- ElementaryGard
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『特盛!SF翻訳講座』 これ、前に読んだことがある気もするけど思い出せない。英文和訳の腕を磨くには『英文法標準問題精講』を一か月読みこむのも悪くないとか、そこしか覚えていない。昭和の末からWINDOWS95の時代までに書かれた随筆集。情報ぎっしりな割にまとまりが悪い。
2014-11-29 20:09:50ひとの翻訳を名指しで腐すぐらいずうずうしくなってしまった今の自分が読むと…うーん時代の記録としては面白いかな、というところです。
2014-11-29 20:10:52面白い指摘もありました。文芸の賞は出版社が主催するけれど翻訳コンテストは翻訳者の通信教育とか養成学校が主催するという指摘。そういえばそうです。生徒を集める(つまり学費をふんだくる)には「末はプロデビュー!」と煽るのが一番いいのだから。
2014-11-29 20:13:24翻訳者のエッセイで日本語文法論が正面からされることはめったにない。せいぜいコツの指南とか、「女だと必ず『だわ』とか『ですわ』を入れるけど今どき言わないよね」的な自嘲ネタぐらい。
2014-11-29 20:15:42そのぶん、よくある「体でつかめ」「感性をみがけ」「教養を積め」な自己完結的根性論には距離を置きたくなる。『赤毛のアン』という大スタンダードの各邦訳をしつこく検証してきたのも、根性論ではなく論理、それも開いた論理の力こそを自分のidentityにしたいから。
2014-11-29 20:23:46「電車ガ遅レタノデ遅刻シマシタ」と言われると「そういうときは『電車が遅れて』にしないと態度がでかいって怒られちゃうよ」と教えたくなる。なるけどしない。なぜなら「ナゼ『遅レタノデ』ダト態度ガデカイト思ワレルノデスカ。英語ナラbecauseデショーガ」と再質問されるから。
2014-11-29 20:28:10こういうときは、先日触れた接続助詞「て」のありがたみを教えてあげるチャンスでもあります。「て」は英語のandと重なることがあって、Becauseよりも原因→結果関係のニュアンスを薄くできる。
2014-11-29 20:30:01「から」「ので」はbecauseやsinceよりやや強いのです。「電車が遅れたから遅刻した」だと「遅刻したのは電車が遅れたからであって私の責任ではない」と弁明しているように感じられます。「電車が遅れたので遅刻した」だと多少弁明ニュアンスが薄まります。
2014-11-29 20:44:01ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A9… >「彼に聞くのがいい」「あちらに着いてからが大事だ」というときの「の」「から」は、用言の後について体言相当の意味を表す。この機能は形式名詞(「こと」「もの」「ところ」など)と似ているので準体助詞(準体言助詞)と呼ばれる。
2014-11-29 20:48:53編集さんが原文と訳文を照合することはまずないんですが、一回それをされたことがあります。「ここはこういう訳にならないんですか?」と細かく青ペン(鉛筆だったかな)が紙ゲラに入っていました。どれも使えるものではなかったのですが、ではなぜそれだとだめなのかを説明してあげるのは骨でした。
2014-11-29 20:55:37こういう編集さんはレア。とはいうもののそういう方と組む場合、なぜこの訳文でないといけないのか、あなたの修正案では使えないのはなぜかを、噛んで含めるように説明できるよう、訳しているときから細かく作業工程を脳内で言語化するのは大切です。
2014-11-29 20:57:24togetter.com/li/740254 こんな感じに。いつもこうやってます。アニメーターで凄腕の方もきっと同じようにされてると思うのですがどうでしょう。
2014-11-29 20:59:28ほら、ひとの動きをアニメートするのなら人体のどこにどんな筋肉があってどう絡み合って走ったり跳んだりしているのか、いちいち知らなくても描けるひとは描けるけど、自分は解剖学の基礎から知っておきたいわけですよ。日本語という人体について。
2014-11-29 21:02:27うまく描くためというよりは、ひとを説得するためですね。「こうやって描いたのはこうこうこういう理由があってこれしかありえないから」「物理的にはありえないけれど、表現としては許される動きがときにはあるのだ」とか。
2014-11-29 21:04:11