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テストを行う咲夜へ迫る一台の影。トンネルを抜け露になった車体はレクサスLFAのレースカーにも見えた。 甲高いV10サウンドを山に反響させ走る車内で、女は不敵に笑んだ。 名は八雲紫。文が富士見から消えた後、最速となった一人。#東方疾走録 pic.twitter.com/OI3yYTo6nV
2014-10-11 10:13:33回転が上がれば上がるほど、「もっと回せ」とタービンが甲高い悲鳴を上げて咲夜へ訴え掛ける。圧力が抜け、響くブローオフ音はS7に不気味な印象を与える。 時速は軽く300km/hへ。しかしそれでも車体には何ら異変は起きなかった。#東方疾走録 pic.twitter.com/Z5kn4JKxHS
2014-10-11 10:01:40それから暫く。 咲夜達は雪の積もる峠道に居た。 「流石に、冷えますね」 「雪山だもの。でもS7のシェイクダウンにはピッタリよ。アップダウンに、バンクコーナー。誓いを破らない程度に飛ばしてきなさい」 レミリアの言葉にハッキリ頷いて応えた咲夜は、S7でコースへ出ていった。#東方疾走録
2014-10-11 09:58:07不安そうなレミリアに、咲夜は優しげな笑みと共に諭すような言葉を掛ける。 そして同時にGT500を破損させた自身を戒め、二度と無茶はしないと誓った。 #東方疾走録 pic.twitter.com/J8ePNnafxh
2014-10-11 09:52:48車から降り、メイド妖精達が再び清掃へ移る中で咲夜達は二人抜け出す。 あれだけ車を推しておきながら、レミリアの表情は不安そうに替わっていた。 「咲夜にも運転はしていてもらいたい。でも、また前みたいになったらって……」 #東方疾走録
2014-10-11 09:51:01メイド妖精達に見守られながら、咲夜はその低い車体へ乗り込む。少しばかりメイド服が邪魔だが、それは自分の一部だ。脱ぐわけにはいかず、馴れるしかない。 スタートボタンでエンジンを始動させるとS7は歓喜の咆哮を上げ、アクセルを踏み込む度に吐息の様なブローオフ音を響かせた。 #東方疾走録
2014-10-11 09:47:33驚く咲夜に対して、レミリアは余裕げに笑む。 そして語るのだ。強く「もう一度乗れ」――と。 #東方疾走録 pic.twitter.com/93RmGFWWV0
2014-10-11 09:41:26ガレージへ下りていく二人。 そこにはメイド妖精達が清掃を行う一台の車が、堂々足る威厳を放ち存在していた。 低い車体はGT500の比等ではなく、その存在感は圧倒的。その車を見て、咲夜は驚愕した。#東方疾走録 pic.twitter.com/UcFGvoZ2P8
2014-10-11 09:39:01「ん……」 「目が覚めた?」 眠る咲夜の横に居たのは主、レミリア。 咲夜は自分の状態を慌てて確認すると、ベッドから飛び起きる。 「申し訳御座いませんお嬢様。私が無茶をしたばかりに」 「別に、気にしてない。それより、それだけ元気なら動けそうね。来なさい」 #東方疾走録
2014-10-11 09:24:54意識を失った咲夜を助手席に乗せ、代わりにパドックへ連れ帰った永琳。 クラッシュはモニターにハッキリ映されており、NSX-Rがやって来るのを確認するなりレミリアは半べそをかきながら駆け寄ってくる。 だが、永琳は軽く語った。#東方疾走録 pic.twitter.com/CWSS9h4yeV
2014-10-09 06:28:54回避行動でスピードダウンした鈴仙を抜き去った永琳は、迷うこと無く咲夜の後についてダートゾーンへと侵入。 鈴仙へ先に行くよう告げると、引っくり返ったGT500から咲夜の華奢な身体を慎重に引っ張り出す。#東方疾走録 pic.twitter.com/3h8xnv54Ud
2014-10-09 06:24:42GT500が滑っていくのはダートトラップエリア。 横向きに入り込み片輪に多大なテンションを受けた車体は軽く傾き、そしてすぐに宙を舞う。 一度こうなれば、ドライバーに為す術はない。金属のひしゃげる音を咲夜はただ聴くしかない。#東方疾走録 pic.twitter.com/A9twy6IHjG
2014-10-09 06:21:14白煙を上げながら急減速するGT500はコントロールを失い、フラフラとコースを行ったり来たりする。 「ブロー!?そんな――っ!」 車速を失うGT500をサイドスライドでかわし、鈴仙は咲夜の車体が向かう場所を見て叫んだ。#東方疾走録 pic.twitter.com/fkIBQ58WFr
2014-10-09 06:16:26急勾配を下りきり、ヘアピンを抜ければ長い直線だ。全車フルスロットルでエリアに差し掛かる。 咲夜も例外無く踏み込むが、あっという間にレヴへ飛び込んだエンジンは激しい異音と共に激しくボンネットを揺らす。 そして遂には小さな爆発音が鳴り響き、ボンネットが紙切れの様に舞う。#東方疾走録
2014-10-09 06:12:32今回のコースの難所である下り急勾配。咲夜が注意すべきと判断した、ブラインドコーナーが多数待ち受けるエリアだ。 咲夜、鈴仙、魔理沙、輝夜、永琳、妹紅と続きながら各車は一気にコースを下っていく。#東方疾走録 pic.twitter.com/t9w3PRutRD
2014-10-09 06:08:01「後ろはウドンゲね。あの音――4ローター?」 咲夜の後ろをピッタリ付いてくるのは、派手としか言い様のないデザインのRX-7。 フォーミュラカーのような音は咲夜を追いたてるように付いてくるが、彼女は意に介さず自分のペースを守り続ける。#東方疾走録
2014-10-09 06:03:07レーススタート。一斉に走り出した車達の中でも抜きん出ていたのは、やはり幻想郷メンバー達であった。 特に咲夜のGT500の加速は圧倒的で、90度のファーストコーナーを抜けてからの直線では全てを置き去りにしていく。 そこからは峠道のような勾配と、狭さのあるエリアだ。 #東方疾走録
2014-10-09 05:59:52今回咲夜が知る顔は永遠亭からウドンゲこと鈴仙・優曇華院・イナバ、八意永琳、蓬莱山輝夜。更に藤原妹紅と霧雨魔理沙だけ。 咲夜はGT500に少しだけ身体を預けるようにして思案し、そして語った。 #東方疾走録 pic.twitter.com/4FElPNyU5L
2014-10-09 00:13:16そしてサーキットデイ。 各出走車には一周のコースインが許されている。 「やっぱり来たな、咲夜。なかなか難しそうだろ?」 一周を終え、パドックへと戻った咲夜へ同じく練習走行を終えた魔理沙が声を掛けた。 #東方疾走録 pic.twitter.com/jqOsANl0jv
2014-10-09 00:07:43咲夜の車はエアロの関係から車速よりも加速を重視して、速度を封じている。その為、高負荷に長時間耐えられるエンジンが必要なのだ。 テストにはクリアしたが、車から降りた美鈴は不安げに咲夜へ問うた。 #東方疾走録 pic.twitter.com/55iFJh3hrg
2014-10-08 09:58:32邸宅のガレージに戻り、暫く時間を置く。 それから門番、紅美鈴にスロットルを任せた咲夜は美鈴に一つ一つ指示を出していく。 唸るV8スーパーチャージャーエンジンは狭いガレージに反響し、二人の胸を強く叩く。 #東方疾走録 pic.twitter.com/7i0rclhpZh
2014-10-08 09:55:01嵐の様に現れ、嵐の様に去った魔理沙。 残された咲夜は現在の拠点となる邸宅へ向け、車の進路を取る。 公式戦とあっては黙っていられない。一刻も早く、車の最終調整を終わらせなければ。 #東方疾走録
2014-10-08 09:50:11「よっ、咲夜も復活か。富士見じゃDBSだったっけ?まさかGT500とは思わなかったぜ」 「たまたまですわ。それより、何か用事が?」 「あーそうだ。近々公式戦あるから、誘いに来たんだ。ま、出るか出ないかは咲夜次第だけどな」 #東方疾走録 pic.twitter.com/IRDmsx7qHJ
2014-10-08 09:47:59コンテナエリアから抜けようとゆっくり車を発進させようとすると、突如目の前に黒い車が滑り込んでくる。 金色のラインが映えるエスプリ――魔理沙の物だ。 暫しタイヤから白煙を立ち込めさせてから、ドライバーである魔理沙は車から降りてきた。 次いで、咲夜も降車する。 #東方疾走録
2014-10-08 09:37:42コンテナがうず高く積み上げられた一角。 そこで一台の車が低く唸りを上げていた。 ステアリングを握るのは、主であるレミリアによって“走りを解放”した咲夜。 彼女は何処か満足げに呟く。 #東方疾走録 pic.twitter.com/hwmGWoBGqo
2014-10-08 09:34:21