商業作品制作時の意識_あさりよしとお偏

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浅利与一義遠 @hologon15

商業詩ってのは、傾向はあるが不特定多数の他者の情動を誘う事で利益を上げるためのもの。描き手はその戦術を、編集者は戦略を担う。そういう事が描き手に理解できていなくても、描かれた物に戦術を果たす要件さえあれば、編集者は掲載する。そして要件を満たさなくなれば打ち切られる。(2へ)

2014-11-15 17:02:44
浅利与一義遠 @hologon15

2 何を描いているかの自覚があっても、要件を満たさなくなれば打ち切られる訳だが、その場合には対応は出来る。 必ずしも成功するとは限らないが、不足していると理解した部分の補給や、新たな他者への武器の搭載を以て、再び編集者の戦略に沿うのであれば、あらためて掲載される訳だ。(3へ)

2014-11-15 17:05:07
浅利与一義遠 @hologon15

3 ところが思い付きで描いた物が、たまたまその雑誌の戦略に沿って掲載されていただけの場合、戦略を持った雑誌を通じての不特定多数へのアプローチなんか考えていないから、一旦その辺ががずれ出してしまうと修正もくそも無い。その事実を認識出来ないと、現実から目を背けるしかなくなる。(4へ)

2014-11-15 17:10:38
浅利与一義遠 @hologon15

4 どうこじつけても、商業詩は不特定多数の人間に働きかける媒体であるから、そこを逸脱して掲載される事は無い。出来ない事を「迎合だ」と否定してみても現実は変わらない。そういう人間は、自分のためだけに作品を温めていればいいのだが、他人にはちやほやされたい欲だけはある(苦笑)(5へ)

2014-11-15 17:16:12
浅利与一義遠 @hologon15

5 一回商業誌に掲載されて原稿料を貰えばプロというのが世間の認識だが、実際には先述のように、そうあるべく描いている者と、能力は無いのに編集者に選ばれて載っていただけの者に二分される。まぁ、中には何も考えずに、他者のツボを突いて来る天才もいる訳だが、それは別格で載り続ける。(6へ)

2014-11-15 17:23:22
浅利与一義遠 @hologon15

6 てな事を、新人賞の原稿を読みながら思い出していた。こうして読んで、おもしろいと感じた描き手が、他者に対する明確な意図をもって描いていてくれと願う。そうすれば、また読み手として、この楽しい体験が得られるという事になるのだから。 (同業者としては、それは脅威なのだがな……苦笑)終

2014-11-15 17:26:45