瑞鶴と翔鶴のシリアスネタまとめ

千斗 @sento_san

そんな瑞鶴のてをそっと握る翔鶴。その手はじっとりと汗をかき、わずかながらにも震え血の気がなく冷たくなっている。翔鶴は熱を与えるように、大丈夫よという思いを込めてぐっと手を握る。握り返す瑞鶴。あぁ、私は翔鶴姉と一緒にいるんだ。ひとりじゃないんだ。

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にじむ涙が頬を濡らす。長い時間をかけて冷えた手足にじんわりとぬくもりが広まるとともに、意識もゆっくりとにじみ始める。翔鶴の手がそっと瑞鶴の涙を拭った頃には、瑞鶴は既に目をつむっていた。 瑞鶴サイド補足終了。多分ここからさらにひと波乱。

ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

瑞翔のネタ幕間でも考える。瑞鶴視点のある一幕。

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前飛行機音が怖いと言ったけれど、瑞鶴の陥った症状は大きめの音に過敏に反応してしまうものだといい。真っ暗闇で視界の効かない中、さざ波に紛れ突然響いてくる砲撃音や艦載機や偵察機の音に耳をすましつづけていたせいだと思って下さい。

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今日は翔鶴姉は朝から出撃だったっけ。眠れ無くてもはや恒例になりつつある夜の散歩(徘徊とも言う)から自室へ戻り、空っぽのベットを見て思い出す。いってらっしゃいって言えなかった、とぼんやり思う。机の上に「ご飯をきちんと食べて、少しで良いから横になってね。いってきます」という手紙が。

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几帳面な字を見ながら嬉しさと申し訳なさが同居する。心配させているのだろう。ごめんね、翔鶴姉。ありがとう。帰ってきたらそう言おうと決めた。とりあえず翔鶴姉の心配のタネを取り除こうと、やや早い時間ではあるが食堂に向かう事にした。余り食欲は無いが、お腹が膨れればゆっくり眠れるかも。

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早い時間とはいえ流石に鎮守府。早朝当番や自主訓練の者などが朝食をとりに来ており、やや賑々しい。食事を受け取っていると声をかけられた。「瑞鶴」やや冷たく受け取られる事もあるその声ですぐに相手が分かる。振り返るとやはり一船戦の青い先輩が居た。「加賀さん。どうしたんですか？」

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「どうしたもこうしたも食事をとりに来たのよ。貴方こそ珍しいじゃない、早い時間に」「えっと…まぁ、はい」歯切れが悪くなるのは何故か感じる後ろめたさ故か。理由があるとはいえ、早起きの結果ここにいるわけでは無いのだから。加賀さんの目がすっと細まる。「……まぁ良いわ。まず食べましょう」

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珍しいこともあるものだ。自然と目の前に座り朝食をとり始めた加賀さんを見てそう思う。二人きりでご飯を食べるなんて初めてでは無いだろうか。会話があるわけでは無いけれど。何か話した方が良いのかな、一応先輩だし。さてなんの話をーー がしゃんっ！ 突然音が食堂に響き渡った。

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「ご、ごめんなさい！」「ちょっと雷なにやってるのよ！」 「ーー駆逐艦の子達ね。トレイを落としたようよ。騒がしいったら…瑞鶴？」 手先が急激に冷え切っていく。反対に心臓が飛び出すのでは無いかという勢いで跳ね回る。視界がぶれる。落ち着け、ここはもう鎮守府だ。思い出すな。唯の、音だ。

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「瑞鶴…？瑞鶴！」 握りしめた箸の軋む音と加賀さんの声が入り混じる。そうだ、ここは鎮守府で、だから安全で私は丸腰で艦載機は無くて翔鶴姉も居なくて一人で海を見つめて遠くの暗闇から青白い光に反射した鈍色がこちらに砲身をーーーー。 胃の中身が急激にせり上がる感覚とともに私は走り出した

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「ーーはっはぁ、うぇ…」 流れていく水とともに吐き出したものの臭いは薄れていく。手近なトイレどうにか間に合って良かった。強烈なフラッシュバックへの対処の仕方がわからない。放心したように座り込んでいると扉がノックされた。「瑞鶴、いるのでしょう。大丈夫なの」加賀さんだ。

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「ーー大丈夫、です」胃液で灼けた喉から掠れた声を出す。「…そう。続きの食事はとれそう？」「すみません、今は、ちょっと」「…貴方の食器は片付けて置くわ、落ち着いたら休みなさい」「……すみません」加賀さんがやけに優しいような気がしておかしくなった。直ぐに私の状態が異常なのだと思い返す

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握ったままになっていた食堂の箸に今更気づく。これだけでも返しに行かねば。そう思っても座り込んだ身体はなかなか動こうとしない。今日の事は遅かれ早かれ翔鶴姉の耳に入るだろう。翔鶴姉の心配のタネがまた増えてしまうのは嫌だなぁ。まるで他人事のように私はそう思った。 瑞鶴サイド終了

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加賀さんは翔鶴にひととおりの話はするでしょう。ていうか瑞鶴にははっきり言わないけど空母組は全員瑞鶴の事すごく心配してるよ。夜間徘徊(但し明るいところのみ)してる瑞鶴を探す翔鶴を飛龍が飲みに誘う話とかネタはあるけど書くと大変そうで悩む。さっさと完結まで持って来たいね？

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瑞鶴が翔鶴姉に眠りたいけど眠れ無いんだって泣いてすがって、その姿を見た翔鶴姉が分かったわ眠らせてあげるっていって気絶するまで瑞鶴を抱きあかす裏鶴ルートはありますか。ありませんか。

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気持ち良すぎて、でも何処かずれた感覚が拭えないまま意識を失う瑞鶴。これは瑞鶴の為にやってることだからって自分に言い聞かせてるけど、瑞鶴の痴態に反応する己の身体に嫌悪感を抱いてしまう翔鶴。ぐったりした瑞鶴の頬を撫でながらゆっくりと泣く翔鶴。あ、これダメなやつだ。

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翔鶴姉と一緒なら寝れるけど一人だけだと絶対に寝ようとしない瑞鶴と、出来るだけ一緒に居てあげたいけど瑞鶴が出撃出来ないせいで出撃数が増える翔鶴。うむ。いい。#何が

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実は翔鶴は瑞鶴が寝付けるまで豆電球の中起きてるといいよ。呼吸音の切り替わりで睡眠を把握するとな。多少改善してるけどうまく寝付けない瑞鶴と同じ以下の睡眠時間しかとれなくて、段々疲れが溜まっていくのです。瑞鶴も寝れてないけど艦隊からは療養って事で外されてるし、昼間多少ウトウト出来る。

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出撃は増えるし夜は(瑞鶴が心配で)寝られないしで、加速度的に身体がボロボロになってく翔鶴である。瑞鶴も余裕無いけど翔鶴姉がおかしいってそりゃ分かるよね。でも「お姉ちゃんは大丈夫。それよりちゃんと食べられてる？寝られてる？」って感じになっちゃってあーもう翔鶴あああああ

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寝付いたとしても眠りが浅いせいで夜中に目が覚めちゃう瑞鶴な。豆電球ついてる部屋ならまだ良いけど、例え自室じゃない別の場所(例えば資料室とか)でつい夕方位に眠ってしまって起きたら日が沈んでて辺りが真っ暗だったら、その場で全力パニックだよね。

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目を覚ました途端辺りは真っ暗で、色んなフラッシュバックが一気に襲ってきて足が凍りついたように動かなくなる。肺はふいごのように大きく動く。ここはどこだ私はまだあの島にいるの逃げなきゃ敵がくるでもーーこの小さな島の、何処へ？

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翔鶴は出撃してて帰ったら自室に瑞鶴がいない。今日は資料室で調べものするって朝言ってたはずだからって心配して資料室に瑞鶴を探しに行く翔鶴。外から見た資料室は真っ暗で人の気配はない。別の場所かもと鎮守府内を探し回るけど瑞鶴が居ない。他の艦にも手伝って貰うんだけど見つからない。

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何処に居るのと半ばパニックになりながら瑞鶴を探す翔鶴。色々探し回ったあげくまた資料室の前を通る。まさかと思って資料室の中に入り電気をつけて見回ると、瑞鶴が座り込んで居た。壁を背に膝と膝の間に頭を強く抱え込んで、身体をあらん限り折り畳んでいる状態で。

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瑞鶴へ飛びついて声をかけると、か細い声で翔鶴姉と返す。意識はあるとややホッとするが、ゆっくりと上げられた瑞鶴の目を見て固まる。真っ赤に充血し光を宿さない目。翔鶴姉、ここ、どこなのかな。私もう大丈夫なんだよね。たまらず翔鶴は瑞鶴を抱き締める。平気よ、ここはもう安全なの。