子供の頃は若かった

ちょいちょいこじらせてた
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星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

セロハンテープ万能を信じていた幼稚園時代。上半身と下半身に分かれていて腰でくるくる回るウルトラマンファイギュアが気に食わなくて、セロテープを巻いて止めてご満悦。1年後、セロテープがべとべとになっていて、エタノールも知らなかった僕は、取り返しのつかないことをしたと、子供泣きした。

2011-04-07 14:14:38
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃、毎週日曜朝のトランスフォーマーのビデオを録画していた。タイマーで歌から次回予告まできっちり。ある日タイマーかけるのを忘れて、気付いたときには歌が始まっていた。泣きじゃくった。「やっちまった。歌から録画できないんじゃもう終わりだ。どうして忘れちゃったんだろう」

2011-07-16 11:57:52
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

強情だったからどうしても途中から録画するという行為が許せなかった。それを見かねた父親が横からポチッと録画ボタンを押した。「そんなことしてももはや意味ないのに」と思った。しかし放送が終わってみると、もう歌なんかどうでもいいし、途中からでも録画できてよかった、と思うようになっていた。

2011-07-16 12:00:06
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

そこで悟った。「自分のこだわりなんて究極的にはうんこみたいなものだ。こだわりすぎるともっと大切な何かを失いかねない」と。これは後に高校時代まで続く「きれいな文字」症候群とも連動するんだけど、それはまた別のお話。

2011-07-16 12:01:45
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

「きれいな文字」症候群。うちの父親は書道が趣味。僕もちょっとかじらされたせいか、小学生の頃から文字の形に対する感覚が芽生えていた。とはいえ審美的なものではなく、左右のバランスとか偏と旁の間隔とかについてのもの。小学校の頃は「文字をきれいに書く」と意識しているだけで、害はなかった。

2011-07-28 09:42:10
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

高校の頃になると技術が伴わないのに感覚だけが先行して、思い通りの字が書けずにキーーッとなるようになった。鉛筆で書く、気に食わない、消しゴムで消す、鉛筆で書く、気に食わない、消しゴムで消す、の繰り返し。時間が無駄なので止めたいのだけど、どうしても書き直さずにはいられない。

2011-07-28 09:46:14
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

僕は筆圧をかけて書く癖があって、一回書くと消しゴムで消しても紙に溝が残る。その溝のために書き直してもほとんど改善しない。それでも何とか違う風に書こうとまた消す。ひらがなカタカナはまだしも、直線の多い漢字は角度や間隔が重要で、難しい。日本史なんかは漢字のオンパレードで大変だった。

2011-07-28 09:52:31
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

学校の配布資料はわら半紙(?)に印刷されている。わら半紙はもろい。日本史の穴埋め資料などは消しゴムを何回かかけるうちに穴が開いてしまう。仕方ないから( )からちょっとずれた位置に字を書く。気に食わない。消しゴムで消す。穴が広がる。なんかもう、どうにもならなくて泣きたくなっていた。

2011-07-28 09:58:32
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

そのままでは精神衛生上よくないので対策をとることにした。まず1つ目。審美的な感覚ではなくバランスさえ整っていればよいのだから、書道が推奨するような美しい文字ではなく、丸文字を目指せばよいのでは、という仮説。だいぶ気は楽になったが、バランスが悪いと書き直したくなる点は変わらず。

2011-07-28 10:05:05
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

2つ目。ふと、あんなに泣きながら書き直した資料なのに、後から見直すと何の感情も湧かないことに気付いた。そもそもほとんど見直さない。つまりどんな字を書こうと、書いている瞬間さえやり過ごせば問題ない。「今だけの辛抱だから」と自分をなだめすかしながら消しゴムをかけないように気を付けた。

2011-07-28 10:09:45
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

直った。書き直したくなる衝動も、文字を書くことへの恐怖もなくなった。そこで悟った。「自分のこだわりなんて究極的にはうんこみたいなものだ。こだわりすぎるともっと大切な何かを失いかねない」と。ここで、以前つぶいた「トランスフォーマー」の件を思い出し、納得した。やっぱりそうなんだ、と。

2011-07-28 10:13:34
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

そうやって「自分のこだわり」を軽視する風潮が自分の中に生まれ、相対的に「相手のこだわり」がドミナントになり、行動決定がうまくできなくなってくるんだけど、それはまた別のお話。

2011-07-28 10:14:57
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃、石鹸で手を洗うのが嫌だった。油汚れが落ちて殺菌もできるのかもしれないけど、かわりにいくら水で流しても落ちない石鹸臭が残ってしてしまう。臭いがしない(ので、もしかしたら汚れてないかもしれない)状態を、わざわざ異物が付着して臭いがする状態に持っていく気がしなかった。

2011-08-24 10:26:55
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

「臭いがする=異物が付着している」という感覚を、「石鹸の臭いがする=清潔」という発想に転換するには長い年月がかかった。

2011-08-24 10:29:07
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃は「意味」が「存在の許可証」だと思っていた。今はわりと、意味のないものでも存在してよいことがわかってきた。

2011-11-19 23:56:07
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃は「清潔」が好きで靴下とかも白を愛用していた。しかしどうがんばっても落ちない汚れがあってその汚れにイライラするので、黒に移行した。たとえ汚れが落ちなくても、それが見えないので心の平安は保たれる。実世界の物体とそれに対する認識が同一でないことを知らずに応用していた。

2012-02-25 11:49:33
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

しかしシャツとかまで黒ずくめにするわけにもいかず、依然として汚れ対策は必要だった。そしてたどり着いたもうひとつの方向性。「これを一生着続けるわけではない。いずれ買い替えるなら汚れてもいいよね」という考え方。問題を嫌悪感から存続性にすり変えることで、許容する余地を生み出す。

2012-02-25 11:55:58
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

「放っておくと(ありもしない)完全性に囚われてしまう自分から如何に脱却して何とか生きていくか」が子供の頃からの僕のテーマだったと思う。その一番手っ取り早い方法が「自分を騙す」「考えることを放棄する」「あきらめる」だった。最近だいぶそれが上手くなってきた。

2012-02-25 12:13:35
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

一方の「手っ取り早くない」方法が「完全性を目指す」こと。でもこれは趣味や研究だけでいい。日常生活や生き方にまで求めると、その重圧によって生きていくのがつらくなる。

2012-02-25 12:17:01
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃、漫画のページの角をうっかり濡らしたり破いちゃったりしたのがものすごい気になって、「うっかりだから後悔するし乱雑だから気になるんだ」と推測し、ハサミでその角を斜めに切り落としたら、安心した。

2012-09-01 23:55:43
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

バッファローマンが、ミートにつけられた首のキズから出血したときに、上からえぐって自分の支配下のキズにすることで血を止めたエピソードに近いかもしれない。

2012-09-02 00:02:46
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

子供の頃「人生は短い(らしい)から『本当にやりたいこと』以外をやってる暇はない→やってはいけない」と考えていたから、その結果として、いまだに自分が何をやりたいのかがわからないのかもしれない。

2012-09-06 08:57:24
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

「本当にやりたいこと」とか「本当の愛」というのはこの世のどこかに自分とは関係なく存在しているもので、それを入手するかどうか、という話だと思っていた。自分の中で作り上げたり定義したりするものだとわかったのはつい最近。

2012-09-06 09:01:35
星 貴之 Takayuki HOSHI @hoshistar81

「現在も将来も、特に幸せである必要はない」と割り切ってから生きるのが楽になった

2017-10-08 23:18:47