シンプルなヒーロー物語って何だろう

メキシカン忍者𓆏霧隠サブロー @combatzandig

映画とか漫画なんて頭が悪くて貧乏なやつの娯楽なんだから、悪は悪で小理屈こねないで悪いことをやって、ヒーローは正義と家族と友達のために戦えば、他に何もいらねえんだ。タートルズはそれを教えてくれる映画だ。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

『ベイマックス』うまいなあ、と思ったのは悪役をキチンと悪役としてカタルシスを描いたところ。翻って日本では、相対化地獄の果てにそういった悪を輝かせる作品が難しくなってる。当て推量で言うと、『機動戦士ガンダム』と白倉Pの仮面ライダーバトルの成功体験の影響が大きいのか？…とか思ったり。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

（承前）前掲作品が「悪い」と言ってるのではないので誤解なきよう。ではなく、それが成功した為に影響下にある企画以外はオミットされていると考える。『機動戦士ガンダム』以後、「戦争/政治と個人」を対置する図式ばかりが持ち上げられ、勧善懲悪を大真面目に観る姿勢がファンからも失われている。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

（承前）白倉ライダーも「変身する個人」を主軸に添えるため、いきおいショッカー（的な悪）は後景にならざるをえなくて。劇場版という特別なお祭りでメタ的に「70年代の正義と悪をロールプレイングする平成ヒーロー」というパロディのような形でしか「巨悪」を表現しない。イヤ、出来ないのだろう。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

（承前）『機動戦士ガンダム』とほぼ同時期に作られた宮崎駿監督の『ルパン三世・カリオストロの城』『未来少年コナン』は相対化地獄の時代にギリギリ踏み止まろうとする意志に溢れている。何かのインタビューで監督も「悪役に感情移入すると倒せないから寸止めした」というコメントを残していたはず。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

（承前）「勧善懲悪」を嗤う観客とそこから育ったクリエーターばかりだと『ベイマックス』を紡ぎ上げるところまで粘れないんじゃないかなー。「正義が悪を倒す」というプロットに我慢できない。そこで踏ん張るんじゃなくて、両陣営の「設定」を掘り下げ、「感情移入」させる仕組み作りに注力しちゃう。

ふりーく北波（Hideyuki KITABA） @nami_happy

（承前）大上段に己の正義を叫ぶ作品が「熱血」だとか「勧善懲悪」だとか「昭和」だとか「（笑）」付きで言われるけどさ。大きなマーケットを見れば、登場人物が己の作品内政治的立場ばかりを主張する「『戦争』を描いた大人の鑑賞に堪える作品」に対して「スッキリカタルシス」も大事だと思うですよ。