骨髄移植とドナーになることについて
- mami_tanaka
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2012年1月末のツイート。
親友は明後日化学療法の第3ラウンド目で入院する。10月末白血病の診断以来病院で過ごす時間の方が長い。骨髄移植なしで治りそうなのは有り難いけれど、それでも闘病は心身ともに大変。
2012-01-29 00:13:04私はバンクを通して骨髄ドナーの経験がある。当時はただ麻酔下で眠るだけで誰かの役に立つような気分だったけれど、(友人として)患者側に立った今回、それは他に有効な治療がないときの最後の危険な賭けであり、避けられるなら避けたいつらい選択肢なのだと理解した。
2012-01-29 00:18:19そんなとき、別の大切な友人の教え子がやはり白血病で、他の手だてがなく、ドナーが現れるのをすがる思いで待っていると聞いた。私のでよければいくらでも抜いてもらいたいけれど、こればかりは型が合わないとどうしようもない。骨髄は提供するほうも受け取る方も、相手を選べない。
2012-01-29 00:26:36健康だけが取り柄の私はドナーとして4日間病院に滞在して大切に扱われ、丁寧に念入りに麻酔され、痛みも不快感もなく骨髄を提供した。だからといってあなたも痛くないだろうし危険もないだろうからと人に勧めることはできない。
2012-01-29 00:31:35身内に反対され、苦労して説得してまで自分がドナーになってよかったことは、後になって友人が入院し、移植が必要かもと言われたとき、きっと彼のためにもドナーが現れてくれると思えたことだった。
2012-01-29 00:39:04痛そう、怖い、と骨髄バンク登録を迷っている人へ。たぶんそんなに痛くないです。私自身は痛みはどの時点でも記憶にありません。一番つらかった部分は麻酔から覚めたとき、いっぱい管や線がついていて寝返りしづらかったこと。そのつぎが、麻酔がなかなか切れなくて歩いてトイレにいけなかったこと。
2012-01-30 01:48:50仕事を休むのが難しいとドナー登録を迷っている人へ。説明等で本番の入院/骨髄採取以外にも3、4回時間とられます。本番の入院は4日が普通ですが、私は退院を土曜にしてもらい、仕事は3日休みました。提供のスケジュールは事情がない限りドナーの都合を十分考慮して決めてくれます。
2012-01-30 01:54:08↓あ、表現が悪かった。ドナーの都合を考慮されない部分は一切ありません。ドナーの都合が合わなければコーディネートが終了し、ドナー候補から外れるだけですね。
2012-01-30 01:55:10骨髄ドナーになるには普通の健康診断の異常なしより厳密なレベルの「健康」が条件になります。念入りな検査を受けて、お墨付きをもらえると晴れてドナーになれます。健康優良児に選ばれたような、晴れがましい気持ちになります。
2012-01-30 02:02:112013年8月のツイート。
白血病。MDS。今日はNHKスペシャルのこともあってこの病名がTLを埋める勢いだった。骨髄移植でしか治癒が望めない血液の病気がある。私はドナーの経験があり、奇しくも親友が来週骨髄移植を受けるという巡り合わせもあって、白血病関連の話には関心を持っている。
2013-08-06 23:38:05以前、骨髄ドナーになることについてはたくさんツイートしたけれど、久しぶりにこの話題で書きたい。繰り返しになるかもしれないけれど。
2013-08-06 23:40:02骨髄の型は、親子では合わない。両親から半分ずつ遺伝子をもらうので、家族で一致する可能性があるのは兄弟姉妹。完全一致でなくても移植する場合があるが、日本では、親族の一座不一致より他人の完全一致のほうが治療成績がよいというデータがある。
2013-08-06 23:44:02親族に適合ドナーがいれば幸運だけれど、そうでなければバンクを通じて赤の他人の骨髄の移植をうける。友だちや、知り合いの子どもが移植を必要とするからと、その人に型が合うか調べてもらってその人に提供するというやり方はできない。
2013-08-06 23:47:04身近な人に移植が必要になったのがきっかけで骨髄バンクに登録する人もいると思う。しかし、バンクが機能するのは、誰が相手でも骨髄を提供するという人がお互いに支え合うからだ。提供者と患者はお互いに身元を知ることはできない。
2013-08-06 23:49:32また、望めば誰でも骨髄提供者になれるわけではない。献血どころではない厳しい健康チェックがある。提供には4日程度の入院も必要になる。体の受けるダメージも均等ではない。全身麻酔もする。私の場合はすべてが拍子抜けするほどにラクで、痛みも全くといっていいほどなかったけれど。
2013-08-06 23:56:03ドナーになるのは人それぞれの選択なので、私はいくら自分の経験が容易なものだったからといって、骨髄提供を人に勧めるのは躊躇する。だからこそ今回友人に提供者がいたことを本当に有り難く思う。この移植は簡単なものではないけれど、移植を受けられることでまずは家族友人一同どれほど掬われたか。
2013-08-06 23:59:19(訂正)掬われた→救われた
ドナーとして知ったこと、友人の闘病を通してしったこと、それは、移植を受けるというのは大変な治療だということだった。医師たちは移植をせずに(化学療法で)治ればそれが一番なのだと言う。ドナーは多少の骨髄を採取されるだけだけれど、患者は薬で自分の骨髄を壊滅させて新しい骨髄を受け入れる。
2013-08-07 00:03:46そんな身震いするようなきつい治療が、生き延びるための唯一の治療だという状況なのだ。治療をうけるすべての患者さんに、よい結果が訪れますように。尽力する医師をはじめ医療チームの献身が報われますように。もし機会があったら、またドナーになりたいと私は思っている。
2013-08-07 00:08:422015年1月のツイートを追加