに手をあてて、そこにチュッとキス。 安田「じゃ、いってきまぁす!」 私 「い、いってらっしゃい…。」 ここまでしてくれるって…両思いって思っていいんだよね? なんかもー展開が早過ぎて、頭が追いつかないよ…。 おでこが熱い…。
2014-09-17 21:38:24202 外がすっかり暗くなった頃、訪問客のお知らせが。 しょーちゃんは鍵持っていったし、誰かなって確認すると、☆☆さんが。 玄関を開けるなり、涙声で謝ってくる。 とにかく、と部屋へ通すけど、ずっと謝ってる彼女。 ☆☆さんのせいじゃない。 仕事に集中できなかった自分のせい。
2014-09-18 21:32:36203 そう説明して、一生懸命落ち着かせた。 ☆☆「あの、先生、食欲 ありますか?お弁当作って 来たので、お口に合うか 分かりませんが、良ければ…。」 私 「わ、ありがとう、嬉しい! ご馳走になります。」 素直に受け取ると、やっと笑ってくれた。
2014-09-18 21:32:51204 ☆☆「あの…先生、えと…。」 なんだか言いにくそうな感じ。 ☆☆「きのう病院に連れて行って くださった…、」 彼女が思い切って、という感じで話し始めたその時、玄関の開く音がした………………。
2014-09-18 21:33:07