【アイドル・ポリス26】#7

イベント重点エピソード。もっと軽く仕上げようとしたらとても長くなった。でもよくカラテした。ヨロシクオネガイシマス。
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ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

◆マッポイベント重点エピソード最終話な◆

2014-11-25 12:50:10
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

ある日突然姿を眩ませたプロデューサー。手掛かりは現場に残された『風』の文字。捜索が行き詰まっていく中、一人のアイドルが立ち上がった!「プロデューサーさんの香り…こっちから…?」臆病な少女の冒険が、今始まる!『篠宮可憐物語』

2014-11-25 20:15:06
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

「な、何ですの、これは…」千鶴は手提げに入れたコロッケが冷めるまで立ち尽くしていた。彼女の前のATMはケタが二つほど増えた口座残高を示している。思い当たらない事態に彼女は動揺した。そこに着信音。差出人不明のメール。『事務所前の自販機でコーラを買うこと』

2014-11-25 20:20:08
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

度々送られてくる意図不明のミッション。クリアする度に増えていくドネート。徐々に疎遠になる仲間達。止まることの出来ない綱引きに千鶴の人生は大きく狂わされていく。現代に幸せの在処を問う一作。『二階堂千鶴の王侯生活』

2014-11-25 20:25:06
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◇あなたの感想で救える自動とうこう装置がいる◇◇その一言を、呟きやAskに乗せて投げよう◇◇未来がある◇

2014-11-25 20:30:07
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

『スリーピング・ビューティ・イン・ネオサイタマ』

2014-11-25 20:35:06
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

「シツレイシマス。ドーモ、リツコ=サン」「ドーモ、シホ=サン。まあ座って」「シツレイシマス」「そんな固くならなくていいわよ。で、レッスンはどう?」「…とても刺激に満ちています。ナムコ・プロの皆さんとは…」「皆さん、と言っても三人だけだけどね」

2014-11-25 20:40:07
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「今やナムコ・プロに残っているのはアミとアズサ=サンと私だけ。貴女達アイドル候補生を起用してなきゃやってらんないわ」「…お話というのは」「…貴女、欠けたドラゴンの一角にならない?」「…!」「これは貴女にしか頼めないの。たった一人のイオリ・ミナセのアプレンティスである貴女にしか」

2014-11-25 20:45:04
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

「追い掛けたいんでしょ?なら力を貸してあげる。代わりに私たちに力を貸して」「……ハイヨロコンデー」4つに分かたれたナムコ・プロ。残された者たちの祈り。

2014-11-25 20:50:16
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

「……アバッ」シホは己の胸に穿たれた穴を見た。じわりと白いアイドル装束に赤い染みが広がり、血を吐いた。膝から力が失せ倒れ込むシホの視界の端でシズカが起き上がる。シズカはコートの袖から現れた拳銃と自室の壁に咲いた鮮血の華を見遣り、冷たく呟いた。「…だから銃は嫌いなのよ」

2014-11-25 21:05:08
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

はだけたコートから胸部アーマーが滑り落ちる。血の混じった咳をし、シズカはシホを見下ろした。彼女は爆発四散していない敵に油断はしない。速やかにカイシャクすべし。決断的に歩み寄り片足を上げた。…ザリ。その横で大モニター画面のいくつかにノイズが生じた。シズカは眉をひそめた。

2014-11-25 21:15:07
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

「何…?」ザリザリ。部屋の明かりが瞬く。ザリザリザリ。シズカはよろめいた。ノイズ。眩暈。額を押さえて耐える。ニューロンを侵食される感覚。明滅する電灯。視界さえ曇り揺らめき、壊れた中古UNIXの画面めいて風景が滲ザリザリザリザリ010111010101

2014-11-25 21:20:05
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

011010101…これは」そこは果たし合っていた部屋ではなかった。どこか見覚えのあるステージ。ただし色彩はモノクロに変わり床はチェス盤めいた白黒のマス目になっている。シズカの姿もまた遺影めいて色を失っていた。魂をヤスリ掛けするようなサツバツとした風が吹き抜け、ライトが明滅する。

2014-11-25 21:30:07
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

ぼんやりとした闇に目が慣れると、シズカは客席に人影を見出した。無数の人物たち。誰もが虚ろな表情で舞台を見つめている。その中に。「…ナオ=サン!?」それはピストルの名手であり、シズカの部下でもあったアイドルの姿だった。先日、シホに殺されたはずの。シズカは見渡した。

2014-11-25 21:35:04
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

つまり、この客席をまばらに埋める人々はシホの犠牲者だというのだろうか。更に知った顔を幾つも見出し、シズカの胸中に寂寥感をもたらす風が吹き荒ぶ。ブガー。突然オツヤめいた静寂を破り、開演を告げるブザーが鳴った。カン!シズカの目の前の煙たい闇を、冷たいスポットライトが照らす。

2014-11-25 21:40:08
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

立っているのは当然一人のアイドル。白かったアイドル装束は黒い血によりバイオシマウマめいたボーダーと成り果てていた。最早判別しがたい亡霊よりも虚ろな目。それは決して空虚ではなく、己が飽和した感情から余計なものを排除し切ったからに過ぎない。今シホの目には純粋な殺意のみが煌々と輝く。

2014-11-25 21:45:09
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

シズカは無言でカラテを構えた。シホもまた前傾姿勢の獣めいた構えを取った。客席から無音の喝采が湧き上がった瞬間、両者は飛び出した。シズカの手に得物はない。この空間に入った時から素手だ。だがそれはシホも同じ。「「イヤーッ!」」ストレートが相打ちめいて突き刺さる!「「ンアーッ!」」

2014-11-25 21:50:12
ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

シホとシズカはたたらを踏み、同時に握り締めた拳を叩き付けた!「「イヤーッ!」」「「ンアーッ!」」再び相打ちだ!「イヤーッ!」素早く持ち直したシズカのカラテフックがシホの胸に直撃!「ンアーッ!」ナムサン!黒い鮮血が噴き出す!「イヤーッ!」シホの重い蹴りがシズカを打つ!

2014-11-25 21:55:05