2015/3/14講義「夜戦と艦載機の話」

艦これから提督になった方へ贈る艦娘への理解を深められる講義。分かりやすさを重視しているので間違っている部分はご指摘下さい。
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ローラント提督 @r18_submarine

「夜戦で艦載機が攻撃に参加できない理由と、夜戦に使われた艦載機は無かったのか?」という何とも長いタイトルの講義を始めよう。 あ、後でまとめサイトに載せるからな。

2015-03-14 17:56:04
ローラント提督 @r18_submarine

まず艦載機が発艦できる主な条件は ・艦載機が飛び立てる合成風力が得られること ・艦載機が安全に離発着できる状況が確保されていること が挙げられる。 合成風力というのは以前空母の講義でやったが、風上に向かって全力航行することでほぼ得られる。

2015-03-14 18:00:22
ローラント提督 @r18_submarine

そして一番の肝が艦載機が安全に離発着できる条件が確保されているか、だが…。 夜の海は波が荒く、甲板上が大きく揺らされる。全速力なら尚更。 そして電灯を付けると敵に見つかるかもしれないから使えない=滑走路と海の境目が分からない。 などなど夜は非常に悪条件が多い。

2015-03-14 18:03:33
ローラント提督 @r18_submarine

まぁそれでも練度の高いパイロットなら離艦は可能だ。事実、夜間偵察は行われたことがある。 だが…当時の偵察は肉眼で行うもので、搭乗員の知識も影響し、真っ昼間でも誤認が多かった。 その中真っ暗闇を飛んで敵を探し、判別するのだから結果は分かるな?

2015-03-14 18:06:59
ローラント提督 @r18_submarine

偵察ですらままならない夜間、敵艦への雷撃や爆撃なんかは宝くじを当てるくらいの命中率で使い物にならないのが当時の常識でな、たまに爆装した偵察機が当たればいいな、程度で落とすことは有ってもまず当たらない。 夜間は攻撃には向かない訳だな。

2015-03-14 18:09:59
ローラント提督 @r18_submarine

夜間の艦載機運用にはもう一つ問題がある。それは攻撃・偵察後の「着艦」。イメージとしては月明かりだけで鍵穴に鍵を入れる感じか。 空母と海面との距離感が全く分からないから非常に難しいもので、失敗すれば空母に激突したり海面に落ちて艦載機を失う可能性があった。

2015-03-14 18:14:22
ローラント提督 @r18_submarine

効果を挙げられない、着艦時に空母の損傷や艦載機、パイロットを失う可能性があるという理由から、夜間の艦載機運用はどうしても!という時に1〜2機程度と限定されていた、という話もある。 夜間専用の艦載機も当時の技術力、戦術などを考慮しても、艦載機としての実現は不可能だった。

2015-03-14 18:18:23
ローラント提督 @r18_submarine

艦載機としては実現しなかったが…実は夜間戦闘機という存在はある。それが「月光」などだ。 見た目は戦闘機というよりは爆撃機に近い容姿で、正面機銃複数に機銃砲塔が装備されている。 夜は零戦得意の旋回戦より、敵の真下に潜り込んでこの機銃を叩き込むのが一般的だったんだ。

2015-03-14 18:21:32
ローラント提督 @r18_submarine

その為、高度上昇力や燃料タンクの大きさが求められ、主翼が大きくなり空母には載せられないシロモノでな…残念ながら艦載機にはなり得なかった。 世界各国も夜間の戦闘を可能にする為にレーダーなどの研究を行ったが、逆に敵に見つかるという問題にぶち当たり、断念している。

2015-03-14 18:24:54
ローラント提督 @r18_submarine

そんなこんなで艦これではこれ以降も夜戦に参加可能な艦載機は登場しないと言い切っていいと思う。なので夜戦はセンダイ=サン達に任せような。 あと先ほど指摘があったが当時の夜は視界が悪いのもあり、敵艦を味方と誤認することもあった。着艦間際に「あれ、これ敵の空母じゃん!?」ってことも。

2015-03-14 18:29:08
ローラント提督 @r18_submarine

ま、今回の講義は以上だな。 静かに聴いてくれて感謝する。

2015-03-14 18:30:52