瑞鶴と翔鶴のシリアスネタまとめ

瑞翔のなんかシリアスな妄想。順次追加。
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ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

そっかと小さく呟くとそのまま意識を失う瑞鶴。抱き締めた瑞鶴から力が抜けた。だらんと開いた手のひらと黒髪の間から見える皮膚には血の滲む爪痕が見える。翔鶴はあの島で瑞鶴が過ごしていた夜の状況と、自分の迂闊さおもって唇を噛むのだった。 一旦幕。

2015-04-09 17:55:39
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

段々症状も治まってきた頃にこういうトラウマ回帰があると超美味しい。三歩進んで2歩下がる瑞鶴である。ゴメンね瑞鶴、君の事は好きだよ。

2015-04-09 17:58:29
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

ろくに睡眠が取れず疲れからか不幸にも黒塗りの高級車に…じゃない、不幸にも敵の砲弾がよけ切れず怪我を負ってしまった翔鶴を呆然と港で迎える瑞鶴とかね。私が沈まなくたって翔鶴姉が沈めばもう2度と会えなくなるんだって、芯から寒くな感じで。暗闇を怖がって場合じゃない。もっと怖い状況がある。

2015-04-10 19:15:43
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

私が帰りたいと思ったのは翔鶴姉にもう一度会うためだけど、帰りたい場所が無くなることがあるんだ。私が居たのは、居るのはそういう場所だったって自覚する。そして絶対にこのトラウマを克服して、いや、克服する前よりもさらに強くなろうと決意する瑞鶴。そこからは翔鶴に内緒で訓練をし始める。

2015-04-10 19:20:06
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

自分が放った艦載機の音が怖くて弓もまともに射れなくなっていた。それでもと無理矢理射ると艦載機の音で手が震る。嘔吐感が湧き上がって来る。口元を抑え不快な臭いを飲み込む。涙で滲む目を空に向けるとそこには狙いを外れて居るものの艦載機が空を舞っている。よし、発着は可能だ。

2015-04-10 19:26:29
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

未だに震える手を地面に叩きつけるようにして立ち上がる。まだ訓練は始まったばかりだ。とりあえず艦載機を飛ばせたが課題は山積み。気の遠くなりそうな酩酊感も続いてる。でもへこたれてなんかいられない。翔鶴姉を守るのは他の誰でもない。この私でありたいのだから。

2015-04-10 19:31:01
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

まぁこうやって艦載機飛ばす訓練を初日に無理矢理やり過ぎて、胃の中空っぽにした挙句ぶっ倒れて先輩空母にしこたま怒られるといいよ。心掛けは立派だけどそれで倒れてたら翔鶴がまた心配するでしょって言われてしょんぼりする瑞鶴であります。

2015-04-10 19:34:27
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

次の日懲りずに訓練しようと訓練場に向かうとそこには加賀さんが。今日は私も訓練の予定よって言われる。加賀さんにアドバイス貰ったり怒られたり無事訓練を終える。そして次の日行ったらそこには飛龍が。こんな感じで先輩空母がローテ組んで瑞鶴の監視兼補佐をする。翔鶴の代わりにね。

2015-04-10 19:39:26
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

翔鶴には秘密で特訓してるから翔鶴が見ていられないのです。出撃合間の休日に何にも言わず、ただ瑞鶴が立ち上がれるよう翔鶴に代わり支える先輩達の心遣いにいつもと違う涙が滲む。どうしてそこまでしてくれるんですか。 何が?私は訓練してるだけだよ?とかあっけらかんと返す飛龍とかね。

2015-04-10 19:42:59
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

その言葉に本気で涙が零れてしまって慌てて俯きながら、震える声でありがとうございますという瑞鶴。なんの事かわからないけど、一応受け取っとくね。って笑いながら頭撫でてくれる飛龍。先輩空母達いい奴ら過ぎだね。 蒼龍だったら頑張ってる可愛い後輩を応援しない先輩なんて居ないよって言うかも

2015-04-10 19:46:26
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

このままとりあえず完結まで持って行くか…それとももう少し引っ張るか…考え何処である。

2015-04-12 09:58:00
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

瑞鶴が見当たらない。出撃予定のない日、翔鶴は瑞鶴の姿を探していた。朝ごはんを一緒に取って(瑞鶴は最近はご飯をきちんと食べれるようだ)、私は報告書の作成があるからというと、瑞鶴は大丈夫だからとそのまま何処かへ行ったようだ。昼ごはんの時間がやや過ぎているが食堂には居なかった。

2015-04-14 08:04:42
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

まだ昼間。いつぞやのように暗闇で怯えて居ることは無いだろうけど、ご飯は三食きちんと取ってもらいたい。未だに豆電球の下で長い時間寝付けない瑞鶴を思う。いつもは出撃の繰り返しで、ろくに一緒にいてあげられないのだから、休みの日位お姉ちゃんとして居てあげたい。

2015-04-14 08:08:58
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

瑞鶴を探している間にも連続出撃に伴う報告書を処理する時間は削られていくが、そんな事は些末な事だ。それよりも瑞鶴は。感じる目眩。慌てて近くの壁に手をついてやり過ごす。ぼんやりと視界が滲む。しばらくじっとしていると目眩は収まった。これで大丈夫。いつもの事だ、対処療法だが問題はない。

2015-04-14 08:16:35
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

なんとはなしに揺れるように浮つくあしを動かし瑞鶴の姿を探す。ふと窓の外をみると、少し離れた空母の訓練所から艦載機が飛び立っていた。あれは、流星改。支給を受けているのは正規空母のみ。誰か正規空母が訓練を。そこまで考えてはっとした翔鶴は訓練所の方に向かって走り出した。

2015-04-14 08:23:44
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

近づいてみるとやはり飛んでいる流星改には「ス」の文字があった。訓練所の窓からそっと中を覗いて見ると、瑞鶴と赤城が共に訓練に励んでいた。瑞鶴が弓を引き絞り手を放すと真っ直ぐに飛んでいく艦載機。それは往時の瑞鶴の弓の軌跡をなぞるようだ。いつの間に。あの子は爆音が怖いのではなかったか。

2015-04-14 19:01:51
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

瑞鶴が弓を放ったところを見ていた赤城が、瑞鶴に何かをいっているようだ。頷き、弓を構える瑞鶴とその構えをさらに修正する赤城。訓練を、しているのだろう。瑞鶴はこの事を教えてくれていない。なぜ。なぜ私はあそこに居ないのだろうか。放たれた艦載機は先ほどよりも速度がのっているように見える。

2015-04-14 19:08:09
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

声は聞こえないが、嬉しそうに笑う瑞鶴と穏やかに笑む赤城が見える。私は、頼りにならないって事かしら。私ではダメだって事なのかしら。いつの間にか強く握りしめていた手は、白くなり血を失っている。浮つくような感覚がぶり返してくる。そうよね、だって私はあの時貴女を守れなかったんだもの。

2015-04-14 19:14:50
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

ただいま翔鶴姉。そういって自室に帰ってきた瑞鶴を、おかえりなさいと迎える翔鶴。その顔はいつも通り優しい笑みを浮かべている。 翔鶴姉はずっと報告書? えぇ溜まってしまっていたから。 ごめんね、手伝えなくて。 いいのよ、私の仕事だもの、貴女はー…療養するのが仕事だもの。 …うん。

2015-04-14 19:24:05
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

いつも通りの豆電球の下、瑞鶴の寝息が深くなった事を確認しそっと身体を起こす。オレンジ色の光の中、まだあどけなさすら漂う大切な妹の寝顔がそこにある。かつて己のせいで失ったかと思った妹。ぼろぼろに傷ついても帰ってきてくれた妹。今、ここで体温を感じさせてくれる、大切な、人。

2015-04-14 19:32:24
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

守ろう。今度こそは。この体温を決して敵地で一人になどさせない。かつてのように、例えこの身が沈んだとしても。 翔鶴サイド、幕

2015-04-14 19:40:21
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

途中で蒼龍投下して翔鶴を救おうと思いつつも、長くなりそうだから全カット。ごめんね蒼龍。翔鶴はとりあえず瑞鶴と真逆の決意固めてそうだから可哀想可愛い。

2015-04-14 19:41:58
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

何故だ。どうして私はこんなところに居るのだろう。こんなことになって居るのだろう。緋色の光がゆっくりと水平線に沈む。大海原の真ん中で唇を噛む。抱きかかえるように引っ張る身体に力はない。止血してはいるが、足元から流れる血は確実に海中に消えて行っているはずだ。唐突にクッと手を握られる。

2015-04-16 20:24:16
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

ーー瑞鶴。いやだ、聞きたくないと咄嗟に思う。ねぇ、お願い、聞いて、瑞鶴。いつもよりもずっと弱々しい、けれど精一杯張り上げただろう翔鶴姉の声。一度目をぐっと閉じた後に、翔鶴姉の顔を見る。血と爆炎に汚れて、片目も半分閉じかけている。でも何処までも綺麗で、強いその瞳。

2015-04-16 20:30:56
ゾンビ猫@ゾンビカフェ @zonbi_neko

『お姉ちゃん』の目だ。ずっと私を見ていてくれて、守ってくれて、愛してくれて。その想いに幾度救われてきたのだろうか。あぁ、でも。『お姉ちゃん』だからなのだろう。 私を、置いて行きなさい。 そんな残酷ことを言ってしまえるのは。

2015-04-16 20:36:51
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