私のモノカキ方法論

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It happens sometimes @ElementaryGard

「ものを書くのはくるたのしい」と喝破したのは小説家の遠藤周作。河合隼雄の随筆からの受け売りですが。

2015-04-01 15:53:43
It happens sometimes @ElementaryGard

川は、直線距離と実際の川の長さの比率がだいたいπになるそうです。円周率。てきとーに蛇行しているようで、実は数学的。

2015-04-01 15:55:17
It happens sometimes @ElementaryGard

ものを書いていると、あれも述べたいこれも述べたいと一杯詰め込みたくなります。薀蓄を語りたくなる。すると全体の流れが小腸みたいにうねうねしてしまって、読んでて疲れる。

2015-04-01 15:56:29
It happens sometimes @ElementaryGard

川の蛇行が激しいと、やがてうねる部分が三日月池となって川から独立する。高校の地理で習いませんでしたか。ものを書くときも同じことが起きます。本文から独立して脚注になるんですよ。

2015-04-01 15:57:55
It happens sometimes @ElementaryGard

それから読んでみて「何だかわかりにくいなー」と感じてしまうのは、因数分解が足りないからという場合があります。

2015-04-01 15:58:59
It happens sometimes @ElementaryGard

2x^2+3x+1 と書くとおっかなげだけど (2x+1)(x+1) と因数分解すればずいぶん柔らかく感じませんか。

2015-04-01 16:01:22
It happens sometimes @ElementaryGard

①脚注化する ➁因数分解する  それから大事なのは ➂削る

2015-04-01 16:02:58
It happens sometimes @ElementaryGard

スーパーマンの映画で、罠にはめられたS氏を、罠にはめた悪漢の愛人が逃がす場面があります。終盤でS氏はこの悪漢を刑務所に突き出してジ・エンド。愛人がどうなったかは描かれない。あれ実は撮影されてたんですよ後日譚が。削ったのです。

2015-04-01 16:05:33
It happens sometimes @ElementaryGard

撮影ぶんを拝見しました。削って正解だと思いました。刑務所に悪漢が突き出される、つまり愛人のほうは突き出されていない、ということはS氏は彼女を逃がしてやったんだと観客には想像がつくわけです。それで十分なのです。

2015-04-01 16:07:20
It happens sometimes @ElementaryGard

理詰めで脚本を書くならば、S氏にとって命の恩人となった彼女がその後どうなったかきちんと描かないといけない。けれども映画は感情の起伏が大切。ジェットコースターと同じでいくつも山と谷を仕掛けて乗客を楽しませてあげてナンボ。彼女のその後をぐだぐだ描くと山と谷のリズム感が狂ってしまう。

2015-04-01 16:10:27
It happens sometimes @ElementaryGard

なんてことを、これまでのささやかな執筆経験から自分の方法論としています。

2015-04-01 16:11:17
It happens sometimes @ElementaryGard

あ、それからWORDで書いても、読み返すときはPDF化するのもコツです。手塚治虫がまんがの描き方指南書でいいことを述べています。うまい絵かどうかは、紙を裏返してみればすぐわかるよ、と。あれと同じ。PDFにすると客観的に眺められる。面白いですね。

2015-04-01 16:17:20