東方疾走録まとめ

少女達による走りの軌跡、ここに記す。
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鞍月しめじ @507_F_beurling

しかしダートでの大ジャンプは車へかなりのダメージを与えていた。サスペンションはガタガタ、エンジンパワーも伸びなくなっている。 そして、それは唐突に訪れた……。 #東方疾走録

2014-11-04 00:45:05
鞍月しめじ @507_F_beurling

「とにかく一旦この街を出よう。ハイウェイ乗るよー!」 てゐは言う。彼女の宣言通り、ハイウェイに乗ったクリオはぐんぐんと加速、気付けば後付けのメーターが240km/hを超えていた。 「コントロール出来るの!?」 「知らない!」 鈴仙の問いに、てゐは半ば無責任に答えた。 #東方疾走録

2014-11-04 00:42:51
鞍月しめじ @507_F_beurling

「くゥッ!」 クリオは盛大にリアタイヤを流しながらダートから道路へ復帰する。 (てゐ……。この中で良くコントロール出来てる。思ったより、ずっと上手い) 走るクリオの車内で鈴仙は気付けば冷静に、てゐのドライブを分析していた。#東方疾走録 pic.twitter.com/LrLhub32kl

2014-11-04 00:39:57
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鞍月しめじ @507_F_beurling

「わわわっ!何処走ってるのよ!?」 「知らないってッ!」 多数の追手が突如湯が湧くように現れては、てゐもクリオを道なき道へ走らせるしか無かった。飛び跳ねるクリオは、タイヤを滑らせながらも追手との距離を少しずつ離していく。#東方疾走録 pic.twitter.com/PBstIUwY1d

2014-11-04 00:34:40
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鞍月しめじ @507_F_beurling

「どうなってるのよ。いきなり撃ってくるなんて。取締はしっかりしてるんじゃなかったの?」 猛スピードで逃げるクリオの中で、鈴仙はてゐを問い質した。 「知らなかったんだってば!ああ、お客さんだ!道から外れるよ、口閉じて!」 てゐはステアリングを、あろうことか道の外へ切る。#東方疾走録

2014-11-04 00:31:02
鞍月しめじ @507_F_beurling

「おーい、れーせーん!大丈夫~?」 幸い近くにはてゐが居る。彼女は車を停め、鈴仙を捜しに来たようだ。しかし刹那、鈴仙のRX-7のフロントガラスに蜘蛛の巣状のヒビが入る。――炸裂音は、二人の耳に届かなかった。 「マズイマズイ!鈴仙乗って!早く!」 「ピストル!?嘘!?」#東方疾走録

2014-11-04 00:27:57
鞍月しめじ @507_F_beurling

藪の中に突っ込み、スピンして止まるRX-7。エンジンは停止し、掛かる気配もない。元より不安定なエンジン故、仕方の無い事か。 「何なのよ……もう!」 鈴仙は事故のショックよりも先に、マナーの悪いドライバーへの憤りを吐露する。#東方疾走録 pic.twitter.com/sp1WUORDBr

2014-11-04 00:23:29
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鞍月しめじ @507_F_beurling

簡単なツーリングの筈だった。途中までは……。 「――ッ!?なんなのよ!」 ツーリング中、鈴仙のRX-7は突然車線変更してきた参加車両に正面衝突しそうになる。慌てて回避したが、途中に突っ込んだ木、回避に間に合わず横っ腹に突っ込まれた事でスピンを喫する。 #東方疾走録

2014-11-04 00:19:42
鞍月しめじ @507_F_beurling

「そんな簡単な……。まあ、でも良い天気だし良いわ。付き合うからちゃんと付いてきてよ?てゐ」 「鈴仙、もしかして私をバカにしてないかい?」 二人はそれぞれの車に乗り込み、エンジンに火を入れる。敷地からゆっくりと走り出した二台は、住宅街から長閑な道へと走り抜けていった。 #東方疾走録

2014-11-04 00:15:27
鞍月しめじ @507_F_beurling

「どうしたのって、気付いたら居ないからでしょ!」 鈴仙はクリオのボンネットに腰掛けるてゐに歩み寄り、声を荒げた。 「いや、何となく察しは付いてたから。違法レース関連でしょ?今は取締がしっかりしてるし、大丈夫。それより、走りに行こうよ」 てゐはそうあっけらかんと語った。#東方疾走録

2014-11-03 23:59:55
鞍月しめじ @507_F_beurling

邸宅の外まで鈴仙がてゐを捜しに行くと、其処に居たてゐはクリオのボンネットを閉じる。 到着時はボディと同じく白かったボンネットは、厳つさを前面に押し出したようなカーボンクリア塗装によるマットブラックになっている。 「あ、鈴仙。どしたの?」 けろっとした顔でてゐは言う。 #東方疾走録

2014-11-03 18:19:20
鞍月しめじ @507_F_beurling

『いえ、そちらが今穏やかなら良いの。ただ気を付けておいて』 「判りました。私は武器も無いですしね……」 鈴仙の唯一武器足り得るものは、己の愛車だけだ。 「てゐ~!今、師匠から電話――」 てゐにも永琳の情報を伝えようと鈴仙はリビングに戻るが、そこにてゐの姿はなかった。#東方疾走録

2014-11-03 17:49:24
鞍月しめじ @507_F_beurling

鈴仙は思い返す。 思えばアメリカでのフェスティバルは、一定の秩序こそ保たれていたが、一歩道を踏み違えれば違法レースの世界だ。銃を見掛ける事も少なくなかった。 そして鈴仙は一つの仮説に辿り着く。 「まさか――ここでも?」 『そのまさか。今は動けないみたいだけれど』 #東方疾走録

2014-11-03 16:56:40
鞍月しめじ @507_F_beurling

「はい。ウドンゲです」 『解ってるわ……。それより、そっちではまだ何も起きてないのね。長閑そうだもの』 鈴仙は永琳の言葉に小首を傾げ、言葉を返す。 「何も起きてないって……、何かあったんですか?」 『――以前のホライゾンコロラドがどうだったか、思い出しなさい』 #東方疾走録

2014-11-03 16:53:22
鞍月しめじ @507_F_beurling

笑い転げるてゐに、頭を抱える鈴仙。 そんな状況の中、鈴仙の携帯電話が鳴り響く。 「電話?」 画面を見てみれば、発信者に『師匠』――つまり永琳の名があった。これは出ないわけにはいかない。さっとリビングを後にした鈴仙は流れるように受話ボタンを押して、通話を開始する。 #東方疾走録

2014-11-03 16:49:57
鞍月しめじ @507_F_beurling

「うー……」 鈴仙は目の前で呑気にジュースを飲みながら、地方番組を見て腹を抱えるてゐの姿に頭を抱えた。全く以て予想外なパートナーの登場は、鈴仙の胃にマスタースパーク並の打撃を叩き込んでいくのだ。 「あっははは!なにそれ!」 そんな事を気にする訳もなく、てゐは笑った。 #東方疾走録

2014-11-03 16:32:56
鞍月しめじ @507_F_beurling

早朝だというのにけたたましいスキール音とレヴに叩き込まれたエンジン音が敷地へ滑り込んでくる。 その派手な登場には、ウドンゲも乾いた笑いしか出てこなかった。 車を振り回しながら、ドライバーのてゐは叫ぶ。 #東方疾走録 pic.twitter.com/XhOwFe65MA

2014-10-22 23:01:08
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鞍月しめじ @507_F_beurling

何度考えても納得がいかないウドンゲ。 「てゐが来るなんて、地獄よ……」 因幡てゐ――地上の兎であり、幸せを司る兎。しかし実態は悪戯兎。それは日本の昔話にもある程有名だ。 悩んでいる内に夜は明け、そして“それ”はやってきた……。 「あーたらしいあーさですよー!」 #東方疾走録

2014-10-22 22:58:26
鞍月しめじ @507_F_beurling

走っていく内に日は沈み、何度も馴れないヨーロッパの道に迷いながらもウドンゲは邸宅に辿り着く。そこで師、永琳に連絡を取った所、驚愕の事実を告げられる事になる。 「私は行けないのよ。ほら、仕事がね?代わりに、てゐを寄越すから」#東方疾走録 pic.twitter.com/nOMT50ehhK

2014-10-22 22:40:52
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鞍月しめじ @507_F_beurling

そしてそんなフェスティバルを、一台の車が走り抜けていく。一般車を追い抜き、アクセルを踏み込めば、その車は甲高いエンジン音で喜びを表す。 ウドンゲ――それが、ドライバーの名だ。トラックデイで咲夜と走った事もある。 #東方疾走録 pic.twitter.com/TCmA2mRfie

2014-10-22 22:35:45
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鞍月しめじ @507_F_beurling

開催されたホライゾンフェスティバル。 与えられたのは「車を愛する者への自由」 道を外れてダートを飛ぼうが自由だ。 「うーん、車が汚れるわね……」 紅いSUVを跳ねさせる女性は、少しだけ不満そうに呟く。 ――こんな事もある。#東方疾走録 pic.twitter.com/iVvK3yZNwt

2014-10-22 22:31:05
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鞍月しめじ @507_F_beurling

“トラックデイ”では誰もが満足しない。 もっと、もっと広い場所をと誰もが願う。 「ならば地平を目指すのも良いのではないか?」誰かがそう言った。 舞台はヨーロッパへ。 疾風の向こう、地平の向こうに少女達は何を見るのか……。 #東方疾走録 pic.twitter.com/ziAGIVX2Oo

2014-10-14 06:32:55
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鞍月しめじ @507_F_beurling

こんな雪山でも、実は歴としたサーキット。ピットレーンに入った二台から、ドライバーは降車する。 大妖怪八雲紫の姿に、咲夜は一瞬驚いた様な表情を見せたがそれ以上に彼女から告げられた事実に、咲夜は更に驚愕することとなる。 #東方疾走録 pic.twitter.com/o070bsq5F8

2014-10-14 06:24:37
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鞍月しめじ @507_F_beurling

LFAの突然の追撃に焦りながらも、雪山を駆けていく咲夜のS7。直線的に走ろうとする独特なステアリングセットに四苦八苦しながらも健闘はする。 しかしその差は次第に縮まり、遂にコーナー入口でオーバーテイクを許してしまった。#東方疾走録 pic.twitter.com/ZQdXWH4mZN

2014-10-14 06:21:18
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