忍殺二次創作【ジャスト・スナップショット・オブ・ゼム】実況付き

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ネコチャン女の腕に己の腕を絡ませている赤紫髪のカワイイコ女が、ウィスパーボイスで訊いた。「ア……ハイ。カウンター席にドーゾ」少女は気を取り直したように客を案内する。「スミマセン」案内し終えた彼女は、小さく謝罪のオジギをした。奇異の視線を向けたことへの詫びか。3 #4215tk

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「お気になさらず。慣れています」答えたのはネコチャン女。ディストーションがかったウィスパーボイスは平坦だ。再度オジギした少女は、カウンターを後にし、他のテーブルへ注文を確認しにいった。ネコネコカワイイめいた二人組は、全く同じ動作で着席する。4 #4215tk

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「ねえ、ディスコ」カワイイコ女……ローズは悪戯っぽくネコチャン女に囁きかける。「なにか？」「アナタ、どう思う？さっきの子」「どうとは？」無表情な笑顔で聞き返すディスコに、ローズが可笑しげに喉を鳴らす。「カワイイか、そうじゃないかってこと」5 #4215tk

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ディスコは小首を傾げ、数秒間沈黙した。「……カワイイとは思います」「アタシより？」「ベクトルが違います」「そ」素っ気ない『彼』の返事に、ローズはサイバーグラスの奥の目を楽しげに細めた。そこに第三者の声。「言っておくけど、アータたち？」6 #4215tk

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二人はゆっくりと声の主へと向き直った。カウンター越しに立つボンズヘアーの男。七フィートはあるだろうか？「ウチじゃお触りとか、そういうの禁止よ？もしやったら叩き出しちゃうから」「ご心配なく」ディスコは落ち着いた声で答える。「その気はありません」7 #4215tk

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「そうそう。アタシたち、こう見えて奥ゆかしいの。キョート人と同じくらいにね」くすくす笑ったローズが店主らしき男を見上げ言う。「もっとも、キョートに行ったことないんだけど」「……ま、信じてもよさそうね。ご注文ドーゾ」男がメニューを差し出す。8 #4215tk

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「ドーモ」ディスコがメニューを受け取り、一瞬でスキャニング。「トビッコ・ギムレット」「アタシはズブロッカ」「ハイヨロコンデー」男が注文を用意するため、カウンターを離れる。……「ねえ」「はい」「昔のアナタ、あれくらい逞しかったの？」9 #4215tk

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ディスコがローズを見つめた。「……覚えていません。昔のことですから」「そう」ローズはそれ以上訊くつもりはなさそうだった。彼女はディスコの髪に手を伸ばし、愛おしげに触れた。ディスコはされるがままだ。「オジャマするわよ」男がグラスを持って戻ってくる。10 #4215tk

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「ドーゾ」「「ドーモ」」二人は同時に男からグラスを受け取る。「「カンパイ」」そして奥ゆかしくグラスを合わせ、同時に口をつけた。その動作は寸分の狂いもなくシンクロし、パフォーマンスめいていた。店主の男が感心したように目を見開いていた。11 #4215tk

たいむしふたーまくず @znntmk

男(女子) #4215tk

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「アタシもこの店開いて長いけど」男の言葉に、二人は揃って顔を上げる。「ネコネコカワイイが店に来たのは初めてだわ」「光栄です」答えたディスコが人差し指を掲げる。「しかし間違いが一つ。我々はネコネコカワイイそのものではありません」「そりゃわかるわよ」12 #4215tk

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ディスコくん天然 #4215tk

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「気にしないであげて。マジメなのよ、アタシのネコチャンは」ローズが笑い混じりに言う。ディスコが口を開きかけ、やめた。諦めたのだ。男が笑う。「アラ、ナカヨシなのね？妬けちゃう」ディスコは答えず、小さく肩を竦めた。そしてトビッコ・ギムレットを一口飲んだ。13 #4215tk

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【終わりだよ】 #4215tk

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親愛なる読者のみなさまへ：【ジャスト・スナップショット〜】はシカナの妄想をなんかして作られた掌編集であり、こうしてアンブッシュ的な更新を行うことがあります。そして往往にして短い。なので後でゆっくりまとめで読むとかすると捗るかもだ。これも早めに追加しときます #4215tk

たいむしふたーまくず @znntmk

コレ、ネコネコカワイイ好きのカップルがデートしてるだけの話じゃーねーか！だが尊みがあるので許す！オツカレサマドスエ！ #4215tk

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（ワイルドローズ・ミーツ・ディスコテーク） #4215tk

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……「ドーモ。はじめまして、ワイルドローズ＝サン。ディスコテークです」彼女の前に立ちはだかったオイランドロイド……否、オイランドロイドめいたニンジャはそうアイサツを繰り出した。「ドーモ、ディスコテーク＝サン。ワイルドローズです」彼女はカタナを構える。1 #4215tk

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ワイルドローズは獰猛に笑みを浮かべた。久しぶりの獲物が、こんな変てこな代物とは！「なんの冗談？その格好」「冗談？」ディスコテークは小首を傾げた。両手を胸の前で交差する独特な構えを取って。「私はシリアスです。ワイルドローズ＝サン」2 #4215tk

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「そう」ワイルドローズは間合いを保ち、攻撃の瞬間を見計らう。姿格好はともかく、このニンジャは手練れだ。今までで戦ってきた中で一番の！（（（ゾクゾクしちゃう……！）））彼女は笑みを深める。圧縮された時間の中、彼女はふと過去のイクサを思い返した。3 #4215tk

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ニンジャになる前から、彼女はオイランスラッシャーだった。彼女は決して群れなかった。つまり、イカれていた。彼女の獲物は無辜の市民ではなく、同業者かヤクザだった。理由はシンプル。その方がスリルがあるからだ。命のやり取りができない相手に、興味などなかった。4 #4215tk

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ニンジャになったのはいつだったか？どこかのヤクザと相打ちになった時だ。それ以降、彼女の獲物は変わった。スラッシュ・アンド・ハックのチームや小規模ヤクザクラン。そして、ニンジャ。そうでもなければもはやワイルドローズは満足できなかったのだ。5 #4215tk

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無軌道に狼藉を働くワイルドローズの元には、既に何人ものフリーランス・ニンジャが送り込まれてきていた。その全てを、彼女は斬り捨ててきた。今回は？……時間の認識が元へと戻る。「誰か知らないけど、こんなカワイイコを送り込んでくるなんて。どこから頼まれたの、アナタ？」6 #4215tk

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「守秘義務によりお答えできません」ざらついたウィスパーボイスで、ディスコテークが答える。少しの間をおいて、ニンジャは付け加えた。「……なお、私のサイバネボディのベースとなったのはネコチャンであり、カワイイコではありませせん」「マジメねえ」7 #4215tk

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ワイルドローズは苦笑した。ディスコテークは微動だにしない。「それ以外の質問は？」「ないわ」「ではカラテします。……アクション！」ディスコテークの声と同期し、その腕からブレーサーめいた特殊装甲が展開！「イヤーッ！」ワイルドローズがワン・インチ距離に接近！8 #4215tk