ジェッターマルス感想

ジェッターマルス全27話の視聴感想です。過去に一度視聴していますが2015年に便乗しての視聴感想として始めます。
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして……山之上博士がマルスに送った手紙の内容。ジェッターマルス全編において重要な意味を誇る一文字だ。 pic.twitter.com/Ofmj0d6Oh6

2015-01-02 23:41:25
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

心――一見男は強くなくてはと今日も誰かが言うけれどと指される山之上博士らしからぬ言葉のようだが……第8話までに見せたぎこちないながらも父親としての愛情を注いでいた面からすると決して不思議なものではない。

2015-01-02 23:42:20
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ジェッターマルスを強いロボットに育てるためにスパルタに徹しざるを得なかった、涙や優しさはいらないといった山之上博士はマルスに強いロボットとして、強い心を持ってほしかったからという信念もあったのではないだろうか……。

2015-01-02 23:43:23
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして、第3話でやむを得ない試合にマルスを送るとき、相手の強さを知らないで余裕なマルスに対して心配になり、試合に対して複雑な表情で見送る。相手の挑戦状からマルスを守るために挑戦状を破り捨て、相手を見殺しにせざるを得ない事情で躊躇する意思もみせた……。

2015-01-02 23:44:50
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

第4話でオトウトの爆死を前にしてマルスの記憶を消すやむを得ない処置、本当の弟としてメルチを極秘裏に設計していた姿。第8話でマルスに美しい日本の景色を見せて、懐中時計を彼に渡す姿など……ぎこちないながらも心を育てる必要性も彼は把握していたのだと思う。

2015-01-02 23:46:16
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

男は強くなくてはと言いつつ、内心は優しくもあってほしいとも不器用なりに思っていたのかもしれない。そんな山之上博士の想いが込められた一文字――心。その心が最終決戦では重要なカギとなる。

2015-01-02 23:47:11
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして、最後の戦い。50メガトンの水爆を楯にして自分を倒してみろと迫る大統領に対して――マルスは論破した。

2015-01-02 23:48:09
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

「ロプラス、僕がお前の人工頭脳回路が完璧だって言ったのは人間以上に精巧だっていう事さ。お前が単純なロボットなら平気で爆発させるだろう。でもおまえは人間と同じなんだ。お前の心は死ぬ事を怖がっている……!!」 pic.twitter.com/n28cFHw6iN

2015-01-02 23:48:30
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

――精巧な心を持っていたことが災いとなった。大統領は自分の体に搭載された水爆をもって、人々を脅迫する悪知恵を身につける代償として、実際に爆発させる勇気を失ってしまったのだ。心を持つことが時に+に働けば時に-に働く事態だ。

2015-01-02 23:49:59
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ロボットの大統領が心を持つがゆえに見せた、水爆をもって人々を脅迫する悪知恵、人々に恐怖政治を敷く残虐さ。そして死ぬ事を恐れる臆病さ。精巧な心を持っていた故の事態だが、それが人間に近い心という事実が皮肉な結果だ。

2015-01-02 23:51:15
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

この結末、心をロボットが持つことについてうまく深みを与えている。そしてマルスが死を覚悟して大統領の自爆と道連れになって多くの人々を守る姿もまた強い心の現れだろう。

2015-01-02 23:52:41
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

……幸い山之上博士が送った小型核シールド装置のおかげでマルスは無傷だったという点は少々とってつけたところがあるかもしれないが。その後マルスとメルチは川下博士の元へ帰らず山之上博士のいるロプラスへと向かい、本当の人とロボットの共存社会を目指していく。

2015-01-02 23:54:15
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

「メルチ、お父さんはとっても怖いんだよ。でもとっても優しいんだ」 pic.twitter.com/u4EtUsqvW5

2015-01-02 23:54:42
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

最終的にロボットと人間の共存に必要な問題はまだ解決されていないが、その答えの選択は妥当だろう。そして、この実の親とマルスが再会へと向かう結末についても序盤の描写からすれば必然だったような気がする。別れる姿に切なくも希望も見いだせる最終回だった。

2015-01-02 23:56:00
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

とジェッターマルス全27話について書きました。正直過去に見た時点でも結構気に入っていた作品だったが、改めて見直して正解だったように思える。

2015-01-02 23:56:36
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ジェッターマルスという作品は、鉄腕アトムの再解釈としてスーパーロボットアニメ百花繚乱の時代に送り込まれた。それらの作品が現実的な世界の中でロボットが非現実の存在として書かれていたが、ジェッターマルスはロボットがいることが現実の世界を描いていた作品だった。

2015-01-02 23:58:48
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

その中で、ロボット同士の戦いを添え物として扱い、前半は生まれたばかりのマルスが人間とロボットのいる社会を生きていく学習(山之上博士編、川下博士編で学んだ方向性も違う)、中盤は社会の中にいる様々なロボットを学んで世界の広さを知るといったドラマ。

2015-01-02 23:59:56
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして終盤は名キャラアディオスとの交流を含めて、人間とロボットが共存できるのか?という疑問について迫り、最終回で心をロボットが持つ事、そして山之上博士との再会を示唆するドラマで幕を閉じたかとも。

2015-01-03 00:00:45
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

情けないながらもアトムのアニメシリーズをほとんど見ていない私だが……手塚色と東映アニメ色がうまい具合に交じり合った作品だった。柔らかくもどこか風刺の効いた手塚色の世界に情のある東映アニメ色のドラマがうまく噛み合っていた。ここら辺ミクロイドSとは違う。

2015-01-03 00:01:50
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

特に雪室俊一さんの脚本回、芹川有吾さんの演出回は押さえておきたい出来だ。旧式ロボットの美少女を社会の中で消えていく蒸気機関車に絡めた第13話「転校生ロボットハニー」は名編の1つに数えたいかとも。

2015-01-03 00:03:52
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

また、江戸時代のからくりロボットを同じ戦う為生まれた点でマルスと絡めた第18話「天保七年サムライロボット」、時代の中で古き良き勇気について問う第20話「マルス、若親分になる」などハイテク社会が当たり前となった世界でレトロな情を訴える話も捨てがたいものがある。

2015-01-03 00:05:13
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

もう1つのミネルバXともいえそうな第21話「アンドロイドの子守唄」もだろうか。それ以外では第3話「マルスなぜ泣く」、第21話「鉄腕ロボット・ジョー」も挙げたい。終盤のアディオス3部作は見逃せないエピソードかとも。

2015-01-03 00:06:42
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして終始甘酸っぱい作風が漂う作品だった。第3話でのマッドマスクとの死別と共に強い者の本当の勇気と涙、第4話での爆死したオトウトの記憶が消えた後のほのかな思い出、第6話でドリーと長い別れの後に訪れた初めて夢を見た瞬間など……。

2015-01-03 00:08:06
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

悲しく、切ない別れも多いのだが、それらが1つの思い出として刻み込まれる瞬間がどこか甘く、夢のように表現されていたのかもしれない。この例だとロボット転校生ハニーやサムライロボット、マルスの初恋、鉄腕ロボットジョーなどにも当てはまるかとも。

2015-01-03 00:09:19
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

この甘酸っぱい感覚は、マルスという少年ロボットが成長していく過程故かもしれない。戦いではなく成長や交流に重点を置いて描かれていた作品だけに、切なさの後に前を向かせてくれる優しさがジェッターマルスという作品には漂っていたのかと。同期の作品群では見られない要素だ。

2015-01-03 00:10:33
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