集団的自衛権と安倍外交について

ウディすすむ @woody_susumu

再考2013⑤ オバマ大統領は、本質的に調整型の政治家である（だからこそ黒人初の大統領となれた）。TPP交渉にしても、シリア内戦にしても、米国経済の支配層である軍産金融複合体の意向に沿って動くと見せかけながら、サボタージュによって微妙に軌道修正をして自分のラインに引き込んでいる。

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再考2013⑥ 調整型である筈のオバマ大統領が珍しく鮮明にしているのが、安倍総理に対する態度だ。オバマは明らかに安倍を嫌って、会おうとしない。日本については、米国の利益に沿って動かせるならジャパン・ハンドラーに任せて関わりたくないのが本音だろう。年末の靖国参拝で、それが変わった。

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再考2013⑨ 日本政府は、驚くべき事に2期目の現在になっても、未だに民主党オバマ政権との間にきちんとしたコネクションが作れないでいるとしか思えない。対米交渉で登場するいわゆるジャパン・ハンドラーは共和党系の新自由主義者であるが、彼らは米国では完全に主流から外れてしまった人達だ。

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再考2013（10） 米国に於いて新自由主義の時代は終わった。 米国で時代遅れとなった彼らは、ジャパン・ハンドラーとして政治的延命を図っている。オバマ政権にとって3.11以後の日本はパートナーではなく利用対象だから、米国に有利に動かせれば内実は問わない、と考えて彼らに任せている。

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再考2013（11） 米国はパートナーには政治的文化的同質性を求めるが、利用対象は独裁政権だろうと差別的文化だろうと気にしない。そして、現在の日本は残念ながらパートナーではないので、米国にとって日本の右傾化は二次的な問題だ。しかし、より重要な中国との関係の障害となる事は許さない。

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再考2013（12） 米国と中国の関係は多くの日本人が考える以上に緊密なものになっている。現在、米国債の最大の購入国は中国で1兆2千億$、二位は日本の1兆1千億$だが、米国にとっての意味はまるで異なる。実質的に属国である日本は決して米国債を売れない。しかし、中国は売却出来るのだ。

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再考2013（13） 出鱈目に暴走しているかのように見える安倍政権は、実は2012年8月に出た第3次アーミテージ＝ナイ報告書に沿って動いている。しかし最近、米国の敷いたレールに乗っていると見せて、予想を超えた軍事国家に成ろうとしているのではないか？という疑念を、米国は持ち始めた。

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再考2013（14） 日本政府は中国と緊密状態を作り出す事により、日米安保をテコに米国との親密な関係を再構築し対中包囲網を形成出来る、と目論んでいる節がある。しかし、それは米国から見た中国と日本の立ち位置を見誤っている。米国にとって、日本の存在価値は予想以上に低くなっているのだ。

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再考2013（15） 昨年1月14日付け毎日新聞でのジョセフ・ナイの次の言葉が印象的だった。「私は東日本大震災が、明治維新や戦後復興のように日本に大変化をもたらすと考えていた。これまでそうなっていない事に驚いている」 米国の為にタフな要求をしながら、日本を冷徹に観察しているのだ。

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再考2013（16） 昨年末の靖国参拝騒動がらみで気になったのは、米大使館の『失望』声明について日本政府が首相に「『失望』は外交的にはそんなにきつい表現ではない」と説明していた（毎日新聞12月28日）という事実だ。安倍首相だけでなく、官僚すらも外が見えなくなっているのではないか？

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米国防総省は軍の任務などに支障がない範囲内で宗教的な理由によるターバンの着用やあごひげを蓄えることを認めるよう規則を改定した。 「ヘーゲル国防長官は、軍服を着て国のために尽くす機会はできる限り多くの米国人に開かれていなければならないと信じている」 （毎日新聞2014年1月25日）

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日本軍従軍慰安婦少女像の設置に賛成した米国加州グレンデール市議ザレ・シナニヤン氏 「私は、100年前のオスマントルコ帝国によるアルメニア人虐殺で生き残り、旧ソ連に逃れた被害者の孫だ。虐殺や強制移住の悲劇を史実として否定したり『戦時中には起きること』と正当化する動きに抵抗してきた」

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米紙ウォールストリート・ジャーナルは23日、昨年末の安倍首相の靖国参拝について米政府関係者の話しとして「参拝を繰り返さないことを確約するよう日本に求めている」と指摘。同時に「第2次世界大戦に関する公式の謝罪を確認することを検討するよう首相に要請する」と紹介した。（日経1月25日）

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安倍政権の視野が狭く刹那的な考え方を見ていると、 イラク戦争の時に、ジャーナリストに「私達は、歴史にどのように評価されると思いますか？」と聞かれた、ブッシュ元大統領（ジュニア）が、 「歴史だって？その頃には、私達はみんな死んでるよ？」と答えたのを思い出す。 今だけ…なんだな…。

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安倍首相は、集団的自衛権について憲法解釈の変更で容認する立場を表明した。 これを認めれば、今後もその時々の政権の判断で憲法が変更できる事になる。 状況に応じて憲法を好きに解釈しても良いのなら、もはや憲法は存在しないのと同じだ。 立憲主義を捨てた国が、国際社会に受け入れられるのか？

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「集団的自衛権は冷戦期の残影のような議論だ。21世紀に入って世界が大きく変わる中で、日本は周回遅れの議論に埋没している」 「米国では今『日本と中国の戦争に米国が巻き込まれる懸念』が芽生えている」 「研究者やジャーナリストの間では『日本のイスラエル化』と呼ばれている」 （寺島実郎）

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日本政府は中国と緊張状態を作り出す事により、日米安保を根拠に対中包囲網を形成すれば、米国との親密な関係を強引に再構築できる、と目論んでいる節がある。 しかし、それは米国にとっての中国と日本の重要性を完全に見誤っている。 米国にとって、日本の存在価値は予想以上に低くなっているのだ。

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最近の日本を外側から見ると、恋人(米国)の気持ちが自分から離れて来たのが分かって、逆切れして暴走して、さらにドン引きされている状態ですね。 ちょっと、私とあの人(中国)のどっちが好きなの！？ ねえ、みんな！あんな嫌な人(中国)相手にするのやめましょうよ！ ・・・復縁は無理だな。

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「私の青年時代は日本中がオウム真理教だった。日本の外に出れば全然通じない理屈が、日本の中だけで堂々と通用していた」 「他者感覚のなさということです。他者との対話が非常に欠乏しているということです。皆さん、どうか、横に付き合っていただきたい。」 1995年12月4日（丸山真男）

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「歴史は繰り返す」というけれど、より深いところから、病が広がっている感じがする。

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「今の日本って妄想だらけだと思うんです。妄想があらゆるところを覆っている」 「中国との関係悪化にしても、もともとは日本の尖閣国有化に端を発したものです」 「なのに『中国の出方は脅威だ』という空気の中で解釈改憲しようとしている」 「解釈改憲こそ妄想の最たるものです」 （高村 薫）

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5月28日の国会答弁で安部総理は「大量破壊兵器がないと証明できるチャンスがあるにも関わらず、それを証明できなかったのはイラクだった」と発言した。イラクの大量破壊兵器疑惑は捏造だった。すでに米国も認めている。その無実の証明責任がイラクにあるなんて、米国の右派だって言わないだろう。

ウディすすむ @woody_susumu

ある事実が無いことを証明することは不可能なので「悪魔の証明」と呼ばれている。 しかもイラクの大量破壊兵器疑惑は、米国のかけた濡れ衣だった。 濡れ衣をかけた側が悪魔の証明を求めるとは、まさに悪魔×悪魔のロジックだ。 安倍首相はこれのどこに正義があるというのか。

ウディすすむ @woody_susumu

イラクが大量破壊兵器疑惑の調査に非協力的だった事に責任がある、と非難する人がいる。 しかし、そもそもがデッチ上げの濡れ衣なのだ。 今考えると、調査に非協力的だったのも、それほど責められる事なのだろうか？という気がする。 自分が身に覚えのない濡れ衣をきせられた、と考えてみて欲しい。

ウディすすむ @woody_susumu

柳沢元官房副長官補は、集団的自衛権の容認に反対しているとはいえ、防衛省出身で小泉政権のスタッフだった、いわば身内ではないか。 その柳沢氏を、自分達から講師として会合に招いておきながら、吊るし上げにするとは！ 今の自民党は、完全にタガが外れてしまっているとしか思えない。