スルガ銀行d-labo「関係性を構築する建築」12/10

ジンat永田賢介 @gine_joybox

スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」「建築とは、コミュニケーションのデザインである。」と語る中村拓志氏は、作家性・作品性を長らく重視してきた建築界に新風を巻き起こしている。

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（続き）建築を通じて人のふるまいを作り出し、そのふるまいを大勢の人と共振させることで、共感や共同体意識を作ること。氏の熱い建築論は、徹底してポジティブであり、理想的な社会の実現を目指している。建築に限らず、あらゆるコミュニケーションデザインにも通用する方法とは？

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」話者の中村氏、今36才、独立して8年目の建築家。ようやく自分の名前で建築をするようになり、建築を通して社会を作っていきたいと考えるようになった。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」人と建築、建築の中での人と人の関係性。建築はそもそもハード、ハコモノから始まったが、実はその中にあるコミュニケーションデザインこそが本質ではないかと考えるようになった。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏の建築事務所ホームページはこちら。http://www.nakam.info/

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」今までの建築は土地や形を見るところ、離れた視点から見るものが主流だったが、コミュニケーションデザインにおいてはふさわしく無いのではないか。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：例えば人を見る時あまりに離れて観察しまうと全てが止まって、均一に見えてしまう。これは大量生産的なプロダクトの作り方ではないか。僕はもっと人間に近いところから建築を始めたい。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：例えば人とコミュニケーションをとる時には相手に近づき観察することから始まる。近代建築というのは戦争後に規格化された大量の住宅を提供するという命題、マスプロダクトから始まった。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：近代建築は装飾を否定してきたか、自分は装飾とは目線の動きの誘導デザインだと考える。例えばゴシック建築の教会は天空への尊敬、神からの掲示を示唆している。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：アールヌーボーの植物のデザインは、階段をあがる緩やかな曲線的動きに関わると考えられる。これらのようなスタンスで、人に近い場所で建築を構想するということを自分はテーマにしている。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：通常、建築の際は敷地の中で使用する面積を測り出すが、自分のアプローチは全体から作るのではなく、人の動きに合わせる。例えば美容師のカットの動き、例えば書斎の中の動き、木の枝を切らずにベンチを使うなど。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：身体性の少し先にある建築、人と環境を仕切る沢山の層の中ではじめのものは皮膚であると考えると、そのもう一つ先にあるレイヤーは服のようなもの。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：例えばオーガニックコットンであれば優しい気持ちになる、スパンコールのドレスであれば背筋か伸びラグジュアリーな気持ちになる。これと同じように建築が感情に働きかけ、振る舞いをデザインするのではないか。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：例えば建築は、そこにいる人に対して同じふるまいを求めるようになる。スーツでのお辞儀には無言の中に共有した意識がある。昔の村コミュニティは皆で同じ動きを繰り返し共感する、その塊だったとも言える。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：但し今の時代にこのような村落共同体を作るというのには無理がある。現代社会においては例えばあるSNSの「足跡」Twitterの「つぶやき」これらのような振る舞いを凝縮した共振。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：例えばセミナーに納得している人のうなづきは共振。人間というのは昔から変わらず、同じふるまいをしてしまう。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：岸谷氏のJUJU pair movie 二つの携帯を合わせることで見ることができるムービー。これによって画面の手前のカップルの行動に共振を起こすことができる。このようなことを建築でやりたい。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：人間の身体と建築が身体的なコミュニケーションをとるようなもの。家具は身体に触れるが建築は普通少ない。よりかかる為の滑らかな曲面壁との触れ合いを繰り返すことで自分の延長のような感覚が生まれるのではないか。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：美容室の中に掘り下げて穴をあけたような半個室の空間を設計。待合室や通路、バーカウンター、イスなのかテーブルなのか等の意味が先にあるのではなく、自分の身体性（つまり高さ）によって定義される。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：建築側に定義があれば人を受動的にする、求めたいのは人間を能動的にさせる建築。例えばブティックのショーウィンドウをあえて小さな円にして、中を覗き込んでもらうことをデザイン。

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RT @d_labo_midtown: 本日のd-laboセミナーは、建築家 中村拓志氏をお迎えして『関係性をデザインする建築』をテーマに開催中です！

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：原生林のような大木に囲まれた集合住宅のデザイン。しかしこの美しい木漏れ日はもったいない、切れない。しかし同時にディベロッパが求める容積の最大化を同時に提案する必要。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：そこで木を切らずにデザインできる構造を考えた。まず樹木医と契約し、根のはりぐあいを徹底調査。次に枝を三次元測量することで角度や方向を分析し、風が吹いた場合の角度成長率を計算、それを総てよけた設計に。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：超々高精度で木の位置を把握しレイアウト。木が自然のブラインドになるような窓の位置、木が建物の中を突き抜けるように入り組む。そのため、足場が無い、クレーンも通らない非常に難しい現場になってしまった。

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スルガ銀行 d-labo「関係性を構築する建築」中村氏：中には勝手に枝を切ってしまう人も現れ、険悪なことにも。しかし花の咲く季節、その香りで自分たちのやってきた仕事の意味を実感する中で少しずつ理解を。ゼネコンやディベロッパも一体となって極力木を残すことに。