【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第51話「二虎競食の計」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」01】 第51話でございます。劉備と呂布の仲を裂くために、曹操が仕掛けた策略とは…、というお話です。「二虎競食の計」は「にこきょうしょくのけい」と読みます。

2015-04-14 12:42:30
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」02】 都を許昌に移した曹操。帝の威光を後ろ盾に、実質的な漢の政治の中心となります。自分の部下を国の重要な地位につけ、その権力は飛ぶ鳥を落とすほどの勢いです。宮廷に古くから仕える者の中には曹操の存在を快く思わない者もいます。

2015-04-14 12:45:34
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」03】 ひとり除けばまたひとり現れる。漢家ももはやおしまいか、と嘆く者も現れるほどでした。しかしながら、十常侍〜何進〜董卓〜李傕・郭汜とゴタゴタ続きの漢皇室ですが、曹操が庇護者となることで、一応の安定を見るわけです。

2015-04-14 12:47:35
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」04】 そんな中、曹操は一人考え込んでいました。そこに声をかけたのが曹操の部下。横山三国志ではこの人物の名前を明らかにしていません。二虎競食の計を提案したのは荀彧とされていますが、横山三国志で後に荀彧として登場する絵とは異なっています。

2015-04-14 12:50:35
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」05】 キリッとした顔で、いかにも頭が良さそうなので、この人物を荀彧だとして話を進めたいところですが、後に出てくる荀彧キャラのことを考えると、なんともモヤモヤしてしまいますので、ここでは「曹操の部下」として話を進めます。

2015-04-14 12:53:05
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」06】 曹操は徐州の太守となった劉備玄徳のことが気になるといいます。部下は、ただの小大名にすぎない男のことをなぜ気にするのか尋ねますが、曹操は劉備を高く評価しています。しかも呂布までいるのです。二人が力を合わせたら脅威だと感じています。

2015-04-14 12:55:10
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」07】 呂布一人でも手こずったのに、二人が手を組んだらどうなることか。その懸念に対し、部下は、だったら今のうちに叩き潰しておけと言います。しかし、戦を仕掛けるには、許昌の都づくりに費用が嵩んでいる折なので、それは避けたいところです。

2015-04-14 12:57:06
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」08】 そこで部下は、曹操に「二虎競食の計」というのがあることを紹介します。二匹の腹を空かせた虎の前に、エサを投げ込むと、二匹が本性を現しかみ合います。必ず一匹は倒れ、残った一匹とて傷だらけ。残った一匹を狩るのは容易なことです。

2015-04-14 12:59:21
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」09】 このように、二人の前にエサを与え、呂布と劉備が自滅の戦いをするのを待てばいいという作戦です。そのエサとなるのが、劉備に対し、国が正式に徐州の太守を任命する代わりに、呂布を殺せという密命を出すというものです。

2015-04-14 13:02:27
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」10】 仮に玄徳が失敗しても、呂布が収まらず、呂布が玄徳を殺してくれます。曹操としては、勅命の手紙ひとつで出来るコスパに優れた作戦です。ただちに着手するように部下に命じます。二虎競食の計か…と高笑いするのです。曹操は高笑いがよく似合う。

2015-04-14 13:04:54
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」11】 所変わって徐州の城。張飛がドカドカ歩いきて、関羽に「おい関羽、都から勅使が来たって本当か」と尋ねます。関羽は口に指を当て、「しーっ」と黙るように言います。多分、勅使が勅令を読み上げている最中なのでしょう。うるさくしたらダメよ。

2015-04-14 16:18:24
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」12】 勅使の伝達が終わったと見えて、玄徳はよく考えさせていただきますと答えています。勅使を見送った後、張飛達が玄徳に何の用だったのかを尋ねます。汗だくだくの玄徳は、勅使が置いていった勅令を見ます。思わずウッとうなる関羽と張飛。

2015-04-14 16:20:23
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」13】 中には、玄徳を徐州の太守として正式に認める代わりに、呂布を殺せという命令が書かれていました。張飛は呂布を殺したがっていましたから、すっかり喜んじゃいまして、帝のご命令ならすぐにでも殺すべきだと言います。

2015-04-14 16:22:02
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」14】 関羽は、バカなことを言うでないとたしなめます。張飛は自分の言っていることが間違っているのか?と逆に尋ねます。呂布のこれまでの行いを見ても信用出来ないというのが張飛の意見です。多くの人はこの意見に賛成だと思われます。

2015-04-14 16:24:09
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」15】 しかし、玄徳は、自分を頼って来た呂布を殺したとなれば、玄徳こそ呂布より劣る男と言われるだろうと懸念を表します。しかし、張飛は勅命があるから恥じることはないと食い下がります。権力嫌いの張飛ですが、ここでは大いに利用していますな。

2015-04-14 16:29:06
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」16】 玄徳は、帝の勅令という言葉に対し、これは曹操の命令だと見抜いていました。そして、この問題はしばらく考えさせてもらおう、と態度を保留します。 一方、小沛にいる呂布のもとに、玄徳が正式に徐州の太守に任命されたという報が届きます。

2015-04-14 16:30:58
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」17】 自分の暗殺命令がでているとはつゆ知らず、素直にめでたい話だと思った呂布は、すぐに、お祝いの言葉を述べに玄徳のもとへ馬を走らせます。玄徳の城に到着した呂布を見つけた張飛は、呂布の前に躍り出て、いきなり剣を抜きます。

2015-04-14 16:32:50
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」18】 襲ってくる張飛に驚きながらも、ひらりと交わす呂布。平時で体がなまっているかと思いきや、身のこなしは相変わらず軽い軽い。張飛が世の中の害物を除くと息巻けば、呂布はどうしてわしが世の中の害物だと答えます。

2015-04-14 16:34:44
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」19】 ここで張飛は、義なく節なく行く末は国家のためにならぬから殺してくれと命令がきてる、とあっさり勅令が暗殺指令だったことをバラし、覚悟しろと剣を振り上げます。驚く呂布も必死の応戦。二人の一騎討ちが始まりました。

2015-04-14 16:36:18
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」20】 と、ここで「やめんか!」と入ってきたのは、関羽とともにやってきた玄徳。勝手な真似は許さんぞ、と剣を収めさせます。運のいい奴め、と捨て台詞とともに去る張飛。玄徳は、呂布に張飛の非礼を詫びます。

2015-04-14 16:38:24
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」21】 まあ、もし、ここで張飛が呂布を殺してしまっても、勅令があるわけだから、いくらでも言い訳できるわけですが、呂布と張飛がまともに戦って二人とも無傷というわけにもいかないでしょうから、玄徳が止めなければまさに二虎競食だったわけです。

2015-04-14 16:39:48
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」22】 さて、張飛のことはともかく、呂布としては、自分を殺す勅命が出ていることが気になります。張飛がしゃべっってしまったので、玄徳もあっさり認めます。しかし、自分にはその気がなく、あえて呂布の耳に入れることもないと黙っていたと言います。

2015-04-14 16:41:28
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」23】 玄徳は、この密命には裏があるとにらんでいると言います。呂布も、その節に納得して、曹操が自分と玄徳の中を裂こうとして謀ったのかもしれないと言います。その推察は間違いありません。この時期は、呂布は賢者モードです。

2015-04-14 16:44:04
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」24】 呂布は、玄徳が自分を信じたように、自分も玄徳を信じると言います。これにて、二虎競食の計は破られたわけです。 面白く無いのは張飛で、ゴクゴクやけ酒を飲みまくります。なぜ、玄徳が呂布を大切にするのかわからないと嘆きます。

2015-04-14 16:45:42
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【横山光輝「三国志」講座51「二虎競食の計」25】 もう一度直談判をしようと、玄徳のところに行く張飛。玄徳は張飛が酒を飲んでいることを咎めますが、張飛にとって見れば、これが飲まずにいられますかってんだい。玄徳は帝の命令をきかず、呂布に何か弱みでもあるのかと詰め寄ります。

2015-04-14 16:47:21