totinohanaさんの蟲師続章 二期感想まとめ

自分では殆ど感想を出せていませんが前期同様、凄まじい作品だと思います。 主に個人的な参考用に。
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橡の花 @totinohana

なるほど、なるほどね…。

2014-11-02 04:11:31
橡の花 @totinohana

『蟲師 続章』第13話。淡い夕陽の光線の中におどる子供たちの影(「丘の向こう」に迎えるもの有り)の”うしろ”に、濃く近寄る影有り(御影石の模様か…)―その光源とはどこか? 神隠しの少女たちが“帰らなきゃ”と歩いていく方がそうだとしたら、終盤、陽吉が懺悔とともに膝をつく、(続

2014-11-02 04:15:36
橡の花 @totinohana

続)あの“やわらかい影(そう、あの彼の影こそ「残り紅」なのだ)”に踵を返して、“たしかにアカネであった”少女は(夕陽の符丁‐迎え‐光源…アバンの神隠しまでのシーンがここで鏡(/逆)像を展開する。山陵‐丘の重なる窪地を舞台に)、どこに向かえを伺うのか? ―方向を示す‐描くのは、(続

2014-11-02 04:26:37
橡の花 @totinohana

続)ただ影を淡くするこの踊り場だけであり、陽吉にもみかげにもここ以外、その存在を伺えるはずがない―というより、おそらく踊り場がどう展開されようとも(あるいは山里、あるいは海岸線)、神隠しの子供たちには帰る場所はこの踊り場しかない。弛まず“残り紅”の影に触れるべくして、(続

2014-11-02 04:34:22
橡の花 @totinohana

続)固く刻印される神隠しのシルエットが、幾度もの黄昏時をへてグラデーションを“重ねてゆく”と、ついにそれは石のような肌理となって、刻々と、“見間違えようのないアクション”を、踊り場の子供たちの面影を残す彼らに見せてゆくのである。それは、(続

2014-11-02 04:44:28
橡の花 @totinohana

続)それは照明がてらす精細な動画コマ数より、濃く‐細かく‐密でなければならない。陽吉たちの老境の現在より深く印象されるために、過去語りの心境に避けがたい諦念を、現在を突き崩してしまうために、やわらかい影が光源‐境界も不確かな御影石の影へ一歩踏み出して、触るために。>蟲師続章13

2014-11-02 04:51:41
橡の花 @totinohana

あの影が物のような手触りを想像させる何かとして表象される以外、神隠し中の当事者にも、残された者たちにも、存在の証はないのだから。>蟲師続章13

2014-11-02 04:56:46

第十四話「隠り江」

橡の花 @totinohana

『蟲師 続章』第14話。“棹さす”小舟の起こす「引き波」が街の裏手に張り巡らされた水路を伝い、旅客‐ギンコの「識」(ここでは、いや、“ここでも”、それが五識の段階なのか六識のなせるわざなのか、判然としない…)を、後方へと向ける。するとそこには、縁側の障子の隙間から、(続

2014-11-09 03:41:40
橡の花 @totinohana

続)靄に包まれ呆然とした年頃の少女の姿が見える。蟲の仕業とおぼしき症状がある一方、彼女には持病の胸の病もあった。回想、水辺で“咳をして”胸を押さえる幼い少女を、小高い場所から見つける侍女、スイ。少女を背負って、おそらく川沿いを屋敷に、“明るい方へ”向かって歩く。(続

2014-11-09 03:54:36
橡の花 @totinohana

続)そして交わされる約束―この光景を、冒頭、ギンコが娘に気づいたシーケンスに重ねてみると、咳が川面を挿す棹、それに(音‐波紋で)気づいたスイが船上の、あるいはその後少女を訪ねるギンコ、夕景の“おんぶ”は「引き波」で開けた‐感覚が向いた、「水路のある風景」と言うことができる。(続

2014-11-09 04:05:11
橡の花 @totinohana

続)一際“高い”妖質によって「六識」の広大なネットワークが見渡せるという少女とスイを、蟲が結ぶ。少女には遠方のスイのことが分かるという―ここではスイが回想中の少女に、少女がこの異界の身分によってスイのような立場となる…(すなわち「隠り江」とは、「五境」を隠して押黙る、(続

2014-11-09 04:16:49
橡の花 @totinohana

続)「五識」を閉じてジッとする、ここではスイの実家(娘に対しては隠れ家)のことである)。少女の依存症ないしは共依存を断ち切るために蟲くだしを飲むというスイの決意さえ、“波紋”を起こす。それを“感じてしまう”以上は、やはりあのときスイがしたように、助けようと足を向けてしまう‐(続

2014-11-09 04:26:15
橡の花 @totinohana

続)‐舟を漕ぎ出してしまう。慣れない舟、加えて蟲を通じた異界への移入ということもあって、彼女はたちまち水路上を迷子になってしまう(元々この挿話は俯瞰的地図的な描写が殆どされていない)―このとき視界を覆う“靄”なのだが、たとえば回想中のスイだって、少女の咳がなければ、(続

2014-11-09 04:32:08
橡の花 @totinohana

続)身体の弱い少女を探して付近を彷徨ったかもしれないし、そのとき何か取り返しのつかない災難にあったかもしれない。スイにとっての少女を探す切迫した状況は、あの“靄”と同じで、たとえばそんな中段々と陽が傾く夕方という現象(時刻)は小舟を囲む「舟少(かいろぎ)」と重なるのである。(続

2014-11-09 04:38:44
橡の花 @totinohana

続)サインさえ点れば…あるいは“そこにおける/その場の異常事態を知らせるなんらかの現象”を思い描かせる「地図」が、あの回想の周辺にも、水路にも、妖質のネットワークの空間にもあるとすれば、意識は、想いは迷子のようにどこかを彷徨うなどということはないのかもしれない。(続

2014-11-09 05:00:29
橡の花 @totinohana

続)スイにせよ少女にせよ、誰かが必ず見つけ出すというなら。その空間におけるサインも、地図も、誰もが抱いているものだとするなら。それが“蟲師だけの視野ではない”というなら(そう、佳境少女を見つけたのはギンコではないのだ。それなら、秘密の通話の余地くらいは、もしか…。>蟲師続章14

2014-11-09 05:08:20
橡の花 @totinohana

スイたちが心配されてるのは孤立で、娘の父が心配するのは彼女らが所在を失う/彼女らを見失う‐ことなんだけど、元々二人の絆を作った回想の出来事、スイが少女を見つけられたこと自体は実は特別なことじゃなかったらしいと「サインと地理」の対応を“非‐地図的に”描いた驚異の挿話。>蟲師続章14

2014-11-09 05:51:19
橡の花 @totinohana

よく考えてみれば水路付近の住人たちが彷徨う少女の存在に気づく展開も、家々の裏手が水路に接しているらしいという話(BGのみ)と、ギンコの妖質のネットワークの話と、霧のモチーフの力だけで説得力あたえてるからな、あれ(そもそも村人らしき人らの描写がほぼほぼないし

2014-11-09 05:58:48
橡の花 @totinohana

もちろん回想のプロット、構図が基盤イメージにはなってるんだけどさ。

2014-11-09 06:00:10
橡の花 @totinohana

冒頭に二つ、見事な「接点」のシーケンスがあるといえこれほどそれについて曖昧にされながら、あの結末に納得してしまう凄さ。

2014-11-09 06:02:50

第十五話「光の緒」

橡の花 @totinohana

『蟲師 続章』第15話を視聴。「羽衣」を織る妖(/蚕)質の糸が紡がれる“往復”‐“緒”とは、たとえば冒頭の、“どこか”から粘る妖質をつまみ上げるあの手の動画‐“反復”のことであり、繰り返すその動作の幻影がめざす「羽衣」の“形”が“光”である。村をまたぐあの一本径を糸とするなら(続

2014-11-16 03:38:44
橡の花 @totinohana

続)逞しく育ちすぎてしまった下界の息子、差し込む光の交差がここでもまたまるで光の糸が織り上げられるイメージに映る山道の先の彼の母親がそれぞれ“折り返し”の端になって、その“間”で、父親も母方の祖母も村の者たちも、さらにギンコさえもが、その線上の往復が何を、(続

2014-11-16 03:46:31
橡の花 @totinohana

続)“何の形を織り上げるのか”を知らない(蟲師が「こんなに逞しくなるとは~」と感心するほど)。鍵になるのは原初の「形態」である蟲の存在である。それが見えるということをきっかけにして、傍目には狂女にも映る女のみる幻影の中にはその逞しい息子の姿が垣間見えなかったとは、いえない。(続

2014-11-16 03:53:25
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