即興SS【殺意提督×あきつ丸】15禁?

推敲なしのアドリブ即興ゆえ雑文。 ネタを供養すべく纏めておく事とする。 陸軍と空軍の関係の下りは聞きかじり。
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柚葉@TRPG @nigayomogi8492

自分の中のあきつ丸は pixiv.net/member_illust.… こう……いしみそさんの絵っぽい感じで けっこう男をそそる体つきしてるのに自覚ない天然パァ真面目なのが好きかなって で女性に興味を抱くより深海棲艦を殺す事に熱意を燃やす提督と 徐々に不器用に距離を近づけていく系の略

2015-02-04 13:38:50
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

殺意提督(仮称)は深海棲艦を屠るために全身全霊を傾けていた。 寝る間も惜しんでの練兵作業、上役への陳情、 他の鎮守府との不和を避ける為の根回し、事務作業などを緻密に熟す姿を見て、 秘書艦だった吹雪は後に「彼は憎悪を燃料として動く人型の電算機のようだった」と語る程だった #唐突物語

2015-02-04 13:49:37
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

そんな折、その姿を見かねた彼の上官が言った。 「君、大型建造というモノに挑戦した事はあるかね。 ともすれば、将官クラスでも麾下に置けないような艦娘を部隊に加えられる。 儂の所の401もその産物よ。並程度の士官であれば手に負えない代物だが、 君であれば上手く使うことが出来よう」と。

2015-02-04 13:56:19
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

無論これは、出撃用の資材を消費させ、彼を無理にでも戦場から遠ざけ休ませよう、という上官の要らぬ節介である。 自らをも憎悪の炎で焦がす殺意提督に、休息が必要なのは誰の目にも明らかだった。 良いやり方とは言えないが、この上官も海を住処として生きる男、 他の言い様が浮かばなかったのだ。

2015-02-04 14:01:08
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

その目論見が達成できた暁には、 せめて居心地の良い内地に殺意提督を移動させ、 そこで陸軍と海軍のつまらぬ意地の張り合いを諌める役を任せようか、 などと上官提督は考えていたのだが。 かような思惑を知らぬ殺意提督、 潜水艦運用の名手と称される、有能な上官を信じレッツ大型建造。

2015-02-04 14:05:28
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「大和武蔵が出るとは期待しないが  長門や陸奥が来てくれれば御の字……!」と願った彼の目の前に現れるは なんか全体的にのっぺりした白ねずみっぽい印象を醸し出す艦……娘? 「自分、あきつ丸であります。艦隊にお世話になります」 提督、抱えていた海軍が所有する艦娘リストをペラペラ。

2015-02-04 14:08:41
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

殺意提督は聞く。「海軍戦力ではない貴様は何者か。 ときたま妖精達が作っているペンギンの仲間か何かか」 これにはあきつ丸も怒る。「失礼でありますな!自分は陸軍が誇る揚陸艦、あきつ丸であります!」 殺意提督、これを聞き凹む。

2015-02-04 14:13:36
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

まあでも、陸軍を無碍に挑発しても良いことは無いと思った殺意提督、 「陸軍からの増援とは、これ以上に有難い物は無い。  丁重に扱わせて頂こう。よろしく頼む、あきつ丸」 などと言い、その落胆を取り繕う。 これを社交辞令と思わなかったあきつ丸、 海軍にも理解がある人が居たものだと喜ぶ。

2015-02-04 14:15:55
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

資材は大型建造で尽きた。哀しみにくれる殺意提督。 しかし上官提督はこれ幸いと彼に耳打ち。 「丁度いい、これより貴官は最前線から離れ、あきつ丸殿を練兵する事だ。  せっかくの陸軍諸氏からの好意を埃を被せたままにもしておけまい」 殺意提督、こんなモンを第一艦隊に入れろと命令され絶望。

2015-02-04 14:19:50
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

殺意提督、ひたすら1-2だか2-2だか2-3だかを あきつ丸を旗艦にして周回する日々。 早く姫やら鬼やらを殲滅したくて仕方がないのに 彼女なぞの守役を任された自分の不幸を呪う。 しかし鎮守府近海の安全を守っていると言う自負に曇りは無く、 あきつ丸からは真面目で勤勉な提督と映る。

2015-02-04 14:22:14
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

しかし彼女も馬鹿ではないし鈍くもない。 もしかして自分は隊長殿から足手纏と思われているのではないか?と気づき始める。しかも否定出来ない気がしてくる。 不器用なあきつ丸は、せめて戦闘以外でも殺意提督の役に立とうと 積極的に陸軍との連携を図る際の円滑油として働く等、頑張る(小並)

2015-02-04 14:26:47
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

そうすると殺意提督も「あれ、もしかしてあきつ丸の存在は 戦術的以上に戦略的な価値があるのでは? あきつ丸を重用しているというだけで陸軍の馬鹿どもからの受けが良いぞ?」と言う事に気づき、深海棲艦を葬るだけだった自分が 「陸軍とのパイプ」という他の提督が出来ない役割を得たと悟る。

2015-02-04 14:29:53
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

社交辞令を抜きにしてあきつ丸を重要視し始めた殺意提督、 一世一代の賭けに出る。 それは、あきつ丸を旗艦に据えて沖ノ島を強襲し、 その後、彼女が持つ大発動艇から陸戦仕様の妖精たちを出撃させ、 制海権と共に島そのものを速やかに占領しよう、というものだった。

2015-02-04 14:35:03
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

殺意提督、その旨をあきつ丸に告げる。 その時には制服も代わり、秘書官として提督の側に居る事も多くなった あきつ丸だったが、これには流石に身を硬くする。 「自分に、そんな大役を……」

2015-02-04 14:39:05
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

殺意提督は続ける。 「無論、この作戦には大きな意義がある。  海軍としても、最大限、貴様に被害が及ばないように護衛艦を付ける手筈を整えている。貴様は揚陸後の事だけを考え、自らの最善を果たせばそれでいい」

2015-02-04 14:41:26
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

しかし、この発言に思う所があった彼女あきつ丸は、 これまで事務的な文言を交換するだけだった上官を相手に、 大規模作戦の前の緊張もあり、語るつもりもなかった不満を晒してしまう。 「隊長殿……及ばずながら、自分は『海戦においても』隊長殿の力となるべく、努力を続けてきた次第であります」

2015-02-04 14:45:55
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「しかし『海に疎い内地の人間が、机上論で建設した欠陥品』とまで評された自分が、やはり鎮守府の艦娘たちと肩を並べて最前線に出るのは分相応なのではありませんか。 かような激戦区に自分を投入するなど、これまでの隊長殿の綿密な作戦立案からは想像も……」 「俺の作戦が不服だとでも言うのか」

2015-02-04 14:52:35
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「はい、滅相もないであります!しかし……」 あきつ丸は知っている。この隊長が陸軍の人間と仲良くすることを 疎む海軍軍人も、少なくはない、という事を。 そして

2015-02-04 14:56:17
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

そもそも自分を重用していた事も 「いずれ資源が回復し、大規模作戦に打って出るまでの 『提督業務に支障が出ない程度の機嫌稼ぎ』」だったであろう事もだ。

2015-02-04 14:56:40
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

そんな彼女の様子を見て、全てを悟る殺意提督。 そして言葉を続ける。 「あきつ丸、貴様がこの鎮守府に来てくれたおかげで、  俺は大きく成長できたと思っている。ただ自分ひとりの戦術により深海棲艦を撃滅するのではなく、より大きな視点、軍部というものを考慮した戦術眼を養う事が出来た……」

2015-02-04 15:00:49
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「陸軍とは何か。我々の手間を増やしてばかりの邪魔な機関、そうではなかった。それを構成しているのは人間たちであり、その大半が、自らの職務を通して、日本人を守ろうとしている立派な者たちだった。 上層部の腐敗も痛感したが、それは海軍とて似たようなもの」 彼は何を言い始めたか。つまり。

2015-02-04 15:05:10
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「俺は貴様の働きにより、陸軍という機関を、  他の海軍士官とは比較にならぬ程に知った……と、思う。  結果、この作戦においては、歴史上、比類ない程に綿密な陸海軍の連携が取られる手筈となっている。 全て貴様のおかげだ。ならば、貴様が旗艦でなくて、どうする」

2015-02-04 15:09:57
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

「隊長殿……」 感涙にむせび泣きそうになる所を堪え、彼女は提督と目を合わせた。 「了解であります。あきつ丸、誠心誠意、この身の全てを本作戦の成功に賭ける所存であります」 「それでいい。敵を殲滅、陸地を制圧、あとは生きて帰ってくるだけだ」

2015-02-04 15:12:31
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

そして決行された沖ノ島攻略作戦。 この際に重要視されたのは「対空射撃」という概念だ。 高射砲と高射装置による対空、これならば戦闘機に頼らずとも 防空を果たすことが出来る。

2015-02-04 15:17:33
柚葉@TRPG @nigayomogi8492

陸軍が急ごしらえした艦艇が「役だった」との評価を後に得たのも、 前述の装備、海軍が開発した試作品の余りや非合法に借り受けた諸々…… これらを組み合わせて運用するという殺意提督の提案が通った事が大きい。 無論それを海軍内で通す為に、相当な無理を上官に言ったものだが。

2015-02-04 15:19:29