きけゆとりたちのこえ
耐えてくれ、ローレライ。おれたち大人が始めたしょうもない戦争の痛みを全身で受け止めて、行く道を示してくれ。この世界の戦をあまねく鎮めるために。いつか、悲鳴の聞こえない海を取り戻すために――。 ――福井晴敏『終戦のローレライ』より
2010-11-27 12:28:18ポツダム宣言の受諾。1941年12月7日からおよそ4年もの年月に渡り続いた、長き戦争が幕を閉じた時であった。戦闘員、民間人含めの日本人の死者数約240万人。
2010-11-27 12:29:03母チャンが私をたのみと必死でそだててくれたことを思うと、何も喜ばせることができずに、安心させることもできずに死んでいくのがつらいです。 ――『きけわだつみのこえ』より抜粋
2010-11-27 12:29:24←この言葉を聞いた私の胸は、死んだこの娘の父の魂の念(おも)いに想いを致し、締めつけられるように、又張り裂けるように痛んだ。我が子にこのような思いをさせている父の魂の泣き叫ぶ声が聞こえるようであった。→
2010-11-27 12:30:32←如何に盛大な慰霊祭が催されようとも、どのような高僧の読経があげられようとも、この父の魂を慰めることは出来ないと思った。 ――岡本次郎『靖国の魂達 戦後の風潮(http://www.senyu-ren.jp/SOUL/11.HTM)』より
2010-11-27 12:30:40彼らを戦地へと飛び込ませ、赤き花を咲かさせたのは、しょうもない戦争を始めた大人たちであり、大人たちが彼らに植えつけた、下らない価値観に他ならない。
2010-11-27 12:31:06ところが、常識もルールも秩序も何も知らない子供はそれらを破壊する存在でしかない。だからこそ、大人は子供を支配しようとするのだ。自らが作った秩序を守るために。
2010-11-27 12:31:30我が国民は今や大きな反省をなしつつあるだろうと思う。その反省が、今の逆境が、将来の明るい日本のために大きな役割を果たすであろう。それを見得ずして死ぬのは残念であるが致し方ない。日本はあらゆる面において、社会的、歴史的、政治的、思想的、人道的の試練と発達とが足らなかった。→
2010-11-27 12:31:49←万事に我が他より勝れたりと考えさせた我々の指導者、ただそれらの指導者の存在を許して来た日本国民の頭脳に責任があった。 かつてのことき、我に都合の悪しきもの、意に添わぬものは凡て悪なりとして、ただ武力をもって排斥せんとした態度の行き着くべき結果は明白になった。→
2010-11-27 12:32:15←今こそ凡ての武力腕力を捨てて、あらゆるものを正しく認識し、吟味し、価値判断することが必要なのである。これが真の発展を我が国に来す所以の道である。 ――『きけわだつみのこえ』より抜粋
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