【リバース+ノート】
- dungeon03hen
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授業中であるが、彼の耳にはその内容は入っていない。何故か?彼にはそのレベルの知識などすでに頭に入っているからだ。
2015-03-02 21:38:16(もし、この僕が神になれたなら...)そんなことを考えながら窓の外を眺めていた彼の目の前を一つの影が横切った。
2015-03-02 21:39:09携帯ゲーム機の充電コードや、マンガ、ライトノベルなどで散らかった部屋の奥にある勉強机へ向かって、物を踏まないようにつま先立ちで移動し、キャスター付きの椅子に座る。
2015-03-02 21:40:58鞄からリバースノートをとりだし机に置くと、ほとんど白紙の課題帳や一桁の点数のテストが入った鞄を無造作に床に投げ置いた。
2015-03-02 21:41:14「...ひとつ、このノートに名前を書かれたものは指定された時間に食べたものをリバースする...ふん、これは使い方か?全くイタズラにしては手が込みすぎている。」
2015-03-02 21:42:06そこにはいくつものルールと思われる文が羅列されていた。(...ふん、くだらない...)彼はノートを鞄にしまうと布団に入り、目を閉じた。
2015-03-02 21:42:24翌日、登校時間より一時間ほど早い教室の前に立つ川州の姿があった。変なところで真面目な彼は、一時間早く学校に来ていることを自慢に思っていた。
2015-03-02 21:43:06当然そんな早くから学校に来ている生徒は彼一人であり、今日も誰もいない教室の中で一人優越感に浸る...はずだった。
2015-03-02 21:43:39教室に入った彼は目を見開いた。「お、俺より、早く来ているだとォー!!!???」そう!教室の真ん中辺りの席に座りニヤニヤと不気味な笑顔を浮かべる小柄な男がいた。
2015-03-02 21:43:55(本名は...あれ?何だっけ...)そう、あだ名で呼ばれ続けた結果彼の本名は忘れ去られてしまっていた。そんな馬鹿な!そう、思う人も多いだろうが先生ですら彼をウザイやつと呼び、出席簿にも学生証にもウザイやつと書いてあるのだ!
2015-03-02 21:44:41本名を知るのは本人のみだ。「...僕の勝ちだね...ククク...」ウザイ!!川州は心のなかで呟いた。(面白い...良いだろう...お前でこいつを試してやる...!)彼の頭に浮かんでいるのは鞄の中にしまってあるノート...そう、リバースノートだ。
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