【リベンジャー・フォー・ライトニング、インベイダー・フォー・ドラゴン】 #1

艦これとメタルギアライジングのクロスオーバーssです。
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【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

亀裂の向こうに守るべき一般人がいる可能性がある。雷電はそう考えた。そして。(ローズ…ジョン…また、今度な)危害が加わらないよう別で生活している妻子に思いを馳せ、彼もまた亀裂に飛び込む! 18

2014-08-27 23:01:16
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

時間は少し巻き戻る!雷電が異形と遭遇したころ、某鎮守府にて。「こら提督!なんだよこの指令書!オレを第一線から遠ざけるなっての!」「まあそう言うな天龍、とりあえず落ち着いてお茶でも飲んでくれ」そういって提督と呼ばれた男は2人分の茶を淹れ、差し出した。 19

2014-08-28 12:29:38
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

「その命令書にもある通り、一時的に君の艦娘としての任を解く。」今すぐにでも暴れだしそうな天龍の様子を認めた上で、提督は言葉を続ける。「慌てるな。ここまでは指令書での話。ここからは」彼はそこで一度言葉を切り、深呼吸して続ける。 20

2014-08-28 12:33:22
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

天龍は先程までと違い、真剣な表情で落ち着いて聞いている。自分の解任が別の重大な何かがあるからだと察したのだ。そして、心当たりもあった。「ここからは機密事項の任務だ。先日出現し、なぜか陸に逃げた空母ヲ級、覚えているか?」 21

2014-08-28 12:35:57
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

忘れるはずもない。幾度となくヲ級と交戦した天龍にしてみても、そのヲ級は何もかもが異常だった。エリートともフラッグシップとも違う、黒く禍々しいオーラを放ち、眼が赤く発光していた。更には姫級に装甲が硬く、体力も高かった。 22

2014-08-28 12:39:22
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

ほかならぬ天龍と、大和と第六駆逐隊とでどうにか追い詰めたが、なぜかそのヲ級は陸に逃げた。彼女らも追ったが、決着をつけることは叶わなかった。鎮守府から数里離れた森の中、切り立った崖の面に存在した銀色のカーテンのような物が間に張られた裂け目に飛び込んだからだ。 23

2014-08-28 12:43:55
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

帰還できなくなる可能性を考慮し、彼女たちは撤退した。「覚えてるさ。そいつの捜索でもやればいいか?」「いや、まずは先に裂け目周辺の調査をしてほしい。どこに繋がってるかもわからんしな。もし敵が現れたら交戦・艤装の使用は許可する。そして」一旦間を置き、提督は天龍をまっすぐ見た。 24

2014-08-28 12:47:49
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

「付近には少し前から陸軍が展開しているとの情報もある。」「……!」陸軍。彼女ら艦娘が所属する海軍に対抗している組織。そもそも天龍たち艦娘は、旧時代の艦艇の魂が宿った人を超える存在として生まれてくる。もちろん親は人間だ。化け物として当の親から捨てられることも珍しくなかった。 25

2014-08-28 12:51:35
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

だが艦娘が生まれてくるようになり世間に認知され始めたのと同時期、深海棲艦の侵攻が始まった。何を目的に攻めてくるのか。そもそも深海棲艦とはなんなのか。謎は多かったが、世論の大半を占める意見はこうだった。艦娘に対抗させればよい。化け物には化け物を。 26

2014-08-28 12:55:49
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

そうして、対海全域防衛軍、略称海軍が組織された。また、海軍とともに艦娘が力の使い方を学ぶことのできる学校も、最初期に艦娘になった者たちの手によって設立された。その後、艦娘たちは選抜された人間である提督とともに数多の激戦を戦った。そして、深海棲艦の驚異がある程度収まった頃。 27

2014-08-28 12:59:34
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

海軍を化け物の集まりとして、「艦娘の脅威から人々を守るための力」が必要だと声高に叫ぶ者たちが現れた。その者たちによって対艦娘陸上防衛軍、陸軍が組織された。現在、海軍と陸軍は一触即発の状態にある。海軍としても、一方的に殺されるわけにはいかないからだ。 28

2014-08-28 13:03:27
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

迂闊に陸軍に近付けば殺されかねない。また、それが海軍の指示とあらば、全面戦争は免れない。だからこそ、この任務に就く艦娘は、艦娘の任を解く必要がある。「…死ぬなよ。これは正式な作戦ではない。必ず生きて帰ってこい。」天龍はその言葉の意味を考え、そして、彼女なりの結論を出した。 29

2014-08-28 13:08:56
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

「わかった。確認だが、もし仮に陸軍が襲ってきたら…」「自衛のための艤装の使用と交戦は許可する。極力避けてほしい自体ではあるが」「OKだ…行ってくる」そこに、いつもの彼女の覇気はなかった。ただ、任務に対する責任感だけがあった。 30

2014-08-28 13:15:02
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

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2014-08-28 13:15:20
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

数時間後。鎮守府より数里離れた森の中。天龍は、小型カメラを片手に木の陰に身を隠していた。情報通り、陸軍が展開していたのだ。見つからないに越したことはない。幸い、裂け目は三方を崖に囲まれた袋小路の奥の面にあり、左右の崖の上なら見つからずに裂け目の観察・記録ができそうだ。 32

2014-08-28 13:20:41
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

「しっかし陸軍の連中多いな…」見つかったら本当に苦労しそうだ。何はともあれ場所は確保できたので天龍はカメラを回す。まずは陸軍を。今までに見たことないタイプの兵士が散見される。「!!」裂け目に向かって立っている兵士をカメラの視界に捉えた時、彼らが警戒しているのが見えた。 33

2014-08-28 13:24:46
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

天龍はすぐさま裂け目にカメラを向ける。裂け目に波紋が走っていた。突如、裂け目からかのヲ級が姿を現す!その姿は以前交戦したときよりかなり変わっていたが、直感的に天龍はあれがあのヲ級だとわかった。「なんだ…?」思わず天龍は声を出した。 34

2014-08-28 13:28:39
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

「さっきまで警戒していた陸軍が、あのヲ級を迎え入れている…?」上から見ていた天龍には、そうとしか見えなかった。陸軍に対するヲ級も最初は警戒していた様子だったが、今はそのような様子もない。(やべえ!)突如、ヲ級が天龍のいる方向へ顔を向けた!陸軍もそちらを警戒する。 35

2014-08-28 13:32:33
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

刹那、その場の誰とて予測し得なかった出来事が起こった。再び裂け目に波紋が走る! 36

2014-08-28 13:34:19
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

【リベンジャー・フォー・ライトニングボルト、インベイダー・フォー・ドラゴン】 #1 終わり。 #2へ続く

2014-08-28 13:36:59
【リヴェンジャー】 @EXJack_njheads

アナウンスと被りましたが本日は以上です。 #jack_ss

2014-08-28 13:38:08