【二次創作】「神ケ谷真澄の手記」【刀剣乱舞】

DMMの刀剣乱舞の二次創作。 審神者神ケ谷真澄の手記をまとめたもの。 神ケ谷真澄。32歳。 巫術の家系に生まれながら、才能に恵まれたが一方で病弱な体で別宅にて幼少期より生活をしていた。 一部ページが破られているようだ。
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深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記1 審神者になるように言われた。理由は過去を改変しようとする組織に対抗するためだそうだ。私の巫術士としての才を見込んでというが、さて、本当にそうなのだろうか。これから、私は刀を媒体として彼らの魂を具現化し、彼らと共に各時代へと渡ることになった。帰れる保証はない。

2015-02-02 16:42:21
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記2 巫術はイタコや巫子、宮司たちの用いてきた術であり、そして、非常に体力を使う。巫術の家系として生まれた私には才こそあったものの、その術の負荷に耐えられなかった。一度使えば力に耐えきれず寝込む。強過ぎる力が暴走することもあった。そして、生死をさまようこと幾度か。

2015-02-02 16:47:06
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記3 32歳、大人になった私は制御を覚えたがそれでも巫術を使うことに抵抗はある。それでも、歴史改変を阻止し、この生活を守るためには行かねばならない。もしも、のことがあったときにはということで遺書も書き置いてきた。さて、この遺書さえ家族の元に渡るか、悩ましいものだ。

2015-02-02 16:49:06
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記4 これから、時代を渡る。まずは明治維新のころだそうだ。幕末の戊辰戦争真っ只中。それだけでも死にそうな気がする。だが、その前に初めの刀を呼び起こしてくる。下手すればこれだけで死にそうなものだが。

2015-02-02 16:51:23
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記5 私の声に応えたのは、新選組にして、薄幸の剣士、沖田総司の刀「加州清光」だった。人の姿をとったことに最初は驚いていたもののすぐに理解したようだ。使いにくいという割にすぐに懐いてきた。犬のようだ。おしゃれが好きなようで、特にネイルケアは大切らしい。

2015-02-02 16:57:42
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記6 さっそく、戊辰戦争の時へ自分と清光を移してみた。正直、倒れそうだ。中年手前のおじさんにはきつい。これを何度も繰り返すと思うとぞっとする。清光にも心配をかけてしまった。今からでも巫術の訓練をしてみることにしよう。

2015-02-02 17:01:28
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記7 すでに、ここも歴史改変の波に押されていた。一人は心もとないようで清光に同行を求められた。戦うことのできない私が行ったところで足手まといになるだろうといったが、一緒に来てよとせがまれた。気分的には幽霊屋敷に連れていかれる感じだった。学生の頃に行ったのが懐かしい。

2015-02-02 20:09:03
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記8 なんとか現代へ戻ってこれた。初戦にしてはなかなか奮闘してた。それでも、やはり数には敵わない。清光もあちこち怪我をしてしまったようだ。すぐに手入れをしてやった。やはりもう少し仲間を増やさないと彼にとっても大変だろう。回復次第、頑張ってみよう。

2015-02-02 20:18:27
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記9 また、私の声に応えてくれる刀がいた。「小夜左文字」。その姿はまだ幼い子供なのだが、目つきは子供らしくない。私に子供がいたのならこのくらいの大きさになっていたかもしれない。どうも、この子は随分不憫な謂れというのもあるせいか、可愛がってしまいたくなる。

2015-02-03 00:47:35
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記10 小夜は素直な子で、清光も可愛がっているようだ。だが、清光も甘えたがりなようで、よく抱きついてくる。先日、出かけた折にマニキュアを買ってきてみた。色が気に入ったようで嬉しがってその場でつけてくれと言われた。こういうことはしたことがなかったが、うまく塗れた。

2015-02-03 11:17:17
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記11 「和泉守兼定」がやってきた。かの土方歳三の刀だったそうだ。さっぱりとした兄貴分と言う感じなのだが、あの浅葱の羽織を見るからには、やはり元主のことは今でも。だが、それでも声に応えた以上仕事はしてもらうことになる。私達のわがままだ。彼の元主を思うと少し不安がある

2015-02-03 11:24:05
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記12 幸運なのだろうか、不幸なのだろうか土方歳三の刀「堀川国広」が応えてくれた。和泉守を兼さんと呼んでいる。私も習って兼さんと呼ぶことにした。呼びやすい。こうして四人になった。それぞれも力をつけてきたところだ。そろそろ歴史改変の一派の殲滅できるかもしれない。

2015-02-03 11:28:51
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記12 やはり不安が的中した。送った時代、その時間は兼さんと堀川くんにとっては行きたくない場所だったようだ。二人の様子を見て、引き返してきた清光から報告を受けた。小夜も不安そうな顔をしている。堀川くんは見るからにわかったが、兼さんは笑って(ここで文章が途切れている)

2015-02-03 15:34:42
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記13 どうもこれを書いている途中で倒れてしまったようだ。やはり何度も世界を行き来すること、刀の魂を具現化すること、これがかなり負担だったようだ。彼らには心配をかけてさせてしまった。清光が僕を見つけたらしく、泣きそうな顔をしていた。小夜はそばから離れない。

2015-02-03 15:37:03
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記14 倒れてから数日たった。体力も戻ってきた。そろそろ、また使命を全うしに行かなければならない。私が倒れたのが幸を奏してなのだろうか。兼さんと堀川くんの表情が変わった。私に負担をこれ以上かけないために、この一度で終わらせてくると言っていた。主として認められたか。

2015-02-03 15:39:21
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記15 無事戻ってきた。兼さんと堀川くんには元主を見殺しにするという運命を選ばせてしまった。二人共、明るく笑ってくれたが、それでもやはり心苦しい。これからもこんなことが起こるのだろう。その時、私は彼らに何ができるだろうか。少しでも笑顔でいてもらえたらいい。

2015-02-03 15:45:48
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記16 「大和守安定」がやってきた。清光と同じ沖田総司の刀だそうだ。だが、どうも、清光とは馬が合わないらしく、喧嘩をしている。賑やかだ。なんというかここで沖田総司と土方歳三の刀が揃うのはおもしろい。小夜は最近膝に乗ることを覚えて、私の膝に乗ってくれるようになった。

2015-02-03 15:48:42
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記17 兼さんから提案があった。私は家へ残り、刀たちだけ時代を超えるというものだった。そうすれば、私の負担が減るからと。彼らだけを向こうに送ることそれ自体は問題ないが、だが、不安だ。彼らにばかり負担をかけることになる。もう少し、この件については考えてみなければ。

2015-02-03 18:16:39
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記18 兼さんの提案にのることにした。これから先、なるべく長く、私が使命を全うできるためには、負担は減らさねばならない。兼さんは多分、私の体のことが分かっているのだろう。このひどく脆い体をどうにかしていかなければ、彼らにも心配をかけてしまうだろう。

2015-02-03 18:48:40
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記19 鈴を渡した。家に古くから伝わる夫婦鈴というもので、一つがなるともうひとつも共鳴するようになるというものだ。この音色は時空を超えてもなると言われていて、実験してみたが、実際に鳴った。隊長に持たせて、帰ってくる際にはこれを鳴らす。それがただいまの合図になる。

2015-02-03 18:53:07
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記20 送り出してから、鈴が鳴るまでの間、一人になると随分と寂しくなる。この家には、元々私以外には手伝いの女中が一人いるくらいで、その女中も刀たちが来てからは辞めてしまった。ひさしぶりに本当にひとりの時間が寂しいものだ。こんなことは戦いに行ってる彼らには言えない。

2015-02-03 19:01:23
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記21 やはり一人減るだけでもだいぶ負担が減った。その余力を使って、また、刀を呼び起こしに行く。今回は「鯰尾藤四郎」と「骨喰藤四郎」二人が声に応えてくれた。どうも、骨喰の目覚めたことで鯰尾は連鎖するように応えたようだ。一気に二人も増えて、また家は賑やかだ。

2015-02-03 19:36:16
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記22 一つの部隊に6人。これで、ちょうど6人になったと思ったら、先日骨喰と鯰尾を喚んだ際に、その声に引かれてなのだろうか。「薬研藤四郎」が目覚めた。薬研くんは小柄な割に男前というか、男気に溢れている。このままだと一人部隊から外さなければならないのだがどうしたものか

2015-02-03 23:18:52
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記23 考えた結果、小夜にはこちらに残って私の手伝いをしてもらうことにした。理由はなんとなくだ。まるで小姓のように私のあとをくっついてくる姿はとても可愛らしい。この子がいると帰りの合図が聞こえるまでの間が、だいぶ異なる。のんびりと茶を飲みながら彼らの帰りを待っている

2015-02-03 23:21:45
深水宵智 @cthu_nk

神ケ谷真澄の手記24 小夜はよく働いてくれる。みんなが出かけて、帰ってくる頃にはお茶とお菓子の用意を二人でしている。大したものではないけれども甘いものは疲労に効くだろう。清光は帰ってくるなり、戦果を報告してくる。もちろん隊長の役割だが、そのあとはひたすらに甘えてくる。

2015-02-03 23:46:42