『イラストレーター・中村佑介氏のＱ＆Ａ⑨』“「好きに描いて」と言われたら？”編(2014.10.19)

中村佑介🎨2024カレンダー @kazekissa

【七瀬☪解答⑱】先程の場合ではラフが１枚でしたが、ASIAN KUNG-FU GENERATION『君という花』CDジャケットの時は、違う絵柄５パターンのラフの中から、メンバーとレコード会社にイメージに近いものを択んでもらいました。 pic.twitter.com/PfHAeDzSG2

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【七瀬☪解答⑲】また、さだまさしさんのベストアルバム『天晴～オールタイムベスト』のCDジャケットの場合は、絵は同じで、色が違うものを３種用意し、その中から一番適しているものを択んで、本番に挑みました。 pic.twitter.com/MrSACaLeyk

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【七瀬☪解答⑳】さださんの絵の場合はモチーフが多いので、色以外のラフ⇒本番の変更点がこのサイズでは解り難いですが、例えば女性の後にあるコケシ、「昔のさだまさし」から「今のさだまさし」へと変更されています。「今も現役」という意味です。 pic.twitter.com/tjzRzN6zib

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【七瀬☪解答21】そんな風に「下書き」とごっちゃに使われる「ラフ」ですが、実はまったく異なるものです。そして「なんで同じ絵２回も描くの？」というラフも、依頼主のぼんやりしたイメージを具現化して、本番をお互いの思う「より良いもの」に仕上げる為に必要だったのです。

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【七瀬☪解答22】特に今回の七瀬さんの描く「倉庫の扉」の場合には、材質的にも大きさ的にも、紙のように鉛筆の下書きが出来ませんので、その点でも「ラフ」は必要になってくるでしょう。

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【七瀬☪解答23】話が長くなってきましたので、再びおさらいしておきましょう。今回の作業工程は、【インタビュー】⇒【モチーフ／色決め】⇒【ラフ数種】⇒【相談】⇒【本番】と決まりました。

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【七瀬☪解答24】本番に際しては、こんな風にラフにグリッド（等間隔の縦横線）を描いたものを当日プリントアウトして持って行くと、下書きの出来ない大きな絵の場合も、「あ、この辺にこれ描けば良いのだな」と、本番での失敗が少なくなります。 pic.twitter.com/Yx44LKkfS7

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【七瀬☪解答25】グリッドの本数はお好みですが、あまりにも多いと途中で混乱してきますので、適量が良いでしょう。また目安として、同じ本数のグリッドを、倉庫の扉にも、後で消せるような素材（チョーク等）や、薄い色で入れましょうね。 pic.twitter.com/2vI7oVLVuu

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【七瀬☪解答26】以上、「好きに描いて」と倉庫の扉の絵を依頼された七瀬さんへのQ&Aを終わります。長々となりましたが、一番大切なのは「依頼主は七瀬さんの絵が好きで頼んでくれた」という事。だから自信を持って、どんどん提案してあげましょう。

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【七瀬☪解答27】そして楽しんで制作し、お互いが気持ちの良い作品が出来上がることを、心より願っております。それではまたアイデアか決まったら、そして完成したら、ぜひ見せて下さいね。僕も楽しみにしております。（おわり）

中村佑介のイラスト教室 @kazekissa02

という訳でこんな内容がたくさん載った「みんなのイラスト教室」。870円（税込）で本日発売。印税と広告費を削り値段を抑えましたので、生徒の皆様はRTのご協力お願い致します。amazon.co.jp/dp/4864104220 pic.twitter.com/DTOjQlWP79

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