ハタラクということ

樋口耕太郎 @trinity_inc

勤労感謝の日に寄せて。

樋口耕太郎 @trinity_inc

「私どもの日常の言葉に、はたらくという言葉がありますが、これは、はたがらく（楽）になるということです。はたというのは人さん、ご近所さま、世間さんのことです。近所に迷惑をかけることを、はた迷惑といいます。

樋口耕太郎 @trinity_inc

このはたさまが楽しく幸せになってくださるためにお手伝い頂けることを喜んでさせていただくのが、すなわち働く（はたらく）であります。はたらくとは宗教的な温かい言葉です。

樋口耕太郎 @trinity_inc

私たちひとりひとりがこうした気持ちで自分の仕事に励ませていただくなら、世の中はどんなに明るく楽しくなることでありましょうか。仕事は事にお仕えするということですね。ですから仕事はするものではない、させていただくものです。

樋口耕太郎 @trinity_inc

働くのではない、働かせていただくのです。私どもがどんなに仕事をした、働いたといっても、世間さまから、社会の人々から受けている無量のおかげにくらべれば、何程のことができたといえましょう。生きているのではない。生かさせていただいているのです。

樋口耕太郎 @trinity_inc

私どもがどんなにその受けているおかげさまにおかげ返しをつとめても、お返ししきれるものではありません。「つとめても　なほつとめても　つとめても　つとめたらぬは　つとめなりけり」です。労働だけになってはいけません。働く気持ちを忘れてはなりません。」　高田好胤『己に克つ』より