【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第37話「凶兆」の巻です。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」01】 前回で、孫堅が黄祖軍を破りましたが、その報が襄陽城の劉表まで届きます。怒涛の勢いの孫堅軍に対し、劉表は徹底して守りを固め、袁紹軍の救援を待つという作戦を取ることにしました。結果的にはこれが大正解でした。

2014-12-02 16:46:57
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」02】 難攻不落と言われる襄陽城(じょうようじょう)に到着した孫堅は、早速城の攻略にかかりました。しかし、さすがは襄陽城です。ちょっとやそっとでは落ちそうもないと孫堅は判断し、持久戦を覚悟することにしました。

2014-12-02 16:48:48
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」03】 雨が降り、落ち葉が落ち、見張りの兵が寒そうに佇む。この時の流れを表すカットは横山先生による一流の構図だと個人的に思いますが、ともかく、いたずらに時間だけが流れたようです。冬が近づき、乾燥した風が強くなってきました。

2014-12-02 16:51:40
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」04】 火の元に注意するよう陣営に言い渡す孫堅。危機管理はバッチリです。しかし、そんな用心深い孫堅をも驚かせる出来事が起こります。あまりの強風で、「師」と書かれた旗が折れてしまったのです。孫堅の近くに落ちましたが、幸い怪我はありません。

2014-12-02 16:54:04
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」05】 「師(すい)」の旗は、総軍の大将旗です。この旗竿が折れたことは兵士に不吉な予感を与えました。それ故、孫堅の配下から、兵を引き上げたらどうかという意見が出てきます。冬が近づき兵士が疲れていることに加え、将旗の一件で動揺が広がっていました。

2014-12-02 16:56:50
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」06】 しかし、孫堅は一笑に付します。縁起をかつぐ孫堅ではないと。風はあくまで天気のこと。冬の訪れを告げるものであり、旗を折るために吹いたわけではないと言います。もうひと押しすれば落とせる城をなぜ捨てて引き上げるのか、と。

2014-12-02 16:59:00
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」07】 迷信に惑わされるなという孫堅の言葉に、配下の者達は黙るしかありません。 一方、劉表の方は、風に加えて天文を見て、孫堅に凶兆ありと判断しました。この機に、袁紹に救援を求めることにしました。その使いを引き受けたのは呂公(りょこう)でした。

2014-12-02 17:02:04
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」08】 劉表は、呂公に精鋭500騎を与え、敵の囲みを突破し、山に登るようにと作戦を授けます。敵が追撃してきたら部下に岩をおとさせ、身動きが取れなくなったところで、袁紹の所に駆けるのだと、細かい指示を与えます。

2014-12-02 17:03:55
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」09】 夜になるのを待って、呂公は城を脱出。孫堅軍の囲みを突破します。異変に気付いた孫堅は飛び起き、城兵が脱走したことを確認します。そして、寝間着のまま、追撃を始めてしまいました。さすがに冬が近いので、上着くらいは羽織りますが、軽装です。

2014-12-02 17:07:14
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」10】 一方、呂公は作戦通り、敵の到着を待ち伏せします。やってくる敵兵の姿を確認した呂公は、岩を集めるように命じます。ただ、おそらくは、防衛のために予め山のあちこちに岩を集めた場所があると予想します。大岩をすぐに移動するのは困難ですからね。

2014-12-02 17:09:50
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」11】 呂公がタイミングを図って岩を落とさせます。呂公にしてみれば、追手を足止めすればいいだけの話だったのですが、ここに思わぬ大物が引っかかりました。敵の総大将である孫堅が、岩の下敷きになってしまったのです。初平3年11月7日夜の出来事でした。

2014-12-02 17:12:08
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【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」12】 孫堅37歳の最期でした。皮肉なことに、横山「三国志」でも第37話。狙ったわけではないでしょうが、孫堅は凶兆から逃れることができなかったわけです。もし、孫堅が劉表を倒していれば、三国志の世界も大分様相が変わっていたと思われます。

2014-12-02 17:16:09
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座37「凶兆」13】 孫堅の早すぎる、あっけない最期ですが、この後を引き継ぐ孫策の台頭がなければ物語が進みません。実に惜しい人物でしたが、孫堅さんにはここで退場していただきます。 孫堅亡き後の展開についてはまた次回です。今回はここまで。

2014-12-02 17:19:11