わーい、10代の頃の青春のバンド。うららかな日曜の午後にはホント似合わない。ベースのデヴィッド・Jのファンでした。 ↓ BAUHAUS ~ In The Flat Field (Live in London - 24/2/82) youtube.com/watch?v=Y9NHV1…
2014-10-18 14:33:21当時、バウハウスが好きだったのは、ウーファ映画やドイツ表現主義、ニジンスキー辺りを引用するディレッタントなところに魅かれてたからだと思うんだけど、改めて思うのは、とにかく音楽の作り方なんか何もわかってないのに新しいことをやろうとしてたところに魅かれてたんだな、と。
2014-10-18 14:47:05ポストパンク期のバンドのドラマーはハイハットを使わなかった。バウハウスのケヴィン・ハスキンスもエコー&ザ・バニーメンのピート・デ・フレイタスもスージー&ザ・バンシーズのバッジーも8や16を刻むのにタムを使ってた。ケヴィン・ハスキンスのフロア・タムは右だけじゃなくて、左にもあった。
2014-10-18 14:53:22おそらくは非西洋圏の音楽にインスパイアされてたから、という理由だったとは思うんだけど、音楽の作り方に対してはほぼ無知でも、既存のポップ音楽のルーティンに対する嫌悪感がそうさせてもいたはず。知識がなくとも感性から新しいアイデアに到達しようとしてた。10代のガキはそれに痺れたんです。
2014-10-18 14:57:26この曲は内容がクリスマス・ソングということもあって、敢えてハットを強調してるけど、リズムの軸にあるのはやっぱりタム。その印象的なフィル。 ↓ Siouxsie and the Banshees - israel live 1983 youtube.com/watch?v=EYJOq6…
2014-10-18 15:05:44この曲の3分0秒辺りを見てもらうとわかると思うけど、ベースのスティーヴ・セヴェリンは裏拍を感じさせるためにわざわざダウンじゃなくて、敢えてアップ・ピッキング。技術も知識もない。でも、思いつきのアイデアでそれまでにはなかったものを生み出そうとした。それがポストパンク。
2014-10-18 15:08:45セックス・ピストルズの親衛隊 Bromley Contingent時代から、スージー・スーが鉤十字を身につけてたところからナチ呼ばわりされたことに対する返答として書かれたのが、このバンシーズの“イスラエル”。なので曲のモチーフが「イスラエルにおけるクリスマスの夜」になっている。
2014-10-18 15:15:51この映像だとギターを弾いてるのはキュアーのロバート・スミスなんだけど、実際のリフを作ったのは前任の故ジョン・マクガフ。ポジションは10フレット辺りなのに開放を混ぜてる。これも当時としては奇抜なアイデア。ジョン・マクガフ以前にこんなリフを書いたギタリストはいなかった。
2014-10-18 15:19:32でも、この辺りのアイデアがスタイル化されて、ルーティンになって、日本のV系のサウンドに繋がっていったりもするわけです。ラヴ&ロケッツ時代に会話する機会のあったバウハウスのデヴィッド・Jやダニエル・アッシュはそのことをかなり嘆いていました。さもありなん。だが、むべなるかな。
2014-10-18 15:21:34バウハウスのダニエル・アッシュもギタリストとしては大した技術は何もなかった。あったのは、当時まだアナログだったディレイを駆使した印象的なギター・アトモスフィア。デジタル・ディレイが開発されて、ディレイ・タイムがきちんと制御される時代になって、これを発展させたのがU2のジ・エッジ。
2014-10-18 15:33:32この曲はサウンド的にはレゲエ/ダブなんだけど、それにドラキュラ映画で有名なベラ・ルゴシのイメージを無理やり合体させた間違ったダブ解釈。だからこそ面白かった。 Bauhaus - Bela Lugosi's Dead (live) youtube.com/watch?v=1U1SiI…
2014-10-18 15:37:52間違った音楽解釈と間違った機材の使い方。それもポストパンクの特徴だった。でも面白いのが、同時代のアメリカ西海岸から生まれたヒップホップもまた、ターンテーブルの間違った使い方をその誕生の契機のひとつにしていること。既存のアイデア、既存のテクノロジーの再定義がその表現を支えていた。
2014-10-18 15:41:30※ ×西海岸 → ○東海岸
ポップ音楽は知識と技術とテクノロジーによって支えられている。まあ、何でもそうなんだけど。それゆえ、常に知識と技術とテクノロジーに縛られる。それに無自覚になると、アイデアはすぐにルーティン化し、スタイル化されてしまう。資本主義と安心の力学の要請の結果として。
2014-10-18 15:48:32てなことを言ったところで、所詮すべてはパラノイアの成せる技かもしれません。お前、考えすぎだよ、アタマおかしいんじゃね?っていうね。 ↓ Bauhaus - Paranoia, Paranoia youtube.com/watch?v=FLp4_w…
2014-10-18 15:54:26典型的なピンチョン的パラノイアを歌った曲と言えば、これ。ギリシャ神話とオーウェルの『1984年』とグローバリゼーションとグリム童話にアナロジーを見出すっていう。ヤバいな、こいつ! ↓ Radiohead - There There youtube.com/watch?v=5u8lgl…
2014-10-18 16:04:51でもって、この曲がタム主体でリズムを刻んでいたりするのを聴くにつけ、またパラノイアが発動することにわけです。しかも、ジョニー・グリーンウッドのアイデアの大半は件のジョン・マクガフで出来ていたりするわけです。わ、また繋がった!とパラノイアが騒ぎ出すわけです。ははは。どっとはらい。
2014-10-18 16:08:05