【お玉さんの読書マラソン】名探偵図鑑完読作戦

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

関係ないけど宮崎駿関連の映像作品で好きなのはコナンとホームズです( ´ ▽ ` )ﾉ

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そんなホームズに対して不真面目な私。 今回は、青山先生オススメの『四つの署名』(バズカヴィルじゃないのが、渋いよね♫)を再読、 そして「冒険」は数年前読んだので、二冊目の短編集『シャーロック・ホームズの思い出』にチャレンジすることで、ホームズ作品を勉強したいと思います♫

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで、コナン・ドイル『四つの署名』を読みましたよ♫ (ホンマは河出文庫版をテキストに使ってるので『四つのサイン』と表記しなきゃなのですが、署名の呼称のほうが馴染みあるんすよね……(＞人＜;)) 『緋色の研究』に続く長編第二弾ですね♫

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『四つの署名』 ちょっと遠大すぎる予定の読書マラソン。その第一歩目となる作品！ などと思ってページをめくってみると、……あっ、忘れてたぁ〜、一ページ目からホームズ、クスリキメキメ状態やんΣ（ﾟдﾟlll） 先行きに不安がよぎるスタートだなぁ〜

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『四つの署名』 ホームズの冴え渡る推理！ はちょっと控え目。 が、水上ランチのデットヒート、あまりにも可愛いすぎるワトソンの恋慕、科学推理に相対するアジアの未開地からやって来た万能暗殺者、と見所はタップリだ。 四つの署名にまつわるいつもの因縁話もダラダラ長くなく、短く締まっている

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『四つの署名』 ベイカー遊撃隊という機動力を駆使しているところもイイよね。 新聞を読むだけだったポーのデュパンの時代を考えると、情報の分析だけじゃなく、警察組織外の人間の手による情報収集、そこに目を向け取りこぼしていないところもホームズ譚って地味にスゴイと思うわけなんよ。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ホームズ長編四作品の中では『四つの署名』が一番バランスいいんじゃないかぁ〜、と思っている派なんすよ。 『緋色の研究』「冒険」の段階でホームズという名探偵は完成されきってるわけですが、これに関してはワトソンや当時のロンドンの風俗といった脇にまで神経を気配れているような気がします。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで『四つの署名』はコレでおしまい。 お玉さんのホームズの感想に関しては明日予定の『シャーロック・ホームズの思い出』がむしろ本命なので、短い目の感想なのですね。 ではでは♫ pic.twitter.com/NXOh8UrOUC

拡大

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そして、クイーンの長編を読み終えたわけなので、P・D・ジェイムズ『女には向かない職業』を読み始めている。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

去年もハヤカワチャレンジで『女には向かない職業』読み返したなぁ〜(´Д` ) なので、いつものミステリ文庫ではなくポケミスバージョンで読むよ

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さてさてさて

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、「名探偵図鑑完読作戦」 シャーロック・ホームズの続きであります。 今回は第二短編集『シャーロック・ホームズの思い出』を取り上げたいと思います。著・コナン・ドイル。1893年刊行。 今回は河出文庫版をテキストとして使用してますので、各短編のタイトルもそれに準拠です

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ポプラ社の子ども向けで触れており、大体の内容は記憶にあったため、ちょっとホームズを舐めてた自分がいたことを、初めに告白しておきます。 古典とお思い侮るなかれ、ですよ。 『シャーロック・ホームズの思い出』って、めっちゃ尖ってる短編集やぁ〜。 聞いてないよ〜(悲鳴)

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで pic.twitter.com/vLIfrLhMnZ

拡大

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「白銀号事件」 馬の身体のアレをアレしてレースをさせる、そんな内容の短編だと記憶していたのですが、どっこい、すごいすごい超スゴイ。後の島田荘司の短編を読むかのようなアイディアの投下量。 意外すぎる殺人者の正体、事件が起こるまでの背景の面白味。 いきなり一本目からガツン！ とだ。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「白銀号事件」 現場に残っていた手がかりの解析から事件の再構成するのはいつものホームズなのだが、予想しきった事件の構造から逆算し、新たな証拠となる現象(羊のアレですね)を見つけ出し推理を強固とするくだりがね、もう最高すぎる。 あまり読めてないがホームズ物のマイベストだわ

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「ボール箱」 あれれ、このお話は記憶ないや、と思ったら、これ元々の『思い出』には入っていない作品なのね。(偕成社版や創元版では『最後の挨拶』に収録されてるのね。おおっ、偕成社版は訳が常盤新平だ) 配達されたボール箱の中に切り取られた男女の耳が……Σ（ﾟдﾟlll）こわっ

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「ボール箱」 これ、終盤で犯人の因縁大告白があるけど、前半のテンポでそこがカバーされてる。依頼人の長いおしゃべりが封印され、心理を読み取るゲリラ推理→ボール箱と耳という証拠品の解析を交えつつの依頼人への質問！ と『冒険』で見られた、ある意味一本調子な語り口にメスが入れられてる

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「黄色い顔」 『冒険』からのパワーアップ↑と差別化の意図は続き、この短編は謎は小粒なのだが、その背後にあるもの、犯人の動機の部分で取り上げられている事柄に、かなりのタブーが秘められている。 変な復讐や変な利害よりも、コレはココロにクる社会派ホームズ！ ラストの解決法もいいんだよね

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「株式仲買店員」 四本目の短編に至っては『冒険』での某名作短編と近似構造 & 同トリックなのだが、 先行策での真相に用いられたお話の飛躍と比較すると、依頼人が語るお話の中に伏線となる手がかりが幾数も仕込まれており、読者に考える土壌がある分、こちらの方が切れ味は上だと思うんよね。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

続く「グロリア・スコット号」と「マスグレーヴ家の儀式」は若かりしホームズの自分語りの短編で、暗号物。 グロリアの方が暗号は複雑だけど、そこで息切れている感じがする。 マスグレーヴは暗号が暗号になっていないので死体をバラまくことで緊張感を出してるが、犯人特定の鍵が弱い

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

河出文庫の『思い出』の解説は細かなところまでフォローが効いているのがウレシくて、その詳細解説によると五本目の「グロリア・スコット号」の次に来る予定だったのが「最後の事件」みたい(！)。ドイルはホームズを殺る気マンマン。けど雑誌が困るんで原稿料アップで死期を伸ばしたみたいなんよね

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

短編七本目「ライゲイトの大地主」は証拠の使い方がなかなか楽しくて、先の二編でちょっと落ちたレベル(それでもグロリアで扱われてる因縁話やマスグレーヴでのホームズの行動の数々はかなり楽しい♫)が快復してる感じがする。

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「ライゲイトの大地主」 証拠品である手紙の切れ端。 その切れ端の文字の記載に関してサジェスチョンに多くのページが割かれているが、どうして手紙の切れ端があの場所にあったのか？ から始まる推理の構築の方も、なかなかいいんよね♫ 『思い出』の中では二番目に好きな短編カナ？

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

と、いうわけで『シャーロック・ホームズの思い出』終了です( ´ ▽ ` )ﾉ …… …… …… えーと、この後の短編の惰性感、手なり感、早くホームズを殺したいぜ感が……酷くて酷くて(´Д` ) ここまでの七本プラス「最後の事件」で終了してれば、大傑作短編集なのに……