【菅官房長官もデタラメ】東京電力汚染水の海洋流出を約十ヶ月間隠蔽したことが発覚20150225 しかも外洋に流出
【震災4年 インサイダーたちの警鐘(下)】 「政治的思惑抜きに」 ツイッターのフォロワー9万人の原発作業員ハッピーさん
東京電力福島第1原発事故から4年。汚染水流出などトラブルが絶えず、廃炉の見通しも不透明なままだ。その一方、政府は原発回帰にかじを切り、再稼働を推進する。“最前線”の実情を匿名で発信し続ける現役官僚と原発作業員に現状や課題を聞いた。
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―福島の原発事故から4年たち、廃炉工程が進んでいます。
「まだスタート地点にも立っていません。確かにがれきは減ったし作業環境は整備されてきた。しかし、溶け落ちた核燃料の取り出しに着手するのが廃炉の始まりで、今は放射線量が高くて建屋にも入れない状態です」
―溶けた燃料は取り出せるでしょうか。
「今は手探り状態です。これまでは取りあえずやってみようという感じで進んできたが、このまま突き進めば大変なことになる。溶融燃料の位置をしっかり調べ、取り出す工法が確立するまで始めるべきじゃない」
「政府は見えや技術力のアピールはやめ、取り出しが無理なら早期に長期保管などに方針転換すべきです。そうしなければ余計な被ばくで多くの作業員が犠牲になるし、お金も無駄。溶融燃料の取り出しリスクが回避されるまで、20キロ圏の住民は帰すべきではないと思っています」
―汚染水問題ではその場しのぎの対応が多い印象があります。
「事故直後はみんな、がむしゃらに純粋に作業をしていました。しかし2011年12月に政府が収束宣言をしてから、一般の工事現場のように早くて安いところが工事を受注するようになった。政府は原発の再稼働や東京五輪招致のため事故を小さく見せかける情報操作をするなど、さまざまな思惑がうごめいています」
「廃炉作業は非常に難しく、早く効率的に進めるのは無理です。政治的な思惑は抜きにして時間やお金をかけてベストの選択をすべきです」
―最近も汚染雨水が排水路を通じて外洋に流出し続けていることが分かり、問題となりました。
「現場は隠しているわけじゃない、報告もしているんです。東京電力も昨年から経済産業省や原子力規制委員会には言っている。国は知っているのに、発表しない。騒がれなきゃ、そっとしておこうというスタンス。騒がれるとやっぱり再稼働が難しくなるためです」
―九州電力川内原発や関西電力高浜原発の再稼働が今夏以降とみられています。
「事故の検証もしていない中途半端な状況で再稼働したら、同じことを繰り返しかねません。他の電力会社は東電より規模が小さく、対応力が違う。もっとひどいことが起こるかもしれない」
「事故が起きないのは運が良いだけなんです。今も福島では約12万人が避難生活を送り、生き地獄を味わっている。本当にその覚悟があるのか、とても疑問です」
―廃炉工程で今後の課題は何でしょうか。
「作業員の入れ替わりが激しく、質の低下が深刻です。特に中核となるベテラン作業員が足りない。5年ごとの被ばく線量管理が求められているので、5年目に入ると限度に近づき現場に入れなくなるベテランが最も多くなる。これまでのようなやり方では人が育たない。現場作業員は使い捨て、という感じです」
―作業員の健康問題はどうでしょうか。
「これまで第1原発で働いた作業員は4万人超です。今後、がんになる人も出てくるはずです。廃炉作業との因果関係が分からなくても本人は必ず被ばくと結び付けます。国は認定基準にとらわれず、幅広く補償をしてほしい。そうしなければ、4年前の事故のとき、何の契約も無いのに自己責任で手伝った作業員は報われない。今後、人は集まりません」
―事故後、短文投稿サイト「ツイッター」で作業の状況をつぶやき始めたのはなぜですか。
「事故時に福島第1原発にいて、協力企業の作業員として収束作業に当たりました。避難先で心配している友人に正しい情報を届けたいと思った。現場は必死で作業しているのにテレビでは臆測だけで誤った情報が流れる。頭にきたのがきっかけです」
―今、ツイッターのフォロワー(読者)は9万人近くになります。
「みんな情報がほしいんだと思います。東電も政府も限られた情報しか公表しない。だけど本来伝える役割はマスコミであって僕じゃない。無名の自分にこんなにフォロワーがつくのは異常なことです。実態を見てほしい、覚悟をもって見てほしい、事故を風化させたくない、その思いでつぶやいています」
2015/03/10 12:07
http://www.47news.jp/47topics/e/262907.php