【お玉さんの読書マラソン】名探偵図鑑完読作戦 第2部

お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さてさて(今日も今日とて連投ツイート)

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さて、「名探偵図鑑完読作戦」 コナンくんの13巻で紹介扱われているのは「ブラウン神父」 G・K・チェスタトンが生み出した一癖も二癖もある名探偵。私、ブラウン神父モノが最も面白い「短編」名探偵シリーズだと思っていますよ♫ pic.twitter.com/HTz9MUZ22R

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で、ブラウン神父を紹介するにあたって、ハテ、どうしたらいいものか？ と悩んだんですよ。 青山先生のオススメは「奇妙な足音」なので『ブラウン神父の童心』は読まねばだったのですが、童心よりも短編集としては『ブラウン神父の知恵』のほうが好みという天邪鬼ぷりもありますし……

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かといって、第五短編集『ブラウン神父の醜聞』のゆるゆるズドン、ゆるゆるズドンな構成も好きだし、これからブラウン神父を読もうかな？ という方々に第四短編集『ブラウン神父の秘密』は一番最後に読んだほうがいいよぉ〜、ということも伝えたいし……

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などとアタマの中でグルグル考えた結果、「もう全部再読すりゃいいじゃん！」という結果に至ったのですよ。 なので、五冊短編集、プラス、今まで未読だった集英社ブラウン神父集に収録の「ドニントン事件」と論創社チェスタトン集に収録の「ミダスの仮面」を加えた短編53本を読むことにしました♫

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その決意をした瞬間思ったわけですよ。「あれれ、オレの好きなブラウン神父の短編って何だろうか？」 漠然と「折れた剣」や「ムーン・クレサントの奇跡」や「ギデオン・ワイズの亡霊」あたりが好きなのかなぁ〜、だったのですが、フラットな視線で全短編を並べたことがなかったんですよね。

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あとブラウン神父の短編集に関しては流れで読んでいたので、ちょっとした構造分析とかお話の掘り下げってあまり試みたことがなかったのですよ。 …… …… よし、やってみようかしら？

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というわけで、「名探偵図鑑完読作戦」のブラウン神父編に関しては、 「お玉オールタイムブラウン神父ベスト」 略してOATBB、→私的ブラウン神父ベスト50をお贈りしたいと思うわけです( ´ ▽ ` )ﾉ まぁ、あくまで私的なベスト付けなので、異論はオールオーケーなのですぞぉ〜♫

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八月初頭くらいから一日一本づつ。短編を一回サラッと読んで、ジクジクと二度目を読む♫ 「自分がどういう傾向の短編が好きなのか？」 を見つめ直すいい機会でしたよ。 割と読み飛ばしていたところもあって勉強になったところもあれば、毎日、真剣に読み続けなければならない地獄もあったんですよ

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結果はちょっと自分でも意外でした。 先に申し上げますが、あの「折れた剣」が自分の好みで言うと9位で、「ムーン・クレサントの奇跡」はベスト10から外れてしまいましたよΣ（ﾟдﾟlll） ひゃ〜 今までどうに関心なく思っていた作品が上位に来たりしちゃったりして、お〜、お〜

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というわけで、OATBB始まるっよ〜♫ タイトルの後ろの〔 〕は収録短編集という仕様なのよ。 本日の私的ブラウン神父ベスト50位から36位までですよ〜♫

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【私的ブラウン神父ベスト 46位〜50位】 ⚪︎46位 ドニントン事件 ⚪︎47位 狂った形〔童心〕 ⚪︎48位 銅鑼の神〔知恵〕 ⚪︎49位 ヒルシュ博士の決闘〔知恵〕 ⚪︎50位 ブラウン神父の醜聞〔醜聞〕

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【私的ブラウン神父ベスト 41位〜45位】 ⚪︎41位 シーザーの頭〔知恵〕 ⚪︎42位 メルーの赤い月〔秘密〕 ⚪︎43位 ミダスの仮面 ⚪︎44位 紫の鬘〔知恵〕 ⚪︎45位 共産主義者の犯罪〔醜聞〕

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【私的ブラウン神父 40位〜36位】 ⚪︎36位 ブラウン神父の復活(不信) ⚪︎37位 通路の人影(知恵) ⚪︎38位 飛び魚の歌(秘密) ⚪︎39位 村の吸血鬼(醜聞) ⚪︎40位 世界で一番重い罪(秘密)

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そして、解説( ´ ▽ ` )ﾉ

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⚪︎50位「ブラウン神父の醜聞」 言わずと知れた第五短編集『ブラウン神父の醜聞』の冒頭短編。この短編集は安定安心いつものブラウン逆説、と、野心に溢れた超弩級トンデモ短編との組み合わせで成立しているの。冒頭故、冒険もせずマンネリ感すら覚える逆説の使用に思わずホッコリとさせられるわ♫

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⚪︎49位「ヒルシュ博士の決闘」 第二短編集『ブラウン神父の知恵』はとにかくイヂワルで、「ミステリを構成する要素は10並べているが、解答編では8くらいしか使用せず、あとの2は伏線として残して置くので読者自身で考えてね」な作りの短編が大半なんだけど、その中では分かりやすい一本。

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「ヒルシュ博士の決闘」 説明を極端に省きながらのトリックの割り方、そこの流れと演出の付け方は見事に決まっている。その分、ハテナ？ 何故こんなことを行ったんだ？ という動機への納得、と、導入部の長さと弱さ、が浮き上がって来るのでマイナス評価になったんよね。

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ブラウン神父では、よく使用されるトリックのパターンが二つあり、それらを手を変え品を変え、演出に変化をつけたりして、バリエーション多様に見せるのよ。「ヒルシュ博士の決闘」はその一つを最もシンプルに使った短編になのよね。 ネタの割り方の演出が素晴らしいけど、もっとゴチャの方が好みやわ

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⚪︎48位「銅鑼の神」 「折れた剣」のあの有名なトリックのバリエーションパターンを使用してるんだけど、話の流れが不自然すぎるので、説得力があまりに薄いのが難点。あの町、寂しいの？ 繁盛しているの？ もうブラウン神父とフランボウのイチャラブ♡ っぷりを楽しもう♫ という短編だ

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⚪︎47位「狂った形」 トリックの見本市である第一短編集『ブラウン神父の童心』の中では(というか全53本を眺めてみても)、かなり真っ当すぎる出来上がりの推理小説。すっごく普通でアクが少ない仕上がりが、逆に霞んで歪んで見える。 えっ、それで終わりなの？ と逆に不安になっちゃった

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⚪︎46位「ドニントン事件」 雑誌編集者マックス・ペンバートン(誰？)の書いた問題編をブラウン神父が解決するといった企画モノ。 問題編と解決編の文章密度が違いすぎるのに苦笑。そして、真っ当ではない捻くれまくりの解答なんだが、奇抜すぎるオチに導くために無茶をしすぎてるのが……

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⚪︎45位「共産主義者の犯罪」 神様のお話等々を話のマクラに用いることの多いブラウン神父物語だが、ミステリとしての犯罪やトリックはフィクションの産物ということを重視し、現実からキッチリお話は切り離されている。フィクションだからこその逆説に現実の思想を当て嵌めたら、どうなるの？

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「共産主義者の犯罪」 〔醜聞〕収録であり、どちらかと言うと手なりで書かれた感がある、先の「ブラウン神父の醜聞」同様のトリックとしては弱目の短編である。 ブラウン神父の思考の一端が窺える部分に面白味の求めるべき作品だが、現実の共産主義が絡んでいるのでフィクションの楽しさは減退してる

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⚪︎44位「紫の鬘」 ……に関しては41位の「シーザーの頭」とまとめて感想をば