【ヒエキヤマ】6話 比叡、悩む

金剛が提督のものになってしまうかもしれない。そのことについて比叡は悩んでいた。そんな比叡に霧島が言葉を投げかける... こちらのまとめを修正した最終決定版がpixivに上がっています こちらからどうぞ→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4614464 続きを読む
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桔山 海 @as_keito

金剛お姉さまと私の部屋は少し他の部屋と違って、ソファーが置いてあったり、テーブルの上には並ぶティーセット、頭上を照らす蛍光灯にも花を思わせる陶器の装飾がしてあったり、洋風な感じの雰囲気。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:01:04
桔山 海 @as_keito

ソファーの隣に腰かけるお姉さまも今日ばかりは少し元気が無さそう。その理由はお姉さまも山城の指にある光るものを見てしまったから。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:05:29
桔山 海 @as_keito

司令は本当はふられたんですよ。って教えてあげたらお姉さまも元気になるかしら。でもそれは、同時にお姉さまが司令のものになる確率を上げてしまう。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:10:40
桔山 海 @as_keito

でも、いつか知ってしまうことならお姉さまには早く元気になってもらいたい。そう思って私は隣に座っているお姉さまとの距離を詰めて口を開いた。 「お姉さま、私山城本人から話を聞いたんですけど、司令をふったみたいですよ」 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:15:52
桔山 海 @as_keito

「でも、山城は指輪をしていマシタ...」 「少しややこしいですけど説明するとですね...」 説明しているとお姉さまの表情がみるみる明るくなっていくのが分かって、少し安心しました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:20:04
桔山 海 @as_keito

「ようするにあのユビワはラヴの証ではないわけデスネ。私、燃えてきたネー。比叡、話てくれてアリガト。ちょっと榛名のところに行ってくるヨ」 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:25:17
桔山 海 @as_keito

「あ、私もいきます」 今、一人になるといろいろ考えてしまいそうだった。だから咄嗟にお姉さまについて行って隣にある榛名と霧島の部屋に入りました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:30:28
桔山 海 @as_keito

二人の部屋は私たちの部屋と違って和風色が強いです。畳に障子、蛍光灯も和紙を使った質素な飾り。そんな空間の中にお姉さまが贈った洋風な木の椅子が二脚、落ち着いた色の椅子なので、うまくその空間に馴染んでいます。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:35:43
桔山 海 @as_keito

お姉さまが贈った、その椅子には霧島が窓際に座って本を読んでいるのをよく見かけます。今日もやはり部屋の隅で椅子に座り本を読んでいました。霧島の近くに座ると一瞬、私を見てすぐに本の方に視線を戻したようでした。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:40:54
桔山 海 @as_keito

私はたまに本を読んでいる霧島にちょっかいを出すことがあります。するとやっぱり怒られます。でも時々あまり怒られない時があります。本人の気分次第なんでしょうけど、その怒らない時はむしろ私に甘えてくるくらいなので彼女にもかまって欲しい気分があったりするのでしょうか。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:45:10
桔山 海 @as_keito

お姉さまは榛名の所で何やら話込んでいるみたいでした。おそらくさっき私がお姉さまに言ったことを話しているのでしょう。榛名も司令に思いを寄せる娘の一人なので、お姉さまと話しているうちに表情が明るくなっていくのがわかりました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:50:24
桔山 海 @as_keito

お姉さまと榛名は恋敵ということになるけど、あの二人がギスギスした関係になるわけもなく、お互いに競うことすら楽しんでいる様子。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 20:55:42
桔山 海 @as_keito

まっすぐに好意を伝えてどんどん攻めていくお姉さまに対して、お姉さまほど直接的ではないけど、気遣いで尽くしていく榛名。対象的な二人だけど、どちらも魅力的だと私は思います。それでも司令はどちらも選ばなかった。二人はそれを覆そうとやる気に満ちている様子ですね。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:01:03
桔山 海 @as_keito

そういえば、霧島は司令のことをどう思っているのかな?聞こうとして霧島の方を見ると読んでいた本を閉じて妙に考えこんでいる表情をしていました。とりあえず聞いてみようかな? #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:05:34
桔山 海 @as_keito

「わ、私ですか?そうですね...。司令のことはある程度信頼はしていますけど、好きとかそういうのではないですね」 そうか、霧島は司令のことは好きというわけではないのね。誰か特別な人はいるのかな? #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:10:44
桔山 海 @as_keito

私たちに特別な人、守りたい存在が何かを考えさせるのが司令の方針です。それは、個人によって、姉妹艦だったり、司令だったり、仲の良い娘だったり、日本そのものだったり様々。 私はやっぱり、金剛お姉さま。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:15:59
桔山 海 @as_keito

榛名と話しているにこやかなお姉さまを見つめていると私も頬が緩んできます。ずっと見ていたいそんな気持ちになってきます。お姉さまを見とれていると急にポンポン肩を叩かれ、振り向くと霧島の顔が私の顔のすぐ前にあってお互いにびっくりして後ずさりしてしまいました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:20:13
桔山 海 @as_keito

「ご、ごめん、霧島...?」 霧島は両手を頬にあて耳を真っ赤にしていました。その後、襟元を前後させ体の熱を冷ませているようでした。私もびっくりしたけど、そこまで驚くことないのに。落ち着きを取り戻した霧島は耳を貸してくださいと言い私に耳打ちをしました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:25:23
桔山 海 @as_keito

「このままだと金剛お姉さまが司令のものになってしまうかもしれないですよ。どうするんですか?」 霧島に私の金剛お姉さまに対する気持ちを言ったことはなかったけど、やっぱり知られていたのね。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:30:34
桔山 海 @as_keito

でも、実際私は行き詰っている。お姉さまの姉妹愛という壁を乗り越えようとするのは勇気がいることだし、今度山城に聞いてみようかな。壁を越えたその瞬間の話。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:35:55
桔山 海 @as_keito

「その様子だと悩んでいるみたいですね。霧島でよかったら相談に乗りますけど?」 今まで恋の相談なんて山城にしか、したことは無かったけど、いろんな意見を聞くのもいいかなと思った。それに霧島は頭の良い娘だから話したら何か見えてくるかもしれない。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:40:08
桔山 海 @as_keito

私は頷くと霧島はお姉さまと榛名に向かって出かけることを伝え、私を連れて部屋を出ました。 #6話、比叡、悩む

2014-11-29 21:45:23