#twnovel ずっと悪夢に悩まされているね。どうだい。私に売ってはくれないかい。これは貴重な根深い悪夢だよ。おそらく前世にまで繋がっているようなね。一応言っておくけれど、悪夢を手放したら二度と見なくなる代わりに、前世の手がかりも失うよ。おや、やめておくのかい。それは残念だ。
2015-01-10 23:08:13失恋に悩まされているね。どうだろう。私に売ってはくれないかい?本当にあいつのことを嫌いになったんならね。一応言っておくけど、失恋を手放したら二度と彼とは結ばれないよ。おや、やめておくかい。それは残念だ。私にもチャンスがあるかと思ったんだがね。@23novel #twremix
2015-01-10 23:18:38@23novel 最近嫌な夢をみる。背の高い覆面に追われる夢。夜の町で階段を駆け下りて、塀を飛び越えて、道を曲がってしゃがんで飛んで雑木林に駆け込んで、雨上がりの土に足を取られる。立ち上がりながら振り返ると目が合って、#twremix 駆け寄る覆面からのぞく眼は、彼に少し似てる。
2015-01-10 23:23:47悪夢に苛まれるぼくの前に夢屋が現れた。ぼくの悪夢を高く引き取ってくれるという。ただし悪夢がなくなると前世の手がかりもなくなるらしい。それは…困る。ぼくの記憶、ぼくのルーツ。それらひっくるめてぼくなのだから、簡単に手放すわけにはいかないんだ。 @23novel #twremix
2015-01-11 20:39:47#twnovel どんな夢を見るのかは、毎晩ルーレットによって決まります。現実と同じく運次第ですが、現実と違って、運をある程度操作できます。いい夢の確率を高くすれば、現実でいいことが起こる可能性が低くなりますので、見極めは慎重に。どちらも大切な思い出となるものですから。
2015-01-10 23:11:38夢でどんな人に会いたいかはある程度操作できるよ。枕の下に会いたい人の写真を入れておくんだ。そうすればその人に会える確率が上がるよ。@23novel #twremix 深夜。寝静まった娘の枕の下を覗いて愕然とした。去年まではアニメのキャラだったのに!誰だこの男!
2015-01-10 23:24:34ぼくの人生散々だ。それもこれも夢に運を使っているから。その分現実に運は使えない。なら配分を逆転させようか。悪夢なら獏にでも食べさせればいい。その日からぼくの人生絶好調だ。悪夢も獏が食べてくれる。なのに物足りないのは、夢が現実に伸びているから? @23novel #twremix
2015-01-11 20:42:10#twnovel みんな現実のどこかに居場所を持つように、眠りの国にも家を持っています。性別や年齢や血の繋がりに関係なく、どこに住んでいるのかは本当にバラバラです。法則性はありませんが、経験則として、なぜか無性に親近感を覚える人は、眠りの国ではご近所さんである可能性が高いとか。
2015-01-10 23:19:45#twremix @23novel 現実のどこにも居場所を持たない人は、空想の国に家を持っています。性別や年齢や血の繋がりに関係なく、どこに住んでいるのかは本当にバラバラです。でも、どんな幸せな想像の居場所も、冷たい現実に吹き飛ばされていってしまうのです。
2015-01-10 23:32:18眠りの国のぼくの住所はあおの国水色横丁四番地。ぼくは高校生で芥子の実高校の二年生だ。夢の国では年を取らない。ぼくが望むまで高校生のまま。それなら一生このままでいい。いっそのこと現実に帰るのを止めてしまおうか。そしたらぼくは不老不死。 @23novel #twremix
2015-01-11 20:44:59『今年はずいぶんとお早いお目覚めで』自分でも驚いている。まだ冬の真っ只中ではないか。『寝るのも早かったですものねー。だからもっと食べておけばと言ったのに』あまりに良い寝床だったのだ。ちんたらしてたら他の者に取られてたかもしれぬ。『それでもこれじゃ意味ないでしょう』#twnovel
2015-01-11 00:11:28#twremix 少し黙れ。自分でもわかっている。『これからどうするのです?』動くしかない。人に見られぬようにな。『ですがこの山には…』わかっている。食糧は人里に下りねばない。『殺されますよ』だから見られぬようにと言ったのだ。『…。獣も大変ですね』樹に同情されてもムカつくだけだ。
2015-01-11 00:18:24#twnovel 怪獣と獏ちゃんが戦っている。正確に言えば、巨大な怪獣を食べ尽くそうと、怪獣にしがみついて獏ちゃんたちがもぐもぐしている。怪獣が襲ってきた当初はとても怖かったのだが、今は巨大なエサにしか見えない。
2015-01-11 23:13:57巨大な怪獣が千年の眠りから覚め、都市で破壊の限りを尽くし、ひと月でたらふく食べ尽した。そして次の眠りに就こうとしている。その怪獣の周りに何処からともなく獏の大群が集まってきた。何万匹もの獏が、怪獣が眠り始めにだけ見ると言う美味なる悪夢を目当てに。@23novel #twremix
2015-01-11 23:31:25この世に、いや、この夜に獏ちゃんに敵うものなんていないのです。何故なら悪夢を見ない生き物などいないのだから。どんな怪獣だってどんな化け物だって、自身の悪夢故に獏ちゃんに食われます。獏ちゃんたちに見境などないのですから。 @23novel #twremix
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