- janusbambi
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『幕が上がる』観ました。感想の言葉より、観終わったあとの僕の目をご覧ください。 pic.twitter.com/aztFW4tfp2
2015-03-05 21:30:20『幕が上がる』すばらしい映画でした。でもね噂には聞いてたけどお客さんが本当に入ってない。これが今の演劇の現実だと思った。良いものでも売れないという現実。だからさ、演劇人の端くれとして言わせて欲しい。演劇を愛する人、観に行ってください。 pic.twitter.com/KVnOhh5DBO
2015-03-05 22:22:29いろんなこと思い出しながら観ていた。僕が高校演劇で叶えられなかった夢が『幕が上がる』のなかにはあった。あの時の夢は確かに叶えられなかったけど、ああ、ほんとに、演劇部に入って良かったよ。今もこうして演劇を続けてるよ。どこまでだっていける。だからきっとそうだ、勝ちだ。演劇ありがとう。
2015-03-05 23:08:11すこし自分の話。目立ちたいって理由で演劇部に入って、でも二年生がいなくて三年生は一学期に引退して、いきなり一年生のド素人3人だけで舞台を作らなきゃいけなかった高校時代。中学で演劇部だった人を助っ人で連れてきて演出してもらい音響照明はクラスメートに頼んでお手伝い。まさに弱小演劇部。
2015-03-05 23:46:23楽しむ余裕どころか、すべてが分からなかった。何が正しいのか。どう演じればいいのか。どうやれば演劇が作れるのか。何一つヒントがなくたくさん泣いて怒って3人しかいないのに毎日ケンカして、それでも、諦めたくなかった。「一年生だけにしてはよく頑張りました」なんて言われたくなかった。
2015-03-05 23:50:25くそみたいに稽古が苦痛で、苛つきだけが募って、部員のことも大嫌いで、こんなつまんない部活に入ったことを毎日後悔した。初めて通し稽古をした日、あまりの出来の悪さに怒りが爆発して、小道具のコップを床に叩きつけて畜生って叫んだ。正確には大声で泣いた。不甲斐ない自分がゆるせなかった。
2015-03-05 23:56:46そん時に気づいた。僕は一人で焦ってた。思い通りにならないことを周囲のせいにして、他の二人のことを見もしないで、みんなを信用することすら知らなかった。演劇は一人じゃ作れないって気づいた。このメンバーを愛せるようになりたいと思い、同時に、地区大会で勝ちたいと強く願った。
2015-03-06 00:02:023人で出来ることなんて限られてる。豪華な舞台セットも作れないし、音響照明も凝れやしない。際立った演出なんて施せない。だから人間で勝負した。技術も何もない生意気で面倒くさいガキが、個性でぶつかってやろうと。気持ちだけで勝ちに行こうと。強豪校だの伝統校だのをブッ倒す気迫で挑んだ。
2015-03-06 00:07:55何が演劇かなんて最後までわからないまま、地区大会の幕が上がった。ほとんど何もおぼえいない。ただ一つ信じたのは、板の上のお前は絶対に正しいということ。思い返せば、あれこそが最初で最後の「完璧な芝居」だったかもしれない。未熟なくせに、下手くそなくせに、ただ胸をはって最後まで演じた。
2015-03-06 00:11:57結果発表がきた。県大会に出場できるのは三校。一校目は一番僕が面白いと思った高校が選ばれ、次に県下最大の強豪校が選ばれた。僕は祈った。自分の高校の名が呼ばれたとき、時間が止まった。最初に出た言葉は「え?」だった。その後はただただ叫んだ。僕らは優秀賞をとって県大会への切符を手にした。
2015-03-06 00:16:55県大会では圧倒的な力の差を見せつけられ、あっけなく敗れ去った。思いの強さだけではどうにもならない壁を思い知った、でもそれ以上に得たものがあった。僕らは何もない地点から、どこかを目指すことが出来ると確信した。演劇を続けてみようと思った。2015年。僕はまだ、諦めずに演劇を愛してる。
2015-03-06 00:21:23