《「除染」廃棄物の「中間貯蔵施設」に「学校の汚染土壌受け入れ」というニュースについて》

自己ツイートをまとめました。 新聞記事の引用に、長編の考察を加えました。 最初に考えていたより、はるかに長いまとめになりました。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察14 土の持って行き場が決まらなくとも、他の地域の保護者たちも言い出した。 「なぜ、あの学校は『除染』したのに、ここの学校はできないんですか?」 そして、行き先が決まらない「除染」で出た土が蓄積されていった。

2015-02-11 17:31:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察15 福島県の小中学校のほとんどは、市町村立の学校。そこで出た「除染」の土は、ある自治体では学校の敷地の片隅にブルーシートをかぶせて置かれ、別の自治体では敷地の地下に埋めて「保管」した。「年20ミリ下回ったんだから良いだろう」という県の方針に従うわけには行かなかったから。

2015-02-11 17:51:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察16 福島県の高校のほとんどは、県立だ。私立のごく一部の学校は、2011年3月に野球部が甲子園に行っている間にグラウンドを「除染」したと聞くが、県立高校では当初、「除染」するつもりはなかった。 県立福島高校では、4月にグラウンドでラグビー部が神戸製鋼と試合をするほどだった。

2015-02-11 17:55:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察17 中通りの小中学校の全てがグラウンドを「除染」する、という話になって、さすがに県立高校も「除染」しないわけにはいかなくなって、グラウンドを「天地返し」や「埋設」で「除染」することになった。

2015-02-11 17:59:42
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察18 福島県の方針としては、そもそも年20ミリシーベルトを下回りさえすれば、「除染」の必要性を認めていなかった。 基本的に「除染」は避難指示地域で、避難指示解除をするために、国が行うべきもの。市町村が管轄するのは、市町村の「自主的」な判断。

2015-02-11 18:48:33
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察19 もともと福島県は、県独自の意向として「除染」を行うつもりなどなかった。 避難指示は解除させたかったので、そのために国が国の責任として実施する「除染」に関しては、口出しするつもりもなかった。 当然「除染」廃棄物に関しても、口出しするつもりもない。交渉もすべて国に丸投げだ。

2015-02-11 18:59:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察20 以上のように、「除染」作業を開始してからこれまで、「除染」作業で出てきたものをどうするかについては、全体的な検討も交渉もせずに、 事故発生後四年が経過してきた。 日本政府と福島県庁には、真面目に検討しようという意思が感じられなかった。自治体には、検討能力がない問題だった

2015-02-11 19:13:56
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察21 「中間貯蔵施設」に関しては、建設検討当初から、なにを「貯蔵」する施設なのか、明示されていない計画だった。 「除染」で出たもの以外にも、行き場がないものがある。県内のごみ焼却場で出た、キロ10万ベクレルを上回る汚染の放射性廃棄物。上下水の処理施設で出た汚泥。

2015-02-11 19:26:42
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察21の補足 キロ10万ベクレル超の汚染があるものを、私は「高レベル放射性廃棄物」とは呼ばない。(過去、間違ってそう呼んだ事があるかもしれないけど) なぜなら「高レベル放射性廃棄物」とは、使用済み原発燃料のような、全部放射性物質で構成されているものを示す用語だから。

2015-02-11 19:40:17
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察22 「中間貯蔵施設」に関して、これまで話題になってきたのは主に、 「『中間』であって『最終』にならないという約束を国が守るかどうか」だった。 その理由は、「高レベル放射性廃棄物」の最終処分場を、日本政府はいつまでたっても確保できずにいたから、だった。

2015-02-11 19:58:34
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察23 もし、原発事故の汚染で出たものを最終的に受け入れて埋設処分する「最終処分場」にされたら、 各地の原発で処分に困っているものまで運び込まれて、結局「高レベル放射性廃棄物最終処分場」まで作られて 日本中の核のゴミ捨て場にされるのではないか。 そう心配したからだ。

2015-02-11 20:03:49
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察24 「除染」廃棄物のものであっても、「最終処分場」は作らせない。 そこにばかり、報道と交渉の力点がおかれてきた。 結果、「搬入30年以内に県外に搬出する」という法律を作ることで決着がついた。一応は。 まだ、事故原発の廃炉作業で出た「高レベル放射性廃棄物最終処分場」は未定だ。

2015-02-11 20:07:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察25 これまでの「中間貯蔵施設」建設交渉の中では、 福島県内のどこから、どれだけの量の「除染」廃棄物を集めるのかは、あまり問題化されてこなかった。  中通りの人々にしてみれば、学校敷地や自宅敷地に置いたままの「除染」廃棄物をどこかに運び出すのは当然のつもりだったはずだ。

2015-02-11 20:10:35
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察26 日本政府にしてみれば、「中間貯蔵施設」に集める「除染」廃棄物の優先順位は、避難指示区域の縮小と消滅に有効なものでなければ、設置の意味がない。中通りの「除染」廃棄物は別にそのままでも、政府としてはかまわない。福島県は……これまでは、別にどっちでも良かったのだろう。

2015-02-11 20:15:17
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察27 中通りの市町村にしてみれば、少なくとも、自治体の責任で集め、自治体が管理している「除染」廃棄物は、中通りから運び出して欲しい。今回は、その要望が一定程度、環境省に受け入れられた、ということなのだろう。

2015-02-11 20:21:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察28 既に「中間貯蔵施設」の設置のための工事は、民間企業が所有している土地で開始されたと報道されている。 環境省にとって必要なことは、可能な限り工程表の通りに事故の収束を進行させている、と見せることのようだ。誰に見せるのが目的なのかは、私にはわからないが。

2015-02-11 22:12:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察30 河北新報の報道 kahoku.co.jp/tohokunews/201… によると、福島県側が要求していることになっている5項目のうち、合意に達したのは、県外最終処分の法制化と交付金だけ、との事だ。 福島県民との具体的な調整が必要な部分は、合意を作る動きが、国側にはないようだ。

2015-02-11 22:17:32
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察31 福島県と国が合意していないことは、住民にとってみれば気になることばかりだが、 事業を実施する側にとってみれば具体的で詳細なことなので、できれば実際に作業を始めてから、色々と変更したくなりそうなことばかりだ。 合意のための調整作業をするのも、官僚にとっては面倒なのだろう。

2015-02-11 22:27:43
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察32 原発に関するこれまでのことや、事故発生後の「国直轄事業」の行い方を振り返ると、「中間貯蔵施設」の建設も、「除染」廃棄物の運搬も、ほぼ間違いなく何重もの下請け構造の下で作業を行うのが政府の思惑であることは、ほぼ間違いないだろう。

2015-02-11 22:32:50
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察33 未だに国と福島県の間で合意に達していない3項目は、 間に何重もの下請け企業が存在する形で作業を行うならば、 合意に達しても遵守が難しそうなことばかりだ。 言い換えれば、文字通りに国が直轄事業として、元請けした企業本体に実施させるならば、遵守ができるかもしれないことだ。

2015-02-11 22:37:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察34 もし、日本政府が本気で、原発事故の収束と、良質な作業員の確保を考えているのなら。 まず実行すべきことは、計画準備段階で、官僚が直接監督して、計画を策定することだ。 次に、可能な限り多重下請け構造の人員確保をやめて、本当に元請の下に下請けを一つ作る程度で作業を行うことだ。

2015-02-11 23:01:11
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察35 今回の「中間貯蔵施設」に関しては、それだけでは、到底足りない。 というよりも、いまさら、どうしようもない段階まで来てしまっている。 福島県庁が把握している範囲でも「除染」廃棄物の総量は、「中間貯蔵施設」の受け入れ可能量の3千倍以上と言われているのだ。

2015-02-11 23:12:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察36 総量が、受け入れ可能量の数千倍だとするならば、 「中間貯蔵施設」設置などは、外見を整えるためのポーズとしか考えられない。  優先順位を今後どのように決めていくにしても、福島市や郡山市の民家敷地内にある「除染」廃棄物は、この施設には運び込んでもらえないだろう。

2015-02-11 23:24:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察37 もう一つ。この施設に関して、注意を喚起しておきたい事がある。 法律で定めたことを、日本政府が守るかどうかについて私は原状懐疑的だが、もし、30年以内に県外搬出という条文を日本政府が守ったとしても、不安が残る。 「高レベル放射性廃棄物最終処分場にはしない」法律ではないのだ

2015-02-11 23:29:38
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

考察38 「除染」の効果に関しては、私は2011年3月下旬から、一貫して懐疑的だ。 特に、事故原発からの放射性物質の放出を完全に止める見通しが全く立たない現状では、「除染」で汚染を減少させることさえも難しいと思っている。

2015-02-11 23:34:37
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