ニボシさんの『Zガンダム』鑑賞記＆イラスト記

村井ニボシ @niboshi2000

クワトロの「サボテンが、花をつけている・・」は、諸説ありますが、トゲだらけのサボテンは、男の手を借りずに危険な任務を成功させようとするゲリラ時代からのギラギラしたレコアを象徴し、花はそんなレコアの男性を必要とする女性てきな面を表してるんだと、私は思います。 2

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フェミニストに見られたらキレられそうな解釈だけど、30年くらい前のアニメだし・・。クワトロはどうしても周囲の人を道具的にしか扱えない人だし（道具としてはとても適切に運用する）、ララァのことがあってますますこじらせてる感があるしなー。 3

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レコアはシロッコに惹かれたのではなく、あくまで、宇宙に惹かれたのだと思う。この話で出撃した瞬間に、宇宙の美しさに胸を打たれていたし、ヤザンを感じて、「あたしを呼んだのはあの人間なのか？」と混乱していたし。呼ばれた対象が明確ではない、なにかぼんやりしたものなのだ。 4

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それにしても、レコア関係の話とか、ロボアニメ好きな男の子が全く喜びそうもない話なんだけど、ガノタの人たちはこの辺をどうやって処理してるんだろうかと不思議に思う。富野さんは視聴者への嫌がらせにこういう話を作りそうなものだけど・・。視聴者は嫌がらせに喜ぶマゾ的な構図なのだろうか。 5

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こんな爽快感のない話が人気あるのがいつも不思議だ（自分も面白いと思ってるけど）。作中一番爽快なシーンが、敵のヤザンが楽しそうに襲ってくるシーンだからなあ。 6

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Zガンダム35話『キリマンジャロの嵐』　最近いい所のないクワトロが地球に墜落。カミーユも地球のフォウに惹かれて降下する。絶対ロクなことにならない展開だ！　絵は、記憶を奪われ襲い来るフォウと、泣きながら止めようとするカミーユ。 pic.twitter.com/dbIzWE9IHX

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Zガンダム、最初はカミーユがイカれてるアニメだったけど、最近は周囲の方がもっと頭おかしくなってきて、カミーユが精神的につらいという話になってきている。まだ学生だったのに、軍人になり、部下（カツ）ができて、擬似家族（ファ・シンタ・クム）を設けて、レコアがアレでフォウがコレで。 2

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あと両親が死んだりアムロと自分の比較とか。今後たぶんサラとかフォウとかが死んで、カミーユがパンクしちゃうんだろうな。精神崩壊するのは知ってる。なんかだんだん、社会人デビューした若者が鬱になるまでの経過を見るアニメに感じられてきたなあ。人の革新は遠い（次回予告の言葉）。 3

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あと、ティターンズ（敵側）首領のジャミトフが、サイコ装置で苦しむフォウを見て、「こんなに苦しんでたら使い物にならんだろ」って常識的な判断を下しているのが面白かった。アーガマクルーに無理をさせようとする老害と化したウォン・リーさんと、真逆に描かれている。敵 4

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Zガンダム36話『永遠のフォウ』　もうタイトルがさあ。「ガルマ散る」とたいして変わらないじゃないか！　そうだよ、死ぬよ！　絵はクワトロを麻痺させる程の謎オーラを放つフォウと、爆風の中、亡きがらを抱きしめることしかできないカミーユ。 pic.twitter.com/pPkPisavzs

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フォウが、なんかお風呂入ってたらすごくフレンドリーな性格に戻るんだけど、カミーユに連れられて脱出する最中、爆発の光に照らされるたびにおかしくなっていく。襲ってきたジェリドをカミーユが崖に落とした時、「こうしなければ、あたしたちが殺されてたの？」と聞く。 2

村井ニボシ @niboshi2000

「当たり前じゃないか！」とカミーユは応える。その通りだ。しかし、それはフォウが洗脳されている通りに、敵であるカミーユを攻撃するのも「当たり前」になってしまう。サイコガンダムに乗り、兵器の一部になってしまうフォウと、Zガンダムに乗って戦えとクワトロは言う。 3

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クワトロは「戦いの中で人を救う方法もあるはずだ。それを探せ！」と言う。「あるわけ無いだろ！　クワトロ大尉の言うことのほうが、よっぽど理想論だ！」とカミーユは応える。で、なんだかんだあってまたジェリドがカミーユの大事な人を奪う。 4

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フォウを照らす爆発は戦争の象徴で、フォウが強化人間にされたのも、人と人が争うがゆえだ。戦争に巻き込まれてはおかしくなるばかりだから、フォウを連れて逃げようとしたのだけど、逃げられなかった。カミーユもフォウも。 5

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悲嘆にくれるカミーユに、クワトロは「君はまだ死ねない体だ。戦士は生きてる限り戦わねばならんのだ」とMSの手を伸ばす。これって、ニュータイプと強化人間の差があるだけで、フォウが強制的に戦わされるのと同じですよね・・。クワトロは前からこういう人だけど。 6

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伸ばされるMS＝戦争の手を前にして、カミーユはフォウの死体を抱きしめることしかできない。カミーユ、よく泣く主人公だけど（前の話でも泣いてた）、ここでは涙を流さないんですよね。ここで涸れ果てたんだな。 7

村井ニボシ @niboshi2000

それにしても、後にアクシズを落とそうとするクワトロが、「戦いの中で人を救う方法もあるはずだ」って言うの、お前が言うなで最高ですよね。お前がそれを一番信じてないだろうと。ララァが死んだのを無駄にしないために、もっと殺すしかないって考える感じの人だからなあ。 8

村井ニボシ @niboshi2000

アムロとクワトロは、フォウの死をそれぞれララァに重ねるけど、その反応がそれぞれ違うのがいいですね。クワトロはこれで、シャアに戻る（政治的に前に出る）ことを決意したので、ますます止まらなくなっていくぞ。 9

村井ニボシ @niboshi2000

ファーストガンダムは、「戦争と宇宙に放り込まれた少年少女が、大人不在の状況でなんとか生き残る話」だったけど、Zガンダムは、「戦争と社会に放り込まれた、理想を持つ天才少年が、大人社会に揉まれて適応して消耗していく話」なんだな。重苦しいわけだ。大人がいるほうが辛いのかよ。

村井ニボシ @niboshi2000

カミーユは女の子（フォウ・ファ・レコア・サラ）が戦争に巻き込まれるのを、毎回止めようとするんだけど、1回も守れてないんだな。フォウ以外は自分から戦争に入って来るんだけど・・。

村井ニボシ @niboshi2000

Zガンダム37話『ダカールの日』　クワトロがシャアに戻り地球連邦議会を占拠して演説する。けれどシャアは己を道化だと言い、大衆も「みぃんな人殺しさ」と白けていた。絵は演説するシャアと戦場を世界に報道するベルトーチカ。 pic.twitter.com/pbfhjVnf5H

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村井ニボシ @niboshi2000

この回の演説は有名だけど、世界に衝撃を与えるようなカッコいい演説ではないんですね・・。シャアは最初から政治的なパフォーマンスと割り切っているし、それをテレビで見る飲んだくれの民衆も白けている。しかしティターンズのアジス中尉には響いたし、エゥーゴのテンションも上がる。 2

村井ニボシ @niboshi2000

結局ティターンズとエゥーゴの内ゲバであって、普通の人にとっては迷惑な政治闘争だっていうニヒリズムがある。相変わらず爽快感がない。演説を聞いて説得されるアジス中尉は、「このような時代にこそ正しく、全てを統括していける軍が必要なのです」と言う。 3

村井ニボシ @niboshi2000

ガンダムでは珍しく「正しさ」という言葉を使う。こんな人だから簡単に洗脳されるんだ、ということなのかなあ。終盤、演説の放送を止めようとするジェリドの前に立ち塞がって、「ティターンズが正しいのなら議会で証明すべきだろ！」ってすごいもっともなことを言って撃たれるんだよなあ・・。 4

村井ニボシ @niboshi2000

ジェリドのせいで連邦議会を攻撃するティターンズの映像が世界に中継されたけど、いい加減こいつクビか死刑にならないんですかね。何度撃墜されても生きて戻って来る不屈のベテランと重宝されてるのか。ジェリドがいなかったらティターンズ勝ってたんじゃないかと思うほど損害出してるけど。 5