【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。 第50話「土性の地」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」01】 第50話でございます。 前回、李傕、郭汜の連合軍を撃破した曹操軍。そして、曹操自ら率いる本隊が洛陽に到着しました。その知らせを聞いた皇帝は、失礼がないようにと、出迎えさせます。

2015-04-07 12:50:52
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」02】 到着した曹操は、早速皇帝に挨拶したいと言います。洛陽はいまだ荒れ果てたまま。人が来始めているとはいえ、人手不足で復興はままならない状況です。そんな様子を見ながら、曹操は皇帝の前に来て拝謁します。

2015-04-07 12:52:36
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」03】 窮地を脱した皇帝は、曹操に礼を言います。曹操は自分が着いたからには不心得者は一歩も近づけぬと応えます。この時点で、曹操は皇帝の庇護者に、そして官軍となったわけです。一方、李傕、郭汜の方はというと、賊軍となりました。

2015-04-07 12:54:51
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」04】 李傕、郭汜の軍にも曹操の到着の報が届きます。李傕は早速曹操と一戦交えようと言い出します。曹操軍は長旅で疲れているだろうから、今のうちにと思ったのでしょう。しかし、部下は、曹操にはすぐれた人材が集まっているから甘く見るなと言います。

2015-04-07 12:57:24
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」05】 兜を脱いで降伏すべし、と言う部下の言葉に李傕はえらくご立腹。お前のような者がいるから戦に負けるんだ、と言ってその部下の首を刎ねてしまいました。かわいそうに見せしめにされたのです。李傕は出陣を命じました。

2015-04-07 12:58:57
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」06】 もし仮に、李傕が曹操に降伏していたらどうなっていたでしょうか。すでに皇帝は曹操のものとなっています。皇帝が苦境に陥った責任は、李傕・郭汜にあるわけです。降伏したところで、生き残れるわけがありません。

2015-04-07 13:01:33
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」07】 李傕らの選択肢は、曹操と戦うか、逃げるかの二択しかありません。首を撥ねられた部下は、降伏を勧めるのではなく、一刻も早くこの場を逃げ出し、ビウ城にでも立て篭もることを進言すべきでした。李傕を助けたいと思っていたとしたらの話ですけど。

2015-04-07 13:04:04
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」08】 ビウ城に立てこもったところで、李傕・郭汜ではどのくらい持ちこたえられるかは疑問ですが、とりあえず延命はできるわけです。しかしながら、李傕らは、曹操と戦う道を選びました。

2015-04-07 13:05:25
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」09】 李傕が攻めてきたという報が曹操のもとに届きます。曹操は直ちに許褚に迎撃を命じます。許褚はすっかり曹操軍の有力武将としての扱いになってますな。颯爽と出撃をし、李傕軍を瞬殺します。

2015-04-07 13:10:25
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」10】 李傕・郭汜の連合軍はまたしても大惨敗します。この時、李傕・郭汜本人がどうなったかという描写はありませんが、ここで死んだというわけではなさそうです。李傕・郭汜の連合軍の敗残兵達は後に曹操にとって重大な事件を引き起こします…

2015-04-07 13:19:43
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」11】 許褚の活躍により、李傕・郭汜の連合軍が蹴散らされました。祝勝会でご機嫌の曹操は、許褚に褒美を授けます。なにやら宝刀のようです。ありがたき幸せと言って受け取る許褚。家宝となったのでしょうか。

2015-04-08 12:41:28
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」12】 あまりにもあっけなく李傕らを平らげたので、曹操の部下達も軽口を叩くようになりました。今の世の中に、曹操に戦いを挑むのは馬鹿者以外の何物でもないと。同調して笑う一同に対し、曹操は、たしかに自分の軍隊はこの国最強だと言います。

2015-04-08 12:43:03
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」13】 それでいて、2人の男のことがまだ気になると言います。その2人とは、何を隠そう呂布と劉備玄徳です。この2人は油断できず、いずれは決戦を交えねばならぬ男だ言います。それを聞いた部下たちはだんまりです。

2015-04-08 12:44:23
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」14】 さて満月のある夜になりまして、曹操に天文官が耳に入れたいことがあると言ってやってきました。三国志では、天文が絡むシーンは、だいたい重要なことが起こります。なので、曹操も天文を馬鹿にしません。早速会うことにしました。

2015-04-08 12:46:48
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」15】 天文官が言うことには、大白星が天の河を貫き、螢星(けいせい)の運行もそれに向かい、両星が出会おうとしていございます。こんなことは先年に一度か二度のことでございます。と言うのです。これだけだとなんのこっちゃですが。

2015-04-08 12:49:30
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」16】 続けて、天文官がいうのは、金火の両星が交会すればきっと新しい天子が出現すると言われてございます…と言います。このことから、大白星は金星、螢星は火星のことでしょうか。

2015-04-08 12:51:10
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」17】 ちょうど今年、2015年2月21日に金星と火星が大接近するというニュースがありましたが、これと同じような現象でしょうか。金星と火星が接近するようにみえるのは珍しくはないそうですが、大接近となると珍しいようです。

2015-04-08 12:56:36
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」18】 さて、曹操としては天文ロマンに浸るわけではなく、新しい天子が出現する、ということに注目しています。天文官は、大漢の帝系もまさに終わらんとする兆しであり、かつ新しい天子は晋魏の地方に興る兆しがございます、と言います。

2015-04-08 12:58:32
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」19】 ここで晋魏というのが出てきました。三国時代で最強だった魏。そして、魏から政権を奪い、中国を統一した晋です。歴史ものでネタバレ注意もあったもんじゃありませんが、天文官は、この物語、三国志の結末を口にしたわけですな。

2015-04-08 13:01:24
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」20】 さて、天文官の話を聞いた曹操は、家来に今の話をどう思うか尋ねます。家来は、国を興し、滅び、また興すという歴史の繰り返し。人々はその時代時代にに人智を尽くして生きているわけですが、大自然のちからの前にはなすすべを知らないと言います。

2015-04-08 13:04:15
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」21】 黄河の氾濫、イナゴの襲来、大雪、暴風、それらの前に、人間の力で何が出来るでございましょう。いかに人間が進歩しようと、人間は自分の運命はわかりませぬ。それを知っているのは天だけでございましょう。大自然だけでございましょう…。

2015-04-08 13:06:08
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」22】 現代にも通じるこの話。横山光輝先生の自然観、人間観を家来の言葉に託しているとも読めますか。家来は、もし、星の運行にそういう兆しがあるのなら、心の底にとめておきなされ、と言います。おおっぴらに広言することではないと言うのです。

2015-04-08 13:08:05
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」23】 並みの武将だったら、天文官がいいことを言ったとして、我こそは次の天子なりとかいって軽々しい行動に出そうなものです。しかし、曹操は事の重大さを認識しているため、家来の言葉を素直に受け入れます。

2015-04-08 13:10:34
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」24】 曹操は、漢室はは元来火性の家だったな、と尋ねます。家来はハイと言って、さらに、曹操は土性の家だと言います。このへんは万物は木・火・土・金・水の五種類からなるという五行説の話です。細かいことは省きますが、漢は火、曹操は土なんです。

2015-04-08 13:16:05
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【横山光輝「三国志」講座50「土性の地」25】 さて、曹操は、天の声により、自分が次の天子たりうるということを胸に秘めたわけです。そして、洛陽から都を許昌(きょしょう)に移そうと考えていたといいます。許昌の方向は、土性の地、そして、曹操は土性の家だからぴったりだと。

2015-04-08 13:18:22