ニンジャスレイヤー二次創作「ザ・ムーン・イズ・オン・ジ・ウェイン」#4

ガパオパオ(asiazou) @noraosamu

『ワイルドハント＝サン。今回の件、あのクズどもがどうなろうと我々は関与しない。これはアマクダリの総意だ』「……二言はないな？」ワイルドハントもまた、ニンジャ威圧感を緩めることなく問う。しかしチバはそれを睨み返す。『当然だ』45

ガパオパオ(asiazou) @noraosamu

「早急に再稼働を行う。今しばし待て」その言葉の後、両者は奥ゆかしいオジギの後に談合を終えた。ワイルドハントはモニタの電源が切れるや否や、早々に執務室に向かった。急げ。早急に手筈を整えねば、ザイバツの沽券に関わる。ワイルドハントは夜を徹して筆を握った。46

ガパオパオ(asiazou) @noraosamu

未明に差し掛かってから、ようやくワイルドハントは席を立った。そして気紛れに庭園に出て、ガラス越しに空を見上げた。白じむ空に有明の月が細く輝いていた。ふと、彼の脳裏に物言えぬ大柄なニンジャがよぎった。あれから十三日。もはや生きてはおらぬだろう。だが、しかし。47

ガパオパオ(asiazou) @noraosamu

陽が登り、月は消える。ワイルドハントは執務室に戻った。忙しくなるのはこれからだ。ラオモト・チバは、アマクダリは油断ならぬ敵。命ある限りザイバツに、偉大なるロードの御為に尽くせ……死んだ者の事は忘れろ。非情のマスターニンジャは自らにそう言い聞かせ、庭園のフスマを閉めた。48

ガパオパオ(asiazou) @noraosamu

ニンジャスレイヤー二次創作「ザ・ムーン・イズ・オン・ジ・ウェイン」#4終わり。#5に続く