- hachisu716
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魔理沙の箒が折れて、移動手段に困ってたところに自転車が香霖堂に入ってきて、魔理沙が例の如くかっぱらって乗ろうとするんだけど乗れなくて練習する、みたいな
2013-06-23 08:12:07霊夢「(よろよろと走っては左右に傾く魔理沙を見ながら)普通に飛べばいいじゃない。箒なくても飛べるんでしょ?」 魔理沙「私は職業:魔法使いなんだ。箒で飛ぶのがセオリーなんだよ」 早苗「あ、じゃあ自転車で飛ぶのはどうですか? なんかE.T.みたい!」 魔理沙「いーてぃーってなんだよ」
2013-06-23 08:15:04自転車でそこらを走る早苗を見ながら 魔理沙「早苗は乗れるんだよなあ」 早苗「田舎で自転車は必須ですよー。移動手段ありませんからね」 霊夢「ふうん、飛べないと不便なのねえ……ちょっと貸してみてよ」 早苗「霊夢さんチャレンジですか? どうぞどうぞ。ここに乗って、ペダル漕いで下さい」
2013-06-23 08:17:37霊夢「(ひょいっと乗って普通に走る)……ふうん、こんな感じなんだ」 早苗「えー、練習なしでもう乗れるんですか? 霊夢さんはやい」 魔理沙「むむ……」 霊夢「(キッ、と教わってもないのにブレーキかけてとまって振り向いて)最初からたくさん漕いでスピード出せばよろけないわよ、魔理沙」
2013-06-23 08:21:39魔理沙「それは、お前が最初からようさん漕いでスピード出せるからだろ。そんなのアドバイスじゃない」 霊夢「アドバイスだって。やってみてよ」 魔理沙「むむむ……(ちょっと悔しくなりながら自転車にまたがる)」
2013-06-23 08:25:57霊夢「(ハンドルを握る魔理沙の手に自分の手を重ねて、魔理沙の頭に頭つけて、笑って)こわくない、こわくない」 魔理沙「(ちょっとドキっとしながら)なんだそれ」 霊夢「おまじない」 魔理沙「ばかいってろ、ひっつくな暑い」 早苗「あーあ、仲いいですねえ(エ∇エ)」
2013-06-23 08:31:05魔理沙「早苗ちょっとお前うしろ持ってろ」 早苗「はいはい、まりちゃんがひとりで乗れるようになるまで練習しまちょね~」 魔理沙「なんだその口調!? ばかにすんなよ!」 早苗「いやあ、この年で自転車乗れないって、なんか可愛くて……」
2013-06-23 08:35:00早苗「幻想郷の皆さんの愛は、重いですねえ」 魔理沙「なんだよ、お前のは軽いのかよ」 早「ほどほどです。ダメだったら、それは悲しいし、しばらくは引きずって泣きますけど、また次の恋を探そうって思います」 魔「次の恋、ねえ……そいつだけが好きなのに、次ってのがあるか? 私には分からん」
2013-06-23 08:47:27早苗「そういう考えが重いんですよ。時間が経てば意外と割り切れちゃうもので、次の恋って始まるものですよ」 魔理沙「んー……分からん。お前の考えはついていけん」 早苗「(特に気を悪くした風でもなく笑いながら)あはは、女子高生の考え方ですかねえ。私には魔理沙さん達が可愛く見えます」
2013-06-23 09:01:25魔理沙「お前は何度も割り切ってるってことか。凄いもんだな」 皮肉っぽく言って、高台の岩の上にどっかりと座ったまま前を向いて頬杖をつく魔理沙。 あはは、とまた軽く笑って、腰の後ろで手を組みながら、魔理沙と同じ方を向く早苗。 早苗「私ね、魔理沙さんのこと好きだったんですよ」
2013-06-23 09:21:38前を向いたまま目を丸くする魔理沙。横から、いつでも、いつも通りの軽い調子の早苗の声が聞こえる。 早苗「好きだった、ですよ。だって魔理沙さん、霊夢さんのこと大好きなんですもん」 魔理沙「……割り切った、のか」 そんなことを言うくらいがやっとの魔理沙
2013-06-23 09:25:06早苗「割り切りましたよお。もちろん、ダメだったから、少し悲しかったし、しばらくは引きずって泣きましたけど」 魔理沙「……、」 早苗「あはっ、魔理沙さん、今チョー困ってるでしょ。謝ろうか、でも謝るのもどうかなー、みたいな?」
2013-06-23 09:28:09外の世界のものなのか、たまに出る、独特の言葉遣いを交えながら軽い調子を崩さず話し続ける早苗に、前を向いたまま、考え込みながら無言になる魔理沙。 早苗「大丈夫です、今は、新しい恋をしてますから」 魔理沙「……そうか、」 もごもごと口の中で言葉にならない声を発する魔理沙
2013-06-23 09:31:57早苗「あはっ! やだ困ってる! 魔理沙さんはやっぱりチョー可愛いですねー! ちょっと昔のトキメキを取り戻しましたよっ」 魔理沙を覗き込みながらにこにこと頭を撫でる早苗 魔理沙「ちょっ、ばっか、いきなりこっち見んなよっ! そういうとこがお前は変だっていうんだ!」 暴れる魔理沙
2013-06-23 09:34:22突然の告白と今までの会話で投げた皮肉への恥ずかしさに耳まで真っ赤にして、歪んだ顔を両腕で隠そうとする魔理沙。 その腕をとってムリヤリ顔を見ようとする早苗。 「魔理沙さんの困った顔ダイスキ!」 「このっ……! 隠れどS! ばかっ」 「あはっ、もっと言ってー」 「M!?」
2013-06-23 09:39:24隠れてSで、隠れてMで、隠れて恋に破れて、隠れて泣いて。 だいたい笑ってすませて、隠れてばかりの早苗の本性はなかなか見えない。外の世界の人間は皆そうなのだろうか。 子どものようにじゃれる早苗を払いのけながら、魔理沙は胸の裡で、早苗の次の恋が実るように、せめて祈るのだった
2013-06-23 09:44:04咲夜「……というわけ」 魔理沙「おお怖いこわい」 霊夢「次、魔理沙ね」 魔理沙「あー? 特になし」 霊夢「暑いから怪談しようって言ったのあんたでしょ。言い出しっぺはちゃんとやりなさい」 魔理沙「あーそうだなあ……じゃああれ話すか。……雨に濡れた早苗なあ、めっちゃこわいぜ」
2014-07-13 21:23:33咲夜「何が?」 魔理沙「怖いもんはこわい。以上」 霊夢「何がどう怖いのよ。なに、雨が降ると怒るの?」 魔理沙「まあ体験すれば分かるって。もうすぐ来るだろ」 外は大雨で雷ドジャーーーーーン
2014-07-13 21:26:06(ガラッ) 早苗「あーー遅れてすみません、雨に降られちゃって視界が悪くて……」 真夜中に濡れた長い髪が顔を覆い隠し、蛇と蛙の髪飾りがヌレヌレしてしかも奇跡の力で微妙に発光してる早苗さんが怪談の最中の真っ暗な部屋に入ってくる 霊夢「ギャーーーーーーーーーーーーーーー」
2014-07-13 21:27:58