《友達の恋》

しんごのやつです。
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hikari♡∞妄想♡ @love_kamome

《友達の恋》side-B 111 なんで大倉くん? いろいろ鋭い人ではあるけど...。 それって...からかわれてるだけじゃ...。 忘れてたけど、信ちゃんってちょっと天然なんだった。 思わず笑ってしまった私を怪訝そうな顔で信ちゃんが見てる。

2014-04-20 23:23:30
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《友達の恋》side-B 112 「しないよ」 「は?」 「断った」 そう言うと、脱力したみたいにしゃがみこんだ。 「っんやねんなもー......」 信ちゃんはそのまま床にあぐらをかいて、頭をガシガシ掻く。

2014-04-20 23:23:37
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《友達の恋》side-B 113 「お前は。結局どう思ってんの?俺のこと」 好き、だよ。でも...。 「......無理だって。信ちゃんと何かあったら、それこそ会社ごと出禁だし」 .........。 「...それってお前...」 信ちゃんが眉を顰める。

2014-04-20 23:24:00
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《友達の恋》side-B 114 「そういうの、なしやったらどうなん?」 「......」 何で今、そーゆーの聞くの? 「...俺は...本気やで?やからお前も、ほんまのこと言うて」 座ったまままっすぐこっちを見る。

2014-04-20 23:24:08
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《友達の恋》side-B 115 「信ちゃんはさ」 付き合ってって言ったり、彼と結婚しろって言ったり、本気だって言ったり。 「いっつも明るいし前向きだし、一緒にいて楽しいって思うよ」 もう、信ちゃんが何考えてるのかわかんない。

2014-04-20 23:24:14
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《友達の恋》side-B 116 「友達もいっぱいいるし、仕事でもみんなに信頼されてて。しかも、私なんかのこと、そんな、好きとか、言ってくれてさ」 混乱に任せて堰を切ったように言葉が溢れて。 「そんなひとのこと、好きになんないわけないじゃんばかっ」 あ、れ...。

2014-04-20 23:24:24
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《友達の恋》side-A 141 え、今...。 今の、ほんま? 今、好きって言うたよな? あいつが顔を真っ赤にして俺を見てるから、聞き間違いじゃないって確信して、急にドキドキしてきた。

2014-04-21 22:47:16
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《友達の恋》side-A 142 同時にあいつが何を気にしてたのかも全部分かって。 そっか。 そうやんな。 そーゆーヤツやもんな。

2014-04-21 22:47:21
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《友達の恋》side-A 143 だけど、こいつの仕事のしがらみとか、俺のこの先のこととか、そんなん今どーでもええわ。 後で、ちゃんと考えるから。 絶対。 だから今、はっきりさせておきたい。

2014-04-21 22:47:29
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《友達の恋》side-A 144 立ち上がって近寄ると。 「待って」 あいつが両手で俺を遮る。 「何で?」 「だって、だから無理だって。私はサラリーマンとして、会社の不利益になるようなことはできな...」 まだぐちゃぐちゃ言ってるあいつの後頭部に手をやって、キスで口を塞いだ。

2014-04-21 22:47:57
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《友達の恋》side-B 117 急に外の廊下が騒がしくなって、お疲れさまですって声が飛び交う。 信ちゃんは唇を離すと、優しく抱きしめてくれた。 はおっただけのシャツの隙間から、肌が頬に直接触れて、顔が熱くなるのを感じる。

2014-04-22 22:51:00
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《友達の恋》side-B 118 「ごめんな」 「え...」 手が、髪を優しく撫でて。 「ひとりで悩まして、ごめん」 少し身体を離すと目を見てそう言った。 「なんで早よ言うてくれんの」 「だって」 「こーゆーのはお前...。ふたりで考えることやろ」 「......」

2014-04-22 22:51:09
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《友達の恋》side-B 119 信ちゃんは私の両肩に手を置いて、 「俺が何とかするから」 そう言った。 「何とかって...?」 「ちゃんと事務所に話通すわ。で、お前も、お前の会社も今まで通り仕事続けられるようにするから」

2014-04-22 22:51:16
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《友達の恋》side-B 120 エラい人の能面みたいな顔が目に浮かぶ。 「そんなこと...できる、の?」 信ちゃんはニヤって笑った。 「俺のプレゼンスキルをナメるなよ」 また私を抱きしめると、 「だからお前は、なんもせんと待っとけ」 そう言って頭を撫でた。

2014-04-22 22:51:26
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《友達の恋》side-B 121 そっか、私...。 ずっと甘えたかったのかもな。 彼のことは好きだったけど、大人で完璧過ぎて、いつもどこか緊張してた。 彼は大人の女として扱ってくれたけど、こうやって...女の子みたいに甘やかしてくれたことはなかった。

2014-04-22 22:51:39
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《友達の恋》side-B 122 信ちゃんが私を抱きしめたままふって笑う。 「なんかもう、あかんわ。仕事する感じやなくなってきた」 「何それ」 「ん?こんまま家に連れて帰って、いろいろシたい」 「変態」 「アホ。どんだけ待ったと思てんの。そんくらい考えてもバチ当たらんやろ」

2014-04-22 22:51:45
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《友達の恋》side-B 123 胸を押し返して、開けっ放しのシャツのボタンを上から留める。 「もぉ...まだ収録あるんでしょ?」 照れたような顔でニヤけてる、されるがままの信ちゃんがかわいい。 「私...待ってていいの?」 「お、任せとき」 今度はいつもの笑顔でニカって笑った。

2014-04-22 22:51:53
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《友達の恋》side-B 124 8年前に好きだったときから、随分遠回りだったけど。 何かわからないけど、信ちゃんとだったらうまくいく気がする。 自信があるんだ。 きっと、毎日、絶対楽しいって。

2014-04-22 22:52:01
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《友達の恋》side-A 141 あの日から数日後。 約束通り専務とチーフマネージャーに了解を取り付けた。 意外にすんなり許可されて、まぁ素性の知れた女と付き合ってくれた方が好都合ってことなんやろな。 ダメ押しで自作の書類にサインとハンコをもらって、職場まで迎えにきた。

2014-04-23 23:11:37
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《友達の恋》side-A 142 最初は、家までちゃんと送るつもりやってん。 もう日付が変わる直前で、明日もお互い仕事やし。 赤信号で車をとめて、さっきの書類を渡す。 「これで文句ないよな?」 あいつはまじまじと書類を読んで、ゆっくり顔をあげて俺を見た。

2014-04-23 23:11:46
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《友達の恋》side-A 143 「ありがと。信ちゃん」 うるうるした目で、少し赤い顔で照れたように笑う。 ......。 あかんぞ、これ。 もう、あかん。 何も言わんと勝手に行き先変更。 あいつは途中で明らかに道が違うことに気づいたみたいやったけど、何も言わんかった。

2014-04-23 23:11:57
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《友達の恋》side-A 144 部屋の鍵を開けて、引っ張りこんだ。 余裕ない感じでめっちゃダサいと思ったけど、もう1秒でも早く俺のもんにしたくて。 ドアに押し付けてキスしようとした、ら。 ケータイが鳴り響いた。 「あ、ちょっと、待って」 「待たれへんて」 「お願い、待って」

2014-04-23 23:12:12
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《友達の恋》side-A 145 電話に出ると、ごめんって身振りで謝って。 仕事の電話らしく、手帳出して何か始めてもーた。 仕方なくリビングに移動して、テレビをつける。 やっぱ急に連れてきたらあかんかったかな。 仕事忙しそうやし、女子はいろいろ準備もあるやろし...。

2014-04-23 23:12:36
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《友達の恋》side-A 146 少し反省してると、あいつがリビングに入ってきて隣に座った。 「仕事?」 「ん。ごめんね。緊急で。......怒って、る...?」 怒ってる...わけないやん。 でも...今日はもう、帰られへんと思っとけよ。

2014-04-23 23:12:45
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《友達の恋》side-A 147 少し不安そうに俺を見る。 今までよりもだいぶ近い距離に、急にドギマギして...。 「何か、飲むか?」 冷蔵庫からビールを取ってきて手渡した。 もうこれ飲んでもーたら運転できんし。そんな思惑もあったりなかったり...。

2014-04-23 23:13:04
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