#リプきた単語で三題噺 「ジャム」「キャンプ」「山火事」

17作目
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ネッシー @0ZaALZilA

「ジャム」「キャンプ」「山火事」投下 #リプきた単語で三題噺

2015-01-04 00:28:04
ネッシー @0ZaALZilA

「おいジョン、さっきから大事そうに見つめてるそのカワイコチャンは誰なんだ?」 「ああ、ケビンには教えてなかったな。ステファニー――故郷に残した俺の許嫁さ」 「許嫁…?ってことは」 「俺、この戦いが終わったら、結婚するんだ」 ☆

2015-01-04 00:28:46
ネッシー @0ZaALZilA

「首尾は?」 「良好だ。山の一部を焼いての奇襲…なかなかエグイ作戦を考えやがる」 兵営から出てきたジョンとケビンは、目的地点まで山登り。ケビンは双眼鏡で敵の本拠地付近を監視する。やることは単純だ。目標を駆逐するだけの、ごく単純なミッション。 「相手は大群だ。有効な手だと思うぞ」

2015-01-04 00:29:27
ネッシー @0ZaALZilA

大群、だからこそ、虚を突けば統率の取れない烏合の衆と化す。 慎重に、じりじりと、道なき道を掻き分け進む。 しばらくすると、こげ茶色に澱んだ、敵のアジトが眼前に。 「敵の本拠地が見えた!」 「全員まとめて始末してやらぁ!」 矢も盾もたまらず、ジョンが飛び出した。

2015-01-04 00:29:51
ネッシー @0ZaALZilA

「待てジョン!功を焦るな!」 「なあに、ケビンが出る幕でもないさ!汚物は消毒だぁ~!」 敵拠点にに火種を投げつけ。 武器を向け、引き金を引く。 だが。 (…ッ! マジか!?) 整備不良によるものか、うんともすんとも言わない。 更に最悪なことに、軍勢がジョンの存在を感づいた。

2015-01-04 00:30:46
ネッシー @0ZaALZilA

一斉にこちらを向き、臨戦態勢に。 パニックを起こしかけたジョンの脳が、急激に冷めていく。 「肝心な時にジャムるなんてな…へへっ、俺としたことがドジっちまったぜ」 …ちょっと、かっこつけすぎちまったな。 そう呟いた時には――。 「ジョーン!」 ☆

2015-01-04 00:31:18
ネッシー @0ZaALZilA

「死ぬかと思ったぜ」 「日ごろのメンテナンスの重要性が分かったか?」 「身に染みてな…」 無事に帰還したジョンとケビン。 「ご苦労様でした」 初老の男性が、二人の戦士を出迎える。 「おおっ、旦那」 「今日のミッションも無事に終わりましたよ」

2015-01-04 00:32:50
ネッシー @0ZaALZilA

「ええ、怪我がなくて何よりです。何せ観光地ですから、キャンプ場も近くてですね。山ぶどう近くの巣の駆除、今後も依頼させていただくかもしれません」 「だ、そうだ。今度は今日みたいに掃除機を詰まらせるなよ」 「まったく、蜂の駆除も一苦労だぜ」 「しかし…殺虫剤を使わないのはなぜです?」

2015-01-04 00:33:53
ネッシー @0ZaALZilA

「山ブドウに影響があっては困りますので。火を起こして煙で燻すのは面倒だったでしょう。お礼と言っては何ですが、これを」 「おっ、ジュースか。…ちょっと酸味が強いな」 「そうですか?」 「やっぱ山ブドウならジャムがいいな」

2015-01-04 00:34:25
ネッシー @0ZaALZilA

おしまい。山火事拾えてない気がするけどいいや

2015-01-04 00:34:46