ミイラレ！：幼馴染と蛇神のこと♯１（原文のみ）

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

◇一次◇ドーモ、シカナです。今日はちょっとした気まぐれにより、一次創作の投下を行います。残念ながら舞台はマッポーめいたネオサイタマでなく現代だし、たぶんニンジャもでてこない。どうかイルカチャンを許してあげてほしい◇創作◇ #4215tk

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◇怪◇諸注意に関しては普段行っている二次創作とほぼ同等。TLを圧迫する恐れがあるため必要な方は #4215tk をミュート推奨。一次創作の実況をしたい方がいれば、このタグを使って実況してほしい。実況されたツイートはシカナが楽しむためにまとめに取るのでご了承を。では始めよう◇異◇

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日条四季にとって、幼馴染との再会は実に衝撃的なものだった。彼はおそらく一生それを忘れることはないだろう。まさに青天の霹靂と言って差し支えない。青天の霹靂。文字通りである。何しろ彼女は……空から落ちてきたのだから。1 #4215tk

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【ミイラレ！：幼馴染と蛇神のこと♯１】 #4215tk

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その日、四季は重い荷物とともに徒歩で最寄りの駅へと向かっていた。周囲は見渡す限り田んぼか山。道路を往く人や車は少ない。音を立てて横を駆け抜けていったバスを、彼はぼんやりと見やる。あれに乗れれば楽なのは間違いない。が、軽々しくそうする訳にもいかない。2 #4215tk

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十五年という短い人生経験の中から、彼は『公共の交通機関を使うとろくな目に遭わない』という教訓を学んでいた。事故に巻き込まれた、という訳ではない。乗り込むと必ず妙な連中に絡まれるためだ。自分はよくとも、周囲の目が痛い。改めて四季は溜息をつく。3 #4215tk

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それはあと一時間はかかりそうな駅への道程に対してではない。列車を使わなければならないことへの憂鬱だ。高校通学のために下宿することになったので、今後列車を利用する機会もなくなるだろう。とはいえ、引越し先への移動は別の話だ。4 #4215tk

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四季は思わず天を仰いだ。空は憎らしいほどに快晴だ。雲ひとつ見当たらない。しばらく青空を眺めていた四季は、気を取り直して歩き出そうとした。絶好の散歩日和だと心の中で嘯きながら。が、彼はすぐに足を止める。不意に自身の周りに影が落ちたからだ。5 #4215tk

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眉をひそめて空を見上げる。その視界に、なにか細長い、ひらひらした物が目に入った。遥か上空に浮かんでいる。なんだろうか？四季が首を傾げていると、謎の飛行物体から小さな影が飛び出すのが見えた。影はどんどんと……少しずつ……大きくなっていく。6 #4215tk

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何かがこちらへ落ちてきていると四季が気づいたのは、数秒経ってからのことだ。彼はにわかに慌てだした。思わず荷物を落とし、どうすべきかと周囲を見渡す。受け止めるべきか？逃げるべきか？そうこうしている間に、影の主は着地した。四季のすぐ目の前に。7 #4215tk

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「うわっ！？」彼は思わず尻餅をつく。その目の前で、影の主は平然と立ち上がった。四季は目を丸くする。落ちてきたのが少女であると、ようやく把握できたからだ。彼女は何事もなかったかのように、服の埃を軽くはたき落としている。そして四季を見た。8 #4215tk

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たじろぐ彼に、少女は……微笑を浮かべて手を差し出した。「大丈夫？立てる？」四季は一瞬呆気にとられた。ややあって彼は勢い良く首を縦に振り、少女の手を取って立ち上がる。そして距離の近さに気づいて、慌てて数歩後ろに下がった。少女は面白そうにそれを眺めているだけだ。9 #4215tk

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改めて四季は少女を観察する。見た目は自分と同い年程度。すらりとした細身の体型。癖のない黒髪が肩口にかかる程度に伸ばされている。ジーンズに長袖のシャツという出で立ち。どういうわけか、右腕には青色の、左腕には赤色の帯を巻きつけている。「久しぶり」少女は言った。10 #4215tk

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そう言われても四季は依然として困惑の只中だ。雰囲気からしてどうやら人間であることは間違いない。しかし、空から平気な顔で落ちてくる人間の友達に心当たりがない。どころか、ここしばらく人間の友達がいた試しがない。「……ひょっとして。私のこと、覚えてない？」11 #4215tk

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「え」図星を突かれた四季は、思わず声を上げる。やっぱり、と言いたげな様子で、少女が眉根を寄せた。半眼で彼を見据え、呆れたように溜息をついてみせる。その視線の鋭さに四季はたじろぐ。同時に……懐かしさを覚えた。昔、どこかで向けられた覚えがあるような。12 #4215tk

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「はー……傷つくな。子どもの頃あれだけ遊んだのに」不満げな一言。その言葉が、四季の記憶を呼び覚ます助けとなった。かつて彼と共に遊んだ相手は、一人しかいない。「……もしかして、怜？」大きく目を見開いて、彼は訊いた。少女は苦笑し、頷いた。13 #4215tk

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「え、本当に！？なんというか、その……久しぶり！」「そう、だね。だいたい九年ぶりか、もう」顔を輝かせる四季の前で、怜は微笑を浮かべる。四季は口を開くが、言葉が出てこない。聞きたいことが多すぎて、気持ちの整理がつかないのだ。それだけこの再会は衝撃的だった。14 #4215tk

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草江怜。四季の家の近くにある神社の娘。幼いころこの田舎に越してきた彼を『遊ぶ』という名目で引きずり回した少女である。昔は男勝りのガキ大将と形容すべき相手だった。四季が咄嗟に思い出せなかったのもそのせいだろう。今の大人びた印象とはまるで違う。15 #4215tk

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「まあ、聞きたいことはいろいろあると思うけどさ」戸惑いを隠せない四季に、怜が言う。「ここで立ち話ってのもなんだし、移動しながら聞くよ」そして彼女は頭上に片手を掲げる。つられて四季も視線を上げた。空から、ひらひらとした何かが降りてくる。16 #4215tk

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呆然と見守る四季の目の前に、それは落ちてきた。白色の布……反物、というべきか？とにかくそうとしか形容できないものが、怜との間に舞い落ちてくる。彼女の腰あたりで反物は静止。地面に落ちることなくたなびく。怜は躊躇もなくそれに飛び乗った。17 #4215tk

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彼女が乗っても、反物はびくともしない。「さ、乗って」面食らう四季に、怜は再び手を差し出した。四季は呆然とそれを見つめ……落としていた荷物を拾い上げてから、その手を取る。彼女の手を借りて乗った途端、反物はゆっくりと上昇し始めた。18 #4215tk

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【 #4215tk 】

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◇客電◇以上で本日の一次創作【ミイラレ！】投下は終了です。ミイラレ！はなろうでシカナが試行錯誤を繰り返している作品であり、まあオカルトでコメディでハーレムな感じになるといいなあと思っている。試行錯誤中なので、なろうにある奴とは始まり方も違う◇客電◇ #4215tk

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ちなみに主人公の名前は日条（にちじょう）四季（しき）で、幼馴染の名前は草江（くさえ）怜（れん）だ。読み仮名などふれない場合もあるので、まあなんとかしていきたい。ツイッター版のを改稿してなろうに連載できたらいいなとかちょっと思っている。#4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

とりあえず二次創作と並行し、細々と続けられたらいいなあ。今後、皆様もお気軽に実況いただけるとシカナが嬉しい。どうぞよろしくお願いいたします◇以上です◇ #4215tk